2話:難しい
「どうしたんだよ!涼暉!?いきなり走って…」
「わ、わりぃ…」
やはり、好きな人の近くにいると俺は、恥ずかしくて逃げてしまう。
モテない理由ってこういう事なのかな…。
俺はそう思いながら優馬に謝っていた。
まぁ、謝罪も終わったところで教室に着いた俺は自分の席に付き、1時間目の教科書やノートなどの準備をしていた。
そしたら…。
(あれ?シャーペンがないぞ?どこいった?)
カバンの中を探しても、どこにもない。
(どうしよう…誰に借りよう…優馬に借りるか)
と思った時だった。
その時、1人の女の子が俺に話しかけてきた。
「あ、あの…良かったらこのシャーペンを…貸しますよ…?」
隣の席の藍原さんだ…。
藍原さんは恥ずかしがり屋で、自分から話しかけてくることはないのだが…まぁ有難い。貸してもらおうかな。
「ありがとう。藍原さん。」
藍原さんは恥ずかしがりながら、うん。と言ってくれた。
「1時間目始めるぞー。」
そう先生から言われて1時間目を始めた。
「さて、授業も進んだし後の時間はプリントをしてもらうぞ!」
みんなは、えーー!っていう。そりゃそうだわな。
プリントがクラスメイトから渡ってきた俺は、問題を見てこう思った。
(難しすぎんだろ!?これ!?)
と。
第1問
〇〇〇を読んで作者の気持ちを答えなさい。
いや、知らねーし。
なんで作者の気持ちを分からないと行けないんだよ!
俺はそう思いながら、先生から渡されたプリントを解いていた。