2人っきりで3
私は恭平様にみとれていたが、
恭平様はそれに気付いていないようで、
「じゃあ、寝るか」と声を掛けてきた。
「は、はい。」
私は緊張しながら、布団に潜り込んだ。
すぐに恭平様も布団に入ってきて、
私は心臓がさらにドキドキしているのがわかった。
思わず目を思いっきりつぶって、
ドキドキが収まるのを待とうとしたが、
隣から恭平様の寝息が聞こえた。
ー今日何かあると思ってたわけではない。
でも恭平様は全く緊張しないで、すぐ眠れてしまうんだな。
私のこと意識してないんだなと思うと虚しくなってしまった。
『君のこと好きになることはない。』
あのとき言われた言葉を思い出していた。
おそらく恭平様は、誤解がとけた今は私のことを嫌いではないと思う。
人としては好かれているかもしれない。
でも女性としてはみれない…好きになれないんだろう。
私は自分が思ったよりもショックを受けていた。
自分で離縁届けを取り寄せ、
手紙まで書いてえみりに渡してきたのに、
心のどこかでまだやり直せるのではと思っていたのかもしれない。
ただ恭平様からみたら、
女性として見られてなかっただけだった。
恭平様は私に背を向けて寝ていたため、
背中しかみえない。
でも私にとっては、それだけでもドキドキして、
本当は背中に抱きつきたかった。
ーこれ以上好きにならないうちに、やはり離縁してもらおう。
私は心に決めて、目を瞑った。




