畑へ1
ー同じように食事のときだけ顔を合わせるものの、なかなか上手く喋ることが出来ない日々が続いた。
このままだと一生仲良くなれない。
そう思った私は、
「畑にいく予定はありますか?」と話し掛けた。
恭平様と仲良くなったのも畑だった。
一緒に行けば、喋るきっかけになるかもしれない。
「明日行く予定だ」
「私も行っても良いですか?畑の状態を見たいんです」
「…いいだろう。ただ服とかは汚れると思うぞ」
「ありがとうございます!」
断られる心配もあったが、
私と結婚した理由の一つである、
作物がなかなか育たない畑のことだったからか、承諾してくれた。
元々ドレスは祖母のものくらいしか、
きちんとしたものがなく、
農作物の作業をするときの服も持ってきている。
なんといっても畑仕事が好きなので、
楽しみだなと思いつつ、ニコニコしながらご飯を食べていた。
恭平様は相変わらずなにも喋らなかったが、
前よりもご飯を食べるスピードが遅くなっていて、私と同じくらいに食べ終わっていた。
「「ごちそうさまでした」」
初めて同じスピードで食べ終わった。
それだけでも私は嬉しかったが、
恭平様は相変わらずスタスタと部屋を出ていってしまった。
今までは一人残されるのが悲しかったが、
明日は久々に恭平様と畑仕事できる。
私は思わず笑いそうになりながら、部屋に戻った。




