なぜ、小規模ダンジョンにはないのか?〜理編
今日は6階層まで行くことになり、昨日と同じく5階層までは急ぎ目で。
5階層には、中ボスのワイルドビッグボアがいる。
ワイルドビッグボアを倒さないと6階層に行けないんだよな。
なんで毎回倒さないと、次に行けないんだよ。
もう何度も討伐してんだけど?
中ボス討伐出来てんだから、6階層から再開出来るようにしろよな。
なんでなってねぇーんだよ。
いつまでも攻略進まねぇじゃねぇかよ。
「だーめんどくせぇーなんで毎回1階層からやり直しなんだよっ、攻略終わった次から再開させろーー」
「ほんと、それな」
理結も思ってたようだ。
つうか、みんなそう思ってたんだろ?
「なんとかならねぇの?」
「前に理理が転移スキルあるって言ってたよ?」
笑理の爆弾発言に、みんな一斉に笑理を見る。
「マジで?」
「でも、どこにでも転移出来るわけじゃなくて、マーカー置いたところだけらしいよ。しかも必要スキルポイントがムリーって叫んでた」
「俺らにも転移スキルあんのか?」
ステータス探してみっか。
…あるな、けどこれはムリだわ。
必要スキルポイント1億ってなんだよっ!
「俺はあったけど、レベル1で必要スキルポイント1億5千ってアホか、しかも自分しか転移できないし」
「俺はレベル1で1億だけど、距離制限あるっぽいな」
「中規模ダンジョンとか大規模ダンジョンには、転移装置あるのにね」
お袋のひと言で、思いついた。
「理結、おまえの複写スキルで、転移装置コピーできねぇの?」
「いやいや、ムリだろ?空調の腕輪1個コピーすんのに素材ないと魔力100万とか必要なんだぞ?転移装置なんて何で出来てるかわかんねぇのに素材とか用意できねぇだろ?」
「あの腕輪そんなに魔力必要なのか!?」
「ミスリルとか素材あれば1個魔力5000で出来るぞ」
「マジか…あっ笑理鑑定したら素材とかわかんねぇか?」
「転移装置鑑定するの?やったことないけど素材とかわかるのかな?」
「試しに、な。どうせギルド行くだろ?理結も複写で魔力どんぐらいか確認してこいよ」
「複写可能かわからんよ?」
まぁそりゃそうか。
「お前らいつまで喋ってんだ?ホーンベアとワイルドビッグボア狩りに行くぞ」
親父に注意され、俺たちは6階層の魔物のホーンベアとワイルドビッグボア狩りを始めることにした。
当番だから、ちゃんと狩らないとな。
昨日と武器は同じだからサクサク狩ることができた。
やっぱり行き帰りがめんどくせぇな。
理さんに、相談してみっかな。
「転移のスキルみたいな移動系スキルで、自由に転移先指定できるようなの出来ないかな?魔導具でもいんだけど。ダンジョン内移動するだけで討伐の時間取られすぎるんだよ」
「あぁ、それは確かにそうだね。深くなればなるほど切実になるね」
「転移スキル取れるかと思ったら俺1億ポイント必要なんだよ、レベル1で」
「あー僕もそんな感じだよ」
「理結にギルドの転移装置複写できないかの確認と、笑理に鑑定で何で出来てるかわからないかの確認してもらうことには、なってんだけどさ」
まぁ、ムリだろうなとは思ってる。
「それは、どうだったか結果教えてほしいかな」
「もちろん」
「ただなぁ、リオがやらかしてそうなんだよね」
「理織が?」
「アニメ見て、テレポート?のシーンであれ作るって言ったことがあって、作ってどうするのか聞いたらダンジョン行くって言い出したからダメ出ししたんだけど」
「あー理織こっそりやってそう」
「そうなんだよねぇ。やっぱりそう思うよね?」
思うなぁ、理織だろ?
「とりあえず後でリオには確認してみるよ、今はお昼寝の時間だね」
「よろしくです。転移装置の方は、何かわかったら報告にきますよ」
「それはホントによろしく」
いきなり解決するとも思ってないから、がっかりはしないけど、ホントになんで小規模ダンジョンには転移装置ないのかね?
もしかして、他に別の移動方法あったりしねぇのかね?
これは鑑定取るべきか?
悩みどころだな。
なんかいい方法ねぇーかなー。




