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第十六部 第二章

「何? 何をやっている? 」


 暁が兵士達がかってに資材を使って、何かし始めたので驚いて騒ぎだす。


「駄目だよ。完全に陸の兵士だ。俺達の命令なんか聞かないし」


「どえらい力だな。こんなのどうにもなんないじゃん。なんで口伝で対策とか残ってないんだよ」


 すでに茂も宗明もあきらめ顔だ。


「いやいや、待って! それは極秘でっ! 」


 日葵が慌てて兵士達に叫ぶ。


 兵士達が荷物の下の方にあった何かのケースを開けて組み立て始めた。


「あれは……プラスチック爆弾かな? 凄く大量にあるけど……」


 暁の顔が引きつった。


 さらに組み立てだした機械を見て、さらに驚く。


「無人自爆型ドローンかよ! しかも、MAPとか設定したら後はAIで動く最新型じゃなかったか? 」


「神代の関連企業で開発してる奴だ。MAPはこちらの地図を入れてるんじゃないだろうな? 」


 茂と宗明が引き攣った声で続ける。


「今回は銃器と手りゅう弾程度で、向こうの世界の近代兵器とか持ってくるなって言わなかったか? 」


 暁が日葵に突っ込んだ。


「……いや、魔獣とか凄い大きさなんでしょ? ライフル弾程度では対抗できないし……」


「いや、対戦車ライフルとか持ってきてたろ? あれなら一撃で倒せるからって言って……禍津族に警戒させないためにも強力な兵器はまだ持って行かないって……」

 

「でも、戦争は火力ですよ」


 日葵が困ったように言い訳をした。


「いや、だから、子供の陸が使おうとしてんだろ? 」


 暁が怒鳴った。


 彼にしたら珍しい事だ。


 彼は予見でもしかしたらの警戒をしていて、たがらこそ破壊兵器は極力持ち込まない体制をとっていたのに……すべてが無駄になったからだ。


 目の前のジープのミラーに宗主代行の神代ユウが映った。


 それに茂だけが気が付いた。


「宗主……いや、宗主代行か? 神代ユウ様が……」


 そう暁に茂が話す。


「なんだよ? 最悪に向かって突っ走ってるのに……何よ? こっちはどんどんヤバくなってるよ! 」


 暁が泣きそうになって、宗主代行の神代ユウに叫んだ。


 宗主代行として立ててはいるものの、現実的には自分の母親なんでこういう時は愚痴を言ってしまうのだ。


「そ、そうか……。すまん。凜が暴走した」


「はあああ? 」


 茂が真っ青な顔をジープのミラーにしがみつく。


「陸が神になるかもって言う話で暴走して、それを取り押さえようとした英明はキングオーガに攻撃された」


「こんな時にキングオーガが攻めてきた? 」


「いや、凜を迎えに来たらしい。神代の神に頼まれたと……」


「あああああああああああああああああああ! 」


 茂が絶叫すると気絶した。


「ちょっとおおお! 」


 宗明が慌てて、倒れこんだ茂を支えた。


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