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十五話 :冒険

間のお話です。14.5話にしようか迷ったんですけど、なんかそれは良くない気がしたので15にしました。


Twitterにて、更新報告してます。前の話で書くの忘れてました。


作者ページからどぞ。

「これから、冒険に出るわけだけど最後に挨拶しないといけない人とか、居ない?」


「私は大丈夫です。 カインさんこそ大丈夫何ですか?」


 ラリンに居ないか?と聞くと、少し心が抉られたような顔をし、直ぐにいつものの可愛らしい顔に戻り話の話題を俺に振ってくる。

 それは、まるでそれに触れて欲しくないように感じた。


「そうだなあ……フィリルだけには挨拶して行こうかな」


「そうですね。またいつ会えるか分からないですもんね」


「うん、よしそれじゃあ行こうか」


 さっきのことは無かった事にし、フィリルが居る研究所へ向かう。

 相変わずダサい合言葉は変わっておらず、岩の扉が開く。


「おや、少年と少女じゃないか。 今日はどうしたんだい?」


 何かを作ってる途中だったのだろうか、手に持ってい謎の器具を置き、俺達の方へ向く。

 謎の器具は、鉄と鉄を合わせているように見えたがそんな代物この世界に存在はしないので、フィリルの発明品だろう。


「冒険に出る事になってさ」


「冒険? どうして急に」


「魔物の叡智化、っていうのが関係しているんだ。 ここ最近魔物達が知能をつけ始めている。それの原因究明と討伐が目標っていうわけだ」


「成程ね。 約束を取りに行ったりした時に魔物が、群れで行動をしていたのはそれが理由か。 なら、二人にこの花をあげよう。 御守りだよ」


 そう言うと、フィリルは赤色の花を俺に、純白の花をラリンに手渡す。


「この花は?」


「それはダリアっていう花だ。 美しい赤色の花だろう? ラリンの花はクローバーだ。純白で君にお似合いな色だよ。 またいつか顔を見せておくれよ。 私から会いに行くからもしれないけどね」


「もし会いに来るなら、一緒に飯を食おう。 それじゃあ行ってくるよ」


「それは楽しみだ。 それじゃあ、二人の旅の安全を祈ってるよ」


 もし冒険先で会えたのなら、他の国の飯を食べながら冒険の話がしたい。どんな事があって、こんな事があったとか、そんな幸せな話をしたい。


「フィリルさん、お花ありがとうございます。大事にしますね」


「あぁ、大事にしてくれ。それが私と君達の繋がりだ」


「それじゃぁ、行ってきます」


「行ってらっしゃい」


 ラリンとフィリルの話が終わり、俺達の冒険が始まる。初心者の森を抜け、旅人の森へ続く草原に出てギルドから支給された地図を開き、行き先を決める。


「ギルドによると、オメラン大陸のサイレート王国の近辺に知能を付けた魔物が出没していると、報告が来ているらしい。 最初はそこに向かってみようか。 距離もそんなに遠くもないしな」


「サイレート王国ってどんな国でしたけ?」


「サイレート王国がどんな国か……すまん俺にも分からない。 俺はこの十七年間生まれ育った国から、出た事がないんだ」


「奇遇ですね。私もです」


 底辺スキル鑑定士だった俺が、何処かへホイホイへと行くのは危険すぎる。ほぼ自殺行為だ。

 身を守るスキルもない鑑定士が一人で、どこかの国へ行くには護衛役の冒険者を雇わないといけない。馬車という手もあるが、野盗とかに襲われたりするので結局護衛が必要なのだ。


 そんな雑魚いスキルが鑑定士というものだ。そのせいで俺は、生まれてこの方他の国へ行った事がない。

 どうやらそれ、ラリンも同じで奇遇と言う。奇遇なのかどうかは疑問だが、可愛いから全てを良しとしよう。可愛いは正義なのだ。


「奇遇なのか?」


「奇遇です。 二人でどんな国か楽しみにして行きましょう」


「観光する訳では無いけど、まっ、いいか。 よし行くぞ〜!」


「おぉ〜!」


 そんなこんなで、俺達の次の行先はオメラン大陸のサイレート王国に決まった。

 サイレート王国に行くには、一つ山を超えなければならないがそれほど遠くはないので、ゆっくりと歩いて行けば着くだろう。

ではまた。

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