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第45話 覚悟はできてんだろうなぁ?

こちらはカクヨムに掲載された修正版です。

原文ともによろしくおねがいします(*^^*)

 ――――ドゴオォォォオオォォォオオォォォォオォオォォォォオォッ!!!!

 ――――ドゴオォォォオオォォォオオォォォォオォオォォォォオォッ!!!!

 ――――ズンズンッ!! ばきゃめしゃっ!! メキメキメキメキッ!!!!


 柵を破壊し、畑を踏み荒らし、集合宿舎をもバラバラに破壊された。

 辺り一面は火の海と化し、せっかく形になってきていた合併村が見るも無惨な姿へと変えられていく。

 彭侯ほうこうはヒュドラーの周りを飛び回り、なんとか子供たちへの注意を逸らそうと頑張っているが、魔獣は一直線に子供たちへと向かっていく。


「……捕食者としての本能ですか、しかしこちらも将来の芽を潰されるわけにはいきません」


 恐怖に足がもつれ、うまく走ることができない子供たち。

 そんな子たちに向かってとうとうヒュドラーが牙を剥く。

 充填しておいた2つの頭を彼らに向けると、


 ――――ドゴオォォォオオォォォオオォォォォオォオォォォォオォッ!!!!


 容赦のないブレスを吐き出した!!


「「「ぎぎゃにゃっ!????」」」


 毒を混ぜた爆炎ブレス。

 つわ者揃いの自警団ですら一撃で瀕死にされたその攻撃。

 子供たちは一つに固まり、運命を覚悟するが――――、


「させません」


 彭侯がその間に入り、盾になった。

 精霊体である体に戦闘力はない。不思議な能力ちからも使えない。

 しかし魔力なら充分に秘めている。


 ――――ドゴオォォォオオォォォオオォォォォオォオォォォォオォッ!!!!


 ブレスが彭侯を飲み込んだ。

 その瞬間、秘めた魔力を開放し爆散させる。

 これにより力の方向をそらされたブレスは軌道を変えられ、


 ――――ゴワァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!


 子供たちの頭上スレスレをかすめて空へと抜けていった!!


「ほ、彭侯先生っ!!??」

「い……いいから早く逃げてください……。私も……もう飛べません」


 この一撃で魔力の大半を失ってしまった彭侯。

 地面に落ちた彼は弱々しく点滅し、いまにも消え入りそう。

 そんな小癪こしゃくな精霊にトドメを刺そうとヒュドラーはもう一度息を吸い込んだ。


「は……はやく……みなさん、逃げてください……や……弥生様の元へ……」

「う……そ、そんなことできませんにゃあっ!!」

「ま、待つにゃあお前たち、だめだにゃあっ!!!!」


 タマの制止を振り切って、子供たちは彭侯の元へと集まる。

 そして彼をヒュドラーから守ろうと、その小さな体で覆いかぶさった。


「な……なんてことですか……せっかく私が身を挺してまで守ってあげたというのに……。……まだまだ……知恵が浅いようですね」


 その塊にタマも加わりヒュドラーを見上げる。

 計算よりも感情が先に出た、まったく愚かで無意味な行動。

 ヒュドラーはそんな知恵足らずたちに最後の一撃を喰らわせるべく、9つ全部の首をしならせて攻撃の最終動作に入った。

 そのとき――――、


「まぁでも、私そういうの嫌いじゃないけどね」

 弥生の呆れた声と、


 ――――ズドッ―――――――――――――――――――――ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガアンッ!!!! 


 天をも貫こうかという、大きな大きな、とてつもなく大きな岩の槍が地面から突き上がりヒュドラーの身体を真下から串刺した!!!!


『グ――――グギャアガギャァァァァァァァァァァァァァァァッ!!??』


 突如、腹を突き破ってきた強大な暴力。

 ヒュドラーはわけがわからず。ただ自分よりも遥かに尊大な存在を敵に回してしまったことだけを悟る。


「や……弥生様」

「あんたも変な気を遣ってないで、さっさと言いに来なさいな」


 人の姿に龍の羽だけを生やした弥生は、彭侯の側に降り立って、その弱った光を大切に抱きかかえた。

 岩の槍は下から斜めに、村からなるべく離れるよう遥か上空まで伸びて、


 ――――ぱちん。


 指の合図とともに消滅する。

 腹に大きな穴を開けられたヒュドラーはそれだけですでに致命傷なのだか。


「オーバーキルするわけじゃないけど、どうせ食べるんだからこのままさばかせてもらうわよ?」


 落ちてくる、哀れな魔獣にむかって宣言する弥生。

 その目はめずらしく殺気が宿っており、神の逆鱗に触れたことを示していた。

 ヒュドラーは最後のあがきと、炎を吐こうとするが、

 ――――――――フッ。「!?」

 突然遮られた光に空を見上げる。

 するとそこには宙に浮かぶ一つの岩。 

 砕けた大槍が空中で再構成され、巨大な岩に変わったのだ。


「ひき肉にでもなってなさいな。――――メテオ・ストライクッ!!」


 この技を使うのも、ここまで怒るのもはたして何年ぶりだろう?

 遥かな昔、魔王とか子供じみたこと言っていた魔法使いにぶちかまして以来だ。

 10万年は経ってるかな?

 そんなことを冷ややかな目で考えながら、


 ドッ―――――――――――――――――――――ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガアンッ!!!! 


 とてつもない質量が岩盤を破壊し、辺り一帯を地震のごとく揺らした。

お読み頂きありがとう御座いました。(*^^*)

連載状況の方はツイッターでもお知らせしておりますので、そちらも合わせてお願い申し上げます。

https://twitter.com/t8XlRA1fFbmAm86


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