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第十二部 第一章

 ジェイド王国は魔獣の国(生息地域)に接しており、その国境を北方に向かうと禍津族が支配する地がある。


 魔獣とともに戦った経緯から、人族と魔獣の間に支配地を作ったのだ。


 さらに北方は山岳地帯であり、非常に寒いために人が住めるレベルではない。


 そこの背後からの奇襲を神代家は考えていた。


 本来なら人も魔獣もウィルスすら死ぬマイナス40度を超える場所だが、今住んでいる世界の科学技術で作られた強力な防寒対策で移動できる。


 だが、その山岳地帯の巨大な山は禍津族の聖地になっており、さすがにそこに攻め込む前にベースを作るのは危険があった。


 何より、相手の意表を突くという効果の為に、それは最後の段階で行う予定だ。


 まずは、禍津族よりもっとも離れた南方から侵略が始まった。


 第一軍と呼ばれる神代家の本隊の侵入が始まった。


 南方の小国のクナハ王国を乗っ取る。


 それによって、禍津族と人族の注意を引き、その後禍津族の背後の山岳地帯から奇襲する。


 それは彼らの神は関与しておらず、神代家の独断であった。


 それとは別に迷い人との連携で、神代の神人(かみびと)も送り込み、陸を保護する計画もしていた。


 迷い人からの情報で獣魔神ライと女神エルティーナの加護を受けている陸を強引に攫うと、双方に知られて、さらには禍津族の禍津大神が動く可能性もあるので、そこは柔軟に対応する事になっていた。


 加護を与えた、獣魔神ライには神代一族の迷い人が女神エルティーナには凜がついているのだ。


 動きが出れば分かるはず。


 さらに、神に対しての信仰は神の凄さを讃える事である。


 彼らは陸にもしもの事があっても覚醒が始まった彼らの神が撃退するであろうことは疑っていなかった。


 そして、迷い人の調査で武器以外は持ち込めるのが分かっていた。


 恐らくは禍津大神がそのように世界をしたのだろう。


 二度と、敵意のあるものを入れないために。


 だが、それは武器で無いなら持ち込めるのだ。


 実は武器になるものは多い。


 ガソリンとて引火させれば大爆発を起こせる。


 こちらの世界の文明の程度のせいか、はたまた数千年前にそういう結界をしたせいか、今やガバガバのものでしか無かった。


 彼らは釘打ち機で武装した


 あくまで建物を建てるためだとして。


 3Dプリンターの最新鋭で開発したものも持ち込んだ。


 それで発電機を使い、それで銃器を作るのだ。


 弾は火薬と弾頭と薬莢とで、別の形や目的に使うようにして持ち込んでいる。


 それらをこちらの世界で拳銃やライフルの弾に変えるのだ。


 準備を万端にして、第一軍が迷い人のようにクナハ国に入った。


 神代家の故地を取り返す聖戦が始まったのだ。


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