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第十部 第二章

「で、イルミナティは何しに日本へ? 」


 話す時間をチョロ熊さん達に貰った慎也が目をキラキラさせながら大悟に聞いた。


「いや、どっかのノリで聞いてくんなよ」


「やはり、フリーメーソン何ですか? 」


「フリーメーソンは昔から使われすぎちゃって、憧れが薄れちゃったよね! 実はライオンズクラブみたいなものだとか言う話もあるしさ」


「なるほど、それでイルミナティですか? 」


 慎也の言葉に健が眼鏡を中指手押してキラリとさせる。


「イルミナティカードとか、やはり憧れるじゃないですか。いろんな世界の事件を予言してたとか。そういうのって実は陰謀だったのかとか思ったり」


「あれは、結構、こじつけ多いだろ? 」


「いやいや、アニメや有名な経済誌とかなんかで暗示されてたり、なかなかイルミナティは奥深いものなんですよ。1960年代にアメリカの情報部の幹部がイルミナティに所属していたという事で捕まり公聴会が開かれました。そして、その時の質問で『イルミナティは何をしたいのか? 』と聞かれて、彼は『移民と男女平等で世界を破壊すると言ってる』って言ってたと言うのですよ。当時は全員がポカーンですが、今なら分かりますよね。まさにその通りに破壊されてますから」


 そう健が大悟に早口で語りだす。


 どうやら、健も慎也も、その手の話を出来るのが嬉しくてしょうがないらしい。


 大悟の困惑が止まらない。


「えーと……」


 それで固まってる大悟を見て天音が苦笑している。


「いや、俺もさっき思い出したばかりだから。何だか随分大げさな話だとは思ったけど、本当かどうかは自信が無いからなぁ。何しろずっと口伝で馬鹿みたいな話をするし……」


「やはりお前の記憶は消していたのか。そうで無いかとお前の様子を見て思ったんだがな。まあ、遠目で見ていただけだから。あの時は喧嘩別れしただいぶ後だし」


「今、思い出した感じだと、確かに記憶を消してるんだと思う。本当にそんな技術があったんだな。不思議で異様なキメラみたいなものも、その時に一杯見たような気がする」


 陸がそう困ったように呟いた。


「それは何ですぅぅぅ! 」


「こんな身近にムーの世界がっ! 」


 健と慎也の興奮が止まらない。


「まあ、俺もさっき、お前が光ってるのとやってる事を見るまでは、眉唾で話を聞いてたんだがなぁ……」


 大悟は大悟で、少し困惑してた。


「というか、なんで神代家の事を知ってんの? 」


「遠い遠い遠い親戚だからだ。まあ、今はどちらかと言うと敵らしいけどな」


 そう陸の言葉で大悟が苦笑する。


「はふーはふーはふー」


「あああ……」


 健と慎也が感動と興奮のあまりに抑えられなくなっているようだ。


 目をキラキラさせて大悟と陸の話を聞いている。


「何か、大げさな話だね」


「まあ、3000年くらい前の話らしいからな」


 眉に唾を塗るような仕草で大悟が苦笑した。


「3000年っ! はふぅぅぅぅ! 」


「まさかぁぁぁ! 身近にいぃぃぃ! 」


 健と慎也がドンドン危なくなっていた。



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