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蛇足話 :絆

 メングムは、死ぬ覚悟をした。カインたちを町の方へ行かせるため、1人で10人の相手をすることになってしまった。絶望的状況なのに、顔には余裕の表情が浮かべられていた。


 なぜ余裕なのか、それは分からなかった。恐怖から精神がおかしくなってしまったのかもしれない。体の傷は深い。下手をすれば、死ぬだろう。いや、確実に死ぬ。


 けれど、守って死ねるのなら本望だった。


 メングムは酷く後悔していた。王様の、尊厳と威厳を守れなかったことを。パッと現れ、フローラルの民衆を動かした言葉を崩せなかったことを。


 だから、3人の往く道を守れるなら、死んでもいいと思っていた。なのに、その心を揺るがすことが起きる。


「メングム、待たせたな! いや、隊長さん」


 鎧を身にまとい、かつて一緒に戦った戦友たちが自分の肩を支えている。幻覚でも見てるじゃないかと、メングムは目をこするが、そこには紛れもない戦友たちがいたのだ。


「……なんで、お前たちここに」


「なんでって、俺たちは国王軍だろ? 国に害を与える人間は、打ちのめす。 普通のことだよ」


「そうか、そうだよな。 よし、お前ら行くぞ!」


 絶望的状況から、希望へ。


 統率が取れた攻撃は、統率のとの文字もない敵を確実に仕留めていく。誰かが傷つきそうになったら、誰かが守る。それが国王軍の戦い方だった。


 強い絆で結ばれた、国王軍は勝利を勝ち取った。

ではまた。

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