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第八部 第八章

「魔獣であるイーグルベアがあちらの貴方方のお仲間を守るためにヘンリー騎士団長を大陸ドラゴンから叩き落した話を女神エルティーナがして、いくら何でもおかしいと思ったと呟いたら。『裏切者が』って凄い剣幕で魔法使い殿が飛び出して行って、騎士鳥に乗って城から出て行かれたので……」


「えええ? もう完全に陸君達がやばいじゃない! 」

 

 茜が発狂したように騒いだ。


「それで、女神エルティーナ様が向こうの様子を見たら、大きく布に朱書きされた<人族に有利で対等な交渉が成立。連絡を>と書いた布が向こうにつけられていて」


「え? 交渉成立したのか? 」


「マジで? 」


 ハロルド騎士団長の言葉に大悟と慎也が衝撃を受けた。


「じゃあ、余計にまずいじゃないっ! 」


「ど、どうするの? 」


「現在、狼煙台で魔法使い殿を止めるように最前線の砦に連絡を送っていますが、出来ましたら足の速い鳥がおりますので、どうか、勇者様に止めていただけましたら……。お願いいたします。うちのヘンリー騎士団長も一緒に向かったので、砦の兵達では止めれない可能性が高く……」


「いやいや、騎士鳥に乗った事無いのに飛べるのか? 」


 大悟がそう困惑した顔をした。


「いやいや、そんな事を言ってる場合じゃ無いでしょう」


「女神エルティーナ様の話だと、勇者とか賢者とかの恩恵と共にある程度、戦いに必要なスキルは自然と最低限にあるはずとの事で……」


「それで女神エルティーナ様とエゼルレッド王とかはどうお考えで? 」


 慎也が用心深く聞いた。


「はい、向こうが交渉すると話しているのなら、それを奇襲するのはまずいと……。とくにエゼルレッド王ですら、このままでは人族の恥になると……」


「じゃあ、止めなさいよぉぉぉ! 」


「いや、魔法使いって俺達の世界から来てるし」


「そーそー。俺達の立場的にもまずい」


 慎也と大悟が準備をすでに始めていた。


「ちょっと、私も準備するからっ! 」


 茜が大急ぎで部屋に戻る。


「間に合いますかね? 」


 慎也がそうハロルド騎士団長に聞いた。


「正直、難しいかもしれません。でも、何もしない訳には……」


 ハロルド騎士団長が顔を伏せる。


 大悟と慎也が顔を見合わせた。


 流石に今から追いかけて間に合うかどうかは難しいと思われた。

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