俺と20年付き合った彼女に、”今日プロポーズしょうと思います!“
俺と20年付き合った彼女に、”今日プロポーズしょうと思います!“
もうココまで来ると? ”長い間、俺に寄り添ってくれている彼女に
プロポーズをするのが恥ずかしいんだよな。“
所謂、俺と彼女は ”事実婚だ!“
お互い”籍を入れず“ 20年という歳月が流れてしまった。
彼女も俺との結婚は既に考えてないと思うのだが、でも何故俺が彼女と
籍を入れようと思ったかというと、、、?
職場の同僚に、強い口調でこう言われたからだ!
『”上田は香子ちゃんの事、本当はどう思ってるんだ?“』
『えぇ!? ど、どうって、何が?』
『”籍も入れず、子供も作らず、死んだら墓も別々か? そういう関係って
オレはよく分からんわ。“』
『お互い付き合った時に、ふたりで決めたんだよ。』
『そうかもしれんが、もうそろそろ籍と結婚式ぐらいはしたらどうなんだ!
香子ちゃんもきっと喜ぶと思うぞ。』
『・・・ど、どうなんだろうな、考えた事ないから分からないが、』
『”一度! 二人でよく話し合ってみたらどうなんだよ。“』
『・・・ううん、そうだな、』
『乗り気じゃないのか? もう香子ちゃんの事だけを考えろ!
自分の事を考えるな!』
『俺だって、香子には本当に申し訳ないと思ってるよ。』
『”じゃあ、ココは! 男を見せろ!“』
『あぁ、前向きに考えてみるよ。』
『”全ては香子ちゃんの為なんだぞ!“』
『・・・・・・』
・・・昔から仲が良い会社の同僚にそう言われて、”正論だと思った!“
俺だってよく分かってるんだよ。
でも? もう俺も香子も45歳を超えてるんだぞ!
今更、結婚式とか照れくさくて出来そうにないよ。
だけど? これもそれも彼女の為なら、やっぱり男として責任を取らないと
いけないと思っている。
彼女には、”妻という立場も味わせてあげられず、子供を産む事もさせて
あげられなかった。“
彼女は本当に”子供が好きで、俺が籍を入れなかったせいで、子供を育てる
という事さえもさせてやれなかった。“
今思えば? ふたりで子供の成長も見たかったな。
こんなに申し訳ないという気持ちはあるのに、”籍と結婚式“ までやっぱり
彼女と話し合って進めて行けそうにないんだ!
多分俺は、彼女と付き合い出した時に”彼女とは直ぐにどこかで別れると想って
付き合ったんだと思う!“
でも蓋を開ければ? ”彼女とは20年の付き合いになるんだよな。“
何故あの時、俺は彼女と籍を入れなかったのか本当に今は後悔している。
ただ結婚式を挙げる事は、”遅いってあるのかな?“
確かに、”彼女も20代の時と比べると体の体型も随分と変わったし、“
直ぐには結婚式は出来ないかもしれない!
それでも何ヶ月間かかけてダイエットをすれば彼女が着たいウエディング
ドレスぐらいは見つかるはずだ!
俺は彼女にウエディングドレスを着させてやりたい!
ここは勇気を振り絞って、”今日彼女にプロポーズをして籍を入れ、
結婚式を挙げようと思う。“
さあ、早速! 彼女が仕事から帰って来たら話をするぞ!
【ガタン】
『おかえり!』
『えぇ!? 今日、早いんだね!』
『まあね、それとさ、”今から大事な話をしたいから俺の話を聞いてほしい
んだけど。“』
『別にいいけど、ちょっと待って! 先に着替えてきていい?』
『いいよ。』
『凄い汗かいて、直ぐに着替えたいの!』
『うん! じゃあ、リビングで待ってるよ。』
『うん。』
・・・15分後、彼女が服を着替えて、二階からリビングに降りて来た。
『・・・話って何?』
『”俺と結婚してほしい!“』
『えぇ!?』
『”指輪も買ってきたんだ!“』
『どうしたの? 今日、私の誕生日だった?』
『違うよ、籍を入れて、結婚式を挙げよう!』
『なになに? どうしちゃったの?』
『山村にいろいろ言われてさ、香子が可哀そうだって! 散々言われたのさ、
だからカタチだけでもちゃんとしようと思ったんだよね。』
『”山村さんって、本当に女心が分かる人よね! ああいう人が彼氏だったら
良かったかもしれない。』
『オイ! やめろよ!』
『”速でヤキモチ妬かないで!“』
『・・・・・・』
『”でも、良太郎がそう言ってくれて嬉しい!“』
『”俺と結婚してくれる?“』
『うん。』
*
・・・俺が彼女にプロポーズをして半年!
俺は無事に彼女と結婚式を挙げた。
身内だけを集めた小さな結婚式だったけど、彼女は凄く喜んでたよ。
籍を入れたからと言って何か変わった訳じゃない!
既に彼女は、俺の家族とも仲が良いし俺の実家に二人で帰る事も多々あるんだ。
俺のおふくろのお気に入りが、”俺の彼女だったのだが、“
これからは、”俺の妻になるんだな!“
もう子供は無理かもしれないけど、子供が居なくてもこれからも二人で残りの
人生を過ごしていける最高の俺のパートナーだ!
20年経ったけど? ”結婚式をふたりで挙げられて本当に良かった。“
彼女のあんな喜ぶ顔を俺は久しぶりに見たから!
これからももっと、”彼女の喜ぶ姿を増やしていけるように頑張るつもりだよ。“
最後まで読んでいただいてありがとうございます。