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第二十部 第五章

 大陸ドラゴンが獣魔神ライの住まう場所の近くを通る。


 警戒と先ぶれとで、イーグルベアを率いたチョロ熊さんが山の頂上にいた。


 それを見て大陸ドラゴンが降下を始めた。


 これは非常に珍しいことで、イーグルベアからもどよめきが上がる。


 陸がチョロ熊さん達に敬意を示して大陸ドラゴンを降りるようにしたのだ。


「……良いのか? 降りても……」


 大悟がそう聞いた。


「いや、話は通ってるから。大陸ドラゴンさんのテレパスで……。それで向こうも待っているわけだから、礼儀としては降りて話し合わないと……」


「いやいや、こないだ強引に落とされた時に必死になって大陸ドラゴンさんは飛んでたろ? 」


「ああ」


「こういうずっと飛んでるやつって上空の風とか揚力を使って飛んでるから、一度降りたら飛ぶのって大変じゃないの? って大悟は言いたいんだと思う」


 慎也がかいつまんで、大悟が言いたかった話を説明した。


「大丈夫って言ってるぞ」


「大丈夫だって言ってる」


 陸と子供の陸がそう話す。


「いやいや、ぼけてんじゃなかったか? 」


 大悟がかなり不安そうに話す。


「いや、降りちゃったし……」


 陸が困った顔をした。


 確かにこないだ禍津族の神人が力で威圧して降ろした時よりも降り方が不格好だった。


 羽もべたっとしてるし……。


「我々の最大戦力ではないのか? 」


 月兎(ルナ)が困惑して呟いた。


「飛べるのかな? 」


 大悟もそれをじっと見ている。


「アホウドリみたいな飛行法に見えたから、坂とかで助走がいるんじゃないかなと思うんだけど、高齢だから走れるのかな? そして、そんなでかい山とかこの辺に無いし」


 慎也も不安そうだ。


「いや、今更言われても、降りちゃってるし」


 陸がそう言い返す。


「ええええええと。それよりも大事な問題が……」


 そう天音が突っ込んだ。


「大事な問題? 」


 陸が不思議そうな顔で天音を見た。


「ああ、本当だ」


「確かに……」


「凄い顔してイーグルベアさん達とかチョロ熊さんが貴方を見てますよ……」


 皆が理解する中で、健が教えてくれた。


 陸の姿が怪傑ライ○ン丸になっていたので、イーグルベア達が困惑していた。


「変身したって言わないと」


 健がそう話す。


「いやいや、変身じゃないし」


「とりあえず、怪傑ライオ○丸が誰かは分かってるっぽいね。ただ、ドン引きしてるよ」


 そう天音がチョロ熊さん達を観察して解説した。


 それで、そのまま双方はしばらく固まっていた。

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