表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
185/220

第二十部 第六章

「……その姿は……」


 チョロ熊さんが凄い顔をしている。


「いや、これは戦うために……」


「戦うため? しかし、となるとその口で嚙みちぎるとか頸動脈を抉るという事か……」


 そう、チョロ熊さんが驚く。


「食いちぎるってできる? 」


 天音が横でさらりと小さい声で聴いた。


「いや、噛みつきだろ? 」


「嚙みちぎるのよ。猫ってああ見えてネズミを頭からバリバリ食べるし。胃酸が強いから寄生虫とか一部を除いて大丈夫だけど、菌とかは口に残ってるから、噛まれるとヤバかったりするけど」


「嚙みちぎるって、できるのか? 」


 大悟も囁く。


「出来ないと戦えないことになるよね」


 慎也も囁いた。


「いやいや、頭が大きくて身体のバランスも悪いし、どうなのか? 獣魔は相手の強さを大きさとバランスで見るからなぁ……」


 チョロ熊さんの分析が厳しい。


「それはしょうがないよ。強いってイメージで獅子をイメージしたけど、人間型を譲れなかったみたいだし

。実戦経験無いし、帰宅部だもんね。そら、全体のバランスとか考えて無いし」


 淡々と横で子供の陸が説明する。


「ああああああああ、一緒にやったお前が言うなよっ! 」


「だって、子供の感覚だから、そんな武術やってないからわかんないしね。そっちにイメージは任せたんだもの。でも、僕的にはライオンはありかなって思ったんだけれどな。噛みちぎるってのは考えなかった」


「まあ、テレビでやりませんからね。普通は頸動脈のあたりを嚙みちぎったり首の骨を折ったりするんですよ」


 健が眼鏡を直しながらキラリとさせた。


「ね、猫パンチは? 」


 動揺した陸が口走る。


「いやいや、相手を殺さない攻撃だし」


「あれに攻撃力があると思うんですか? 仲間に対する軽い攻撃には使うけど、それ以外はネズミを甚振る時に使うんですよ」


「ば、馬鹿な」


 陸が動揺した。


「いやいや、冗談で言ってるんでしょ? 」


 子供の陸が動揺したように聞いた。


「いや、動物なんて飼ったこと無いし」


「噓でしょ。まいったな……目立たないようになるように、消極的になるように性格をいじり過ぎたのか? 」


「いじってたのか? 」


「そういや、性格が変わってたよね」


 子供の陸の言葉に大悟と天音がいまさらながら驚く。


「だって、目立ったらまずいし。本当は覚醒してんだから……」


 子供の陸の言葉を陸が凄い顔で見てた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ