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プロローグ 第一章

 「アチアチカップルのアニサキス」の転生版です。


 原型が残ってませんが。


 ポチポチ書きます。

 小学生の低学年くらいの子供が三人公園のベンチで座っていた。


 そこは住宅街が近く、子連れの親子が砂場や遊具で遊んでいた。


 三人の名前は神代陸(こうじろりく)那智大悟(なちだいご)鏡月天音(きょうげつあまね)だった。


 神代陸(こうじろりく)は子供ながら少しサラリとした短めのストレートパーマをかけて少し洒落た感じで、那智大悟(なちだいご)は髪を刈り上げてスポーツ刈りのようにして武道でもやってそうな雰囲気で、鏡月天音(きょうげつあまね)はショートカットで男の子みたいな恰好をしていた。


 と言ってもまだ小学生低学年であり、格好も控えめな感じだが、ちょっとお金持ちの子供みたいな雰囲気を漂わせていた。


 三人とも幼馴染で性格は全く違うが、一番仲が良かった。


 だが、その日は喧嘩になった。


 生真面目な那智大悟(なちだいご)がふと皆に聞いた。


「これから生きていくにあたって一番大切な事って何かな? 」


 それを聞いた鏡月天音(きょうげつあまね)は驚いた。


 と言うのはそんなの考えた事が無かったからだ。


 実際に、それを近くで聞いていた子供を連れたおばさんが少しドン引きしていた。


 小学生低学年がそんな重たい話をしだすと思えなかったんだろう。


 天音にはすぐに、ああ、大悟のお父さんが五月蠅いらしいからと理解した。


 大悟の父親は教育家で県会議員もしている家柄だった。


 なので、そういう話をたまにするらしい。


 結構、教育パパで有名なので大悟の事を知っているおばさんは、ああって感じで大悟を可哀そうにという顔をしてそれを見ていた。


 天音にしたら、そもそも教育者たるものがそんな小学生低学年に重たい話をする方がおかしいんだと思う。


 だが、それを大悟に言ったとしても、すでに教育家の父親から影響を受けているしと天音は思った。


「そりゃ、要領とヨイショでしょ」


 陸がそう簡単に話した。


 さらに、子連れのおばさん達の顔が引きつる。


 もっと子供らしくない言葉が返ってきたからだ。


 だが、それも天音には分かる。


 陸の家は少し変わってて、親も何をやってるか分かんないのだが裕福だった。


 そして、陸に影響を与えたのが、彼の叔父である事も知っていたから。


 元々、日本の最高学府であるT大に毎年十数人合格させている三坂学園高校に一番で入り、そのままストレートで最高学府であるT大法学部に入った。


 だが、実はヤンキーとか素性の良くない人間とつるんだりしていて叔父の評判は悪く、近所の人からしたら、そんなに頭が優秀には見えなかったからだ。


 それなのに、そういうコースであっさり進学していったのは近隣では話題になったらしい。


 そして、今は良く分からない仕事をしている。


 その叔父の影響をもっとも受けているのが神代家の陸であった。


 だからこその答えだったのだが、それで大悟は激怒した。


 親の教育や彼のモラル的に許せない事だったのだろう。


「お前の考え方は間違っている! 」


「いや、だって、外資系とかだって結局出世はヨイショらしいし。アメリカとか上役が開くバーベキューに参加しないとまともな評価を貰えないらしいじゃん」


 そう陸が肩をすくめると、さらに大悟がブチ切れた。


「すぐ、そういう良く分かんないような事を言いやがって、お前は嘘つきだっ! 」


「現実を見ようよ」


「もう、お前とは遊ばない! 」


 唐突に幼馴染の関係が壊れた。


 まさかの展開だが、それ以降、天音は陸と大悟とが遊ぶところを見なくなった。

 

 それで、天音も少し二人と疎遠になった。


 まわりの子連れのおばさん達がドン引きした顔で固まって、天音達三人を見ていたのも良くなかったのかもしれないと未だに天音は思っていた。


 

 一日一投稿で地道に行きます。


 どうか、宜しくお願い致します。

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