俺の名前はぁぁ
主人公さんすいません
「ところで君の名前はなに? 」
はいはい、でたよこれ。何回目だよ。聞き飽きたよ、そろそろ。
なんで、答えないかって意地悪してるんじゃないんだよ。作者が考え中なんだよ。時間かかりすぎじゃない?
こうやって僕らは同姿勢のまま、半日以上を過ごした。
やっとのことで作者が考え付いた時には、次の朝の早朝となっていた。僕はカチカチになった口を動かす。
「俺、ゼノンていうんだ」
同じく同姿勢、同表情で固まっていたユーキや母親も口を開く
「かっこいい名前だね、宜しく」
「うちの子を救ってくださり本当に感謝でいっぱいです。ゼノンさんが何か頼みたいときにはぜひ頼ってください」
なんも力を精一杯出して戦いましたってわけじゃないし、殴っただけだ。どうせ、狼達もイキッってただけだろう。
「いえいえ、そんな」
ちょっと待てよ。ここが東京じゃないとすれば、住むところがないということだ。どうせ、異世界まで来たなら遊びたいし、ここは甘えるべきか。
母親とユーキには申し訳ないが、とてつもない泣ける嘘をついた。
まず自分が好きだった母親は自分が3歳児くらいで死んでしまっていたこと。
父はある日当然姿を消してしまい、自分は何年も一人で過ごしていたこと。
この大嘘を涙ながら感情深く、語るとユーキも母親もすぐに悲しみに崩れてしまった。
数分たってようやくティッシュの音が小さくなると、母親が赤い目で自分を見ていった。血走ってるようで怖いぞ。
「そんなことでしたらぜひうちにお泊りください」
挨拶をした後ようやく重い雰囲気から解放された。まぁ、自分がしたのだが。
ようし、モブらしく生きるぞぃ
これから面白くなりますよぉおお