表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大賢者リオールは楽しみたい!  作者: トーヤ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/329

裏庭も広げましょう

『りおり〜裏庭に魔力ちょうだーい、ついでにわたしにもちょうだーい』


へろへろと飛んできたティルを手のひらに乗せで魔力を流しながら、


『どうしたの?』

『ティルちゃん、大丈夫ですか?』

『裏庭の管理が大変になって来た』

『どういうこと?』

『下位精霊がなぜかどんどん増えているのよ』

『精霊って増えるの?元々いた子が見えるようになっただけじゃなくて?』

『こんなにいなかったものっ!』

『どうしてかしら?あの裏庭の空間ってティルが作ったのよね?』

『そうよ、元々こっちに流される前から使ってた小さな空間だったのよ』

『ティルちゃん、もしかして前の世界と繋がってるなんてことは、ないですよね?』


えっ!?そんなことあり得るの?


『ないと思うけど、繋がってたら世界樹育てる前にあんなに弱らなかったと思う』

『空間広げすぎて、どこかに綻びとかできてる可能性ありませんか?』


それは、あったら困るわよね。


『それって確認とか出来る?調べられるのかしら?』

『あの広さをどうやって調べるの?』


ティルでもわからないのか。


『アレドはどう思う?』

『リオール様が魔力を薄く流していけば、魔力感知で異変に気づけるのでは?』


えっ?私でわかるかしら?


理織(りおり)、お願いやってみて?』


ティルにお願いされたら、やらないわけにはいかないじゃない?


『やってみてダメだったら、別の方法考えよう』



うわー、マジで?

これは、ヒドイしヤバイわ。


『ティル、穴だらけだわ』

『えっ!?ウソ!?』


それがほんとなんだなぁ。


『穴塞ぐから、出入りしてる精霊に30秒以内に戻らないと2度と元の世界に戻れなくなること勧告してくれる?』

『わかったわ』


ティルが何かを伝えた直後に、場が一気に慌ただしくなった。

うわーめっちゃ右往左往してるわ。

早く帰ってくださいな。

空間閉じますよー?

ティルは、10秒前からカウントダウンを始めた。

焦ってるねー。

私の足元に見たことのない精霊の女の子がポツンと佇んでいた。


『あなたは戻らなくていいの?』


コクリと頷く。


『もう、2度と帰れないよ?』


またコクリと頷く。


『それなら、ここにいるのでいいのかな?』


今度は、ニッコリして頷く。

可愛いじゃないの。


『理織、塞いで!』

『りょーかいよ』


私は魔力を1億使って空間を広げて、4億分でかなり厚めに空間を包み込んだ。

これで次に空間を広げても、簡単には穴は開かないはず。


『ティル終わったわよ』

『ありがとー理織。これで少し楽になるわ』


少しなの?


『誰か一緒に管理してくれる精霊いないの?』

『上位精霊、私しかいないのよ』


あんなに契約した子いるのに?

えっ?まだほとんど下位精霊なの?

ヒマワリやハーブは中位精霊になったのね。


『ティルは、ホントはもっと大きいのよね?』

『そうなんだけど…』

『私からの魔力足りない?もっと渡しても大丈夫だよ?』

『ホント!?』

『毎日5万くらいにする?10万くらい?』


このくらいは余裕よ?


『しばらくは5万もらってもいい?慣れて少し大きくなれたらもう少しお願いするかも』

『りょーかいよ。あっ、さっき穴塞ぐついでに空間広げといたわよ』

『ありがとー、鉱脈増えたし、世界樹の近くに泉を作りたかったから、ありがたいわ』

『大変かもだけど、管理おねがいね』

『任せなさい!』

『で、次はあなたね。本当によかったの?』

『ここがよかったなの』


初めて話してくれた。


『それなら、好きなだけここにいてね。迷惑かけなければ好きなように過ごして大丈夫だからね』

『はいなの』

『もし困ったことがあったら、ティルに相談してね』

『はいなの』

『ティルよ、よろしくね』

『よろしくなの』

『ティル、あとはよろしくね。私は戻るわ』

『わかったわ、理織ありがと』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ