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第二十一部 第三章

『四季っ! やはり覚醒していたか! 』


 子供の陸がテレパスで絶叫する。


『おいおい、陸おじさんだろう? おじさんは悲しいよ! そもそも周りの人間を洗脳して、もしもの時に武器として使う……これは君のやり方の真似なんだけどね! 君がそうやってまわりの暁さんから大悟君から戦闘時に自分の指示で一発でこちらの命令を効くように大量に布石を打っていたから真似しただけだよ』


 そう四季が強大なテレパスで語る。


 テレパスが強大すぎて、皆に聞こえる。


「どういう事だ? 」


 大悟が凄い顔して陸を見た。


 だが、陸は俺じゃないって顔を左右に振る。


『素晴らしいね。そして、君が狙っていた通り、蛇の刃物の武器で神は消えたよ。もう、この世にいないよ。君が思っていた通りだよ。あれが神だって? 古臭い考えに、力が強いから自分が全てを支配するとか思い込んでいて、相手を洗脳したら油断だらけになる。君が読んでいた通りだ。流石に、子供の時に魂を分離したり、それで魂の隠れ場所として幼馴染の女の子の中に居候していたのは、ちょっと失礼すぎて真似できないけどね』


『ちっ! 』


 子供の陸が四季のテレパスで舌打ちした。


「お……おさな……幼馴染の女の子ってぇぇえぇぇぇぇ! 私しかいないじゃん! 」


 天音が絶叫する。


「いや、知らないから……マジで知らないから……」


 陸が凄く動揺して挙動不審になった。


『やはり君が私の敵だね。普通は女の子の中に潜むなんて出来ないよ。お風呂に入ったり、トイレに行ったり、全部丸見えだし。それを戦うためにやってしまうあたりが君の怖さだよね』


「ごらぁぁぁぁぁぁ! 」


 顔が真っ赤になりながら、天音が陸を殴り続けた。


「お、おりじゃない……」


 陸は無抵抗で殴られ続ける。


「最低! 」


「最悪! 」


 茜と智子まで陸を貶している。


「おい! 四季さん、多分、時間稼ぎしてるぞ! 」


 大悟が叫ぶ。


『ああ。大陸ドラゴンを回避させる。だけど図体がでかいから難しいかも』


 子供の陸が苦々しい顔で呻く。


 その瞬間に低空で侵入していたイーグルベアの部隊が丘の上の四季がいるところに殺到する。


『残念、獣魔の加護があるから洗脳できるんだよな』

 

 四季が笑ってチョロ熊さん達イーグルベアを上空に飛ばさせた。


『天音! 今は止めろ! お前を暴れさせて時間稼ぎしてるんだ! 』


「はああああああ? 乙女の身体をどう考え得てんだぁぁぁ! 」


 天音が子供の陸に怒鳴った。


 だが、その間に上空にいくつものミサイルが発射されて飛んだ。 



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