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第四部 第一章

 剣を隠したりして武器を解除したのと持ち物をチェックしたせいか、二人の騎士は比較的に親分達には警戒されてはいなかった。


 勿論、天音が人族の病気を治すのと面倒を見るのはあまり良いようには取られていないが……。


 それでも、天音は献身的に看病していた。


 騎士達の剣が無いのは、猫の寄生魔獣達が警戒しているためなので今は許してほしいと天音が説明した。


 病気の状態なので、その辺りは仕方ないと思ってくれたようだ。


 あれから、二人の騎士の面倒を天音に任せている間、特に大陸ドラゴンも食事をするわけでは無いので、まずはと言う事で陸達は粘土を採取して来て練ってみた。


 陸は変わった事をするのが好きなので、素焼きの土器とかもその手の施設のイベントとかで何度もしたことがあり、その時の素人判断の感覚からすると思ったより良い粘土だった。


 その粘土を空気を出す為にイベントで習ったように菊練りにして、練って素焼きの器をいくつか作ってみた。


 本当に素朴なもので、単に焚火で焼くだけのものだから、水を吸う問題はあっても鍋として使えそうなものが出来た。


 とにかく、天音がゲンノショウコとかを煎じたいと言うので、まずは鍋をいくつか作った。


 そのおかげで、天音は二人の騎士はゲンノショウコとドクダミを煎じたくすりと、果物などで食べれそうでお腹の負担になら無さそうなものをいくつか煮て食べさせてもらえた。


 そのせいか段々と身体の方は快方に向かって、起き上がれるようにはなっていた。


 干し肉の方も分け前として陸達が確保している分もあるので、ドラゴンの塩の方は煮こぼして成分を除いて食べさせたらと陸が提案したが、再度下痢になると流石に危ないので天音はそれをしなかった。


 陸としては二人の騎士から情報を得ようとしたが、少し前に自分の世界の光と闇の解釈を説明してそれに彼らが異論を持っているせいか、微妙に距離を置かれていた。


 そのせいで、陸の質問にはあまり答えてくれなかった。


 調子が悪そうな事を言われて誤魔化されてしまうのだ。


 世話をしている天音なら聞き出せそうだが、これまた聞き出すとか言うのが得意でなく、陸が天音に聞いてもらっていると言うのが分かるのか、二人の騎士は途端に言葉を濁すらしくて聞けなかった。


 陸としては情報を聞き出す為に助けたつもりなので、何のために助けたか分かんない状況になってしまったが、しょうがないので仲良くなってからいろいろと聞き出そうと考えていた。


 何しろ、女神エルティーナに貰ったコミニュケーションスキルは人間にも通じるようだったからだ。


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