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十三話 :剣聖の眠る地

今回から、間のすき間を2行にしました。

こっちの方が読みやすい気がしました。


Twitterにて、広大な更新報告してします。

作者ページから、飛べます。

「ここが剣聖の眠る地か……広いなあ。 どこを見ても草原!高原!って感じだな」


「凄い広いですね……ここなら、王都何個分でしょう」


「百は超えそうだよな」


 剣聖の眠る地に着いた俺達は、広すぎる草原に圧倒され魅了されていた。

 生い茂る草に、綺麗に咲きほこる色とりどりな花達が、この広い草原を綺麗に装飾しており美しい匂いを匂わせていた。



「キュキュ〜!」


「キュキュ〜……?って、サクリファイス!? 何でここに。 お前のご主人は俺じゃないぞ」



 俺の横から顔がニョッキと、サクリファイスの顔が生えてきた。


 心臓がキュッと締まり、止まるかと思った。どんなゴースト、アンデットよりもこれが一番怖いぞ。


 しかし、サクリファイスはトワイライトカオスのペットのはずなんだが、間違って着いて来てしまったのか?

 困ることは無いから、別にいいんだが。



「間違って着いてきちゃったのかな?」


「キュッキュ〜」


「なんか喋ってるみたいだけど、分かんないな」



 サクリファイスの言葉が分かんないな、と思っていたら当然のようの如く突然目の前に、古代の生物。サクリファイスの声を聞き取りますか?と表示される。


 色々と突っ込みたいが、それは脇に置いておいて、古代の生物とは一体?サクリファイスはいつの時代の生物なのだろうか。


 とりあえずは、声を聞き取れるようになろう。


 スキル古代文明の知見を獲得しました。これにより古代のあらゆる文字や言葉を、聞き取り読み解く事が可能になりました。


 古代文明の知見、古代の言葉や文字を聞き取れるという事は、今サクリファイスが喋っている言葉は、古代語って事か?


 古代語は難しく、出土した古代の書物の全てはそのせいで解読されておらず謎のベーレルに包まれていのだ。



「やあ、カイン。 声が聞き取れてるかな?」


「え、あぁ。聞こえてるよ」



 先程まで、キュキュ〜!としか聞こえなかったサクリファイスの言葉が、明確に言葉として認識できなんと言ってるかが、聞き取れるようになっていた。


 俺が分かりたいと願ったから、スキルを獲得したのか?それがスキル解放の条件なのか……?



「なら、良かった。 そちらのお嬢さんは聞き取れてないようだね」


「……? カインさん誰と喋っているのですか?」


「え、サクリファイスと」


「何を言っているのか分かるのですか?」



 どうやら、ラリンには未だにキュキュ〜!と聞こえているらしい。

 キュキュ〜!と喋っている生物と、俺が普通の顔で喋っていたら困惑もするだろうし、恐怖でもあるだろう。


「そうだね。分かる」



 分かる、と言ったら唐突に、スキル剣聖の子孫と共鳴します。古代文明の知見を一つだけ共鳴する事が可能です。

 どれを共鳴しますか?


 と何の説明も無しに、スキル剣聖の子孫と共鳴をしますと表示される。

 どんどんと、説明無しに展開していきスキルが表示される。


 古代語の翻訳


 古代文字の解読


 古代都市の知識


 えっと……共鳴が何かは分からないが、とりあえずは古代語翻訳で言葉が分かるようにしてみるか。


 古代翻訳で。


 古代翻訳―スキルを共鳴します。


 これで、ラリンにも古代翻訳が付いたって事か?


 ラリンのステータスを表示見ると、古代語翻訳と追加されており、どうやら共鳴とやらは上手くいったらしい。

 意味は分かっちゃいないが、コイツに聞いた所で教えてくれない。迷宮入りだな。



「……スキルを共鳴しました……? 古代語が分かるようになります。 っ出てきましたカインさん」


「俺にもよく分からないが、とりあえずはこれでサクリファイスの言葉が分かるはずだ」


「ラリン、僕の声が聞こえてるかな?」


「き、聞こえます!」



 サクリファイスが、ラリンには話しかけるとどうやら、ちゃんと言葉が翻訳して聞こえるらしく聞こえると言う。



「うん、なら良かった。 僕の言葉を聞き取れるのは剣聖の力を持つ者達だけ。 かつてクリン・アルバルクの相棒として、僕はこの世を旅をしていたからね」


「クリン・アルバルクの相棒だったのか?」


「うん、かなり前の話だけどね。 今日は、僕より先に逝ってしまった相棒の墓参りに来たくて、こっそり君達に着いてきたんだ」



 剣聖の力を持つ者だけ。

 だから、二代目剣聖の俺と子孫のラリンは、このスキルを獲得出来たのか。



「なるほどなあ……。 てことはサクリファイスは古代都市とかもクリン・アルバルクと一緒に行ったのか?」


「行ったとも。 ある目的があってね」


「ある目的?」


「あぁ、いや。 それは別に終わってしまったことだからもう良いんだけどね」



 古代都市に、クリン・アルバルクと行った目的ってなんなんだ?

 単なる観光とか?ありえるな。今はその考えでいよう。



「そう。 ならさっさと知性を持った魔物をぶっ倒して、墓参りと行きますか」


「君達も着いて来てくれるのかい?」


「もちろんさ、一緒に来た、と言っても勝手に着いてこられたんだけど」


「はは、優しいね」


「ラリンも良いよな?」


「えぇ、私もお先祖様に御挨拶をしたいですし」


「よし、早速魔物探しと行こう!」



 魔物を討伐した後に、クリン・アルバルクのお墓に行くことを約束し、広大な草原の中を駆け巡って森の中へ入る。


 鳥達の囀りと木漏れ日が零れる森を駆け巡っていると、松明らしき明かりが灯る洞穴を一つだけ見つける。


 魔物はどんなに知性がついても洞穴や洞窟に巣を作る習性は、変わらないらしい。

 DNAに染み付いてしまってるのだろう。



「カインさん。あそこ明かりが灯っています」


「本当だ。 こんな所に人は住んでいないはずだから、知性を持った魔物だな。 慎重に行こう」


「はい」



 洞穴のすぐ近くの、草の茂みに隠れ洞穴の中を覗くと、サーントゴブリン、レッサーウインターが一緒に共生をしていた。


 アイツら、天敵同士だったよな……?何故一緒にいるんだ?



「サーントゴブリンと、レッサーウインターが共生してるなんて。 二人は天敵同士なのに」


「天敵同士だからこそ、仲良くしているのでしょう。 そうすればお互い害なく過ごせて、力を増幅出来ます。 知性を持った魔物の恐ろしさですね」



 成程、そういう事か。

 天敵だからこそ、共生をするのか。害がある者同士で過ごせば、危険に脅えてこの世を生きていく必要が無くなる。理にかなっている。


 知性を持ってしまった、魔物達を野放しにしていると本当に軍団を作り、人間を滅ぼそうとしてきたら俺達は滅ぼされるだろう。


 魔物の数は底がしれない。人間なんてあっとゆう間に飲み込まれ蹂躙される事だろう。


 そうならないために、ここの魔物達を倒そう。



「数は、合わせて二十か。 かなりの数が知性を持っているという事か。 ラリンはこのまま隠れてて、俺が一掃してくる」


「分かりました。 巻き込まれないように下がっています」


「よし、行ってくるよ」



 洞穴の、中の魔物の数は二十。

 知性を持っているため、突っ込んで倒すのはやめた方がいいだろう。中で剣聖の力を使ったとしても、あそこの洞穴は小さい、最悪崩れて生き埋めになる可能性がある。


 外に誘き出し、一掃するのが得策だろう。



「ラリン、カインは剣聖の力をどこまで使いこなせてるの?」


「私には分かりませんが、強い事だけは確かです。 あと優しい人です。 今回の件も、疲れたと口々にしていたのに何だかんだ言って引き受けてしまっているんだから、すごいお人好しです」


「そうか。 なら今この場で僕が確かめよう」



 洞穴の近くに、ウィザーリングギルティを放ち敵が来たと察知した魔物達が、ウィザーリングギルティを放った所へ行くがそれは囮だ。


 そこに空いているでかい穴は、囮だよ。



「スキル発動! 神魔法の練達者! ウィザーリングギルティ!」


「テキ! テキ!」


「タタカウ! タタカウ!」



 穴に引き付けられている魔物達の背後から、二代目剣聖を発動し一掃する。



「囮だよ。スキル発動二代目剣聖 」


「終わったみたいですね」


「カイン。 君はこの力の全てを理解してるかい?」



 魔物を討伐し終わり、下がっていたラリンとサクリファイスが出て来て、サクリファイスが剣聖の力を理解しているか?と問うてくる。


 この力を理解しているか?と言われたらしていない。スキルの内容も分かってないし、称号についても分かってない。


 この力が、何をもたらし何のためにあるのか、それすらも分からない。



「この力を理解しているかどうかと聞かれたら、してないと思う」


「なら、気を付けるんだ。 その力は確かに強いが反動も大きい。何が起きるかは分からない 」


「俺はまだこの力の全てを分かってない、慎重に使っていくよ」


「あ、皆さん。見てくださいこの洞穴の奥。 武器があります」



 魔物が居なくなった後の、洞穴の中を漁っていたラリンが武器があると言い、外に出す。


 ラリンが持ってきた武器は、弓や棍棒など殺傷能力が高く手軽に作れる事が出来るものばかりで、本当に知能がついているみたいだ。



「本当だ。 弓や棍棒、どれも殺傷能力が高くて扱いやすいやつばかりだ。これは、ギルドに帰ったら報告しよう」


「回収しときますか?」


「しとこうか。でもどこに入れっかな」


「僕の口の中に入れて。 僕のお腹は異空間で、何でも入れることが可能なんだ。 人間もいけるよ、入ってみる?」



 サクリファイスのお腹は、異空間という新情報で驚くような事をさらりと言うが、古代の生物だからこういうのが普通なのかもしれない。


 しかし、人間も入れるよ?と言うが入る気は無い。

 武器だけ収納してもらおう。



「いや、いい遠慮しとくわ。 この武器だけお願い」


 サクリファイスが、武器を食べクリン・アルバルクの墓参りへと行く。



「よし、これで武器も回収完了! クリン・アルバルクの墓参りと行きますか」


「草原の真ん中に、建っているからそこに向かいましょう」



 来た道を戻り、広い草原の真ん中に行きクリン・アルバルクここに眠ると、書かれた墓標の前に着く。


 サクリファイスが、羽をパタパタさせながら飛び墓標の前に立ち喋り始める。



「やあ、クリン。 久しぶりだね。 何百年ぶりかな? 僕は相変わらずだよ、君が亡くなった後もね。 何千年後にそちらへ行けると思うから、待っててよ。 生憎僕は、寿命が長寿でねすぐにはいけない。 でも、その分僕が長く生きた証の、冒険譚でも話して聞かせるよ。じゃあ、またね」


 少し話しただけで、帰ろうとするのでもういいのか?と聞く。



「もう、いいのか?」


「うん、いいとも」


「それじゃあ帰ろうか」


「はい、お先祖様。また来ますね」


「力、貸してもらいますね」


 クリン・アルバルクの墓に別れを告げ、ギルドに魔物の報告をしに帰る。

ではまた。

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