契約しましょう
シルク爺のお嫁さんとお子さんと契約するために、また亜空間に行った。
亜空間になんか名前つけた方がいいかしらね?
もしかして、シルク爺とかもう名付けてたりしないかしら?
後で確認しましょう。
『シルク爺いる?』
『おーリオールか』
『お嫁さんと契約しにきたんだけど』
『ちょっと待て、コーディ、リオールが来たぞ』
コーディって名前なの?それともシルク爺みたいに実はもっと長い?
『リオール様!』
『契約しにきたよー』
『ありがとうございます』
『コーディ?名前教えてくれる?』
『新たに付けていただいても』
私に名前のセンスないから。
ホント、あるならそれ使わせて?
『いやいや、慣れ親しんだ名前あるでしょ?シルク爺だって元々の名前で契約したものね?』
『うむ、その方がいいと思うぞ』
シルク爺は、知ってるからね。
私のセンスのなさを…
『では、コーデリティーナと申します』
『了解よ、契約しましょう。コーデリティーナ』
魔法陣を展開し、名前を呼ぶ。
コーデリティーナが1度光って契約が完了した。
契約するのに、魔力5万使ったわ。
精霊の2,000とは桁が違ったわね。
まっ、億あるから全然大丈夫だけど。
『子供達はどうする?契約する?』
『お願いしようかの。呼んでくるでしばし待て』
どこかに遊びに行ってるのかしら?
でもまだ狭いわよね?
『コーディ?呼ぶのはコーディでいいかしら?』
『もちろんですとも!子供達は何、人?頭?』
『3頭でございます』
『コーディ、かたいよ。もっと気楽に話そう?お友達みたいに、ね?』
『ですが…リオール様はあるじ様ですし』
えー!?だって4歳の幼女だよ?
『私がいーって言ってるんだからいーじゃない?ね?』
普通に話ししようよ。
『善処しますが…』
『そのうちでもいーからさ、お願い!』
『承知…わかりました』
まずは、そのくらいでもいいから。
『そうだ、子供達の名前は!?』
『実は、リオール様に付けていただくつもりで、名前ありません』
『えぇー!?!?』
ウソでしょ!?
『リオール連れてきたぞ』
君たちそんなキラキラの目で見ないで。
『リオールさま、契約してくれるの?』
『えぇ、契約しましょう』
『『『わーい』』』
『じゃあ、名前教えてくれるかしら?』
ないって言われたけど、呼び名とかあるかもしれないじゃない。
ねっ?きっとあるわよね?
『『『なーい』』』
マジですか、ないんですか。
私がつけるんですか?いーの?
『君たちは、男の子?女の子?』
『ボク男の子ー』
『『わたしたちは女の子ー』』
男の子1頭と女の子の2頭。
男の子は、そうだな。
『キミは、カスティーダイエル、でどうかな?』
『カッコイイ!ボクはカスティーダイエルだよ』
『じゃあ、契約だよ。カスティーダイエル』
魔法陣を展開し、名前を呼ぶ。
『次にキミは、アンドゥーナシュガー、でどうかな?』
『うん、アンドゥーナシュガー!変わった響きでいい感じね』
『じゃあ、契約だよ。アンドゥーナシュガー』
魔法陣を展開し、名前を呼ぶ。
『最後のキミは、プリネーアカメル、でどうかな?』
『なんかかわいい!プリネーアカメルなの!ありがと』
『じゃあ、契約だよ。プリネーアカメル』
魔法陣を展開し、名前を呼ぶ。
みんなそれぞれ1度光って契約は完了した。
契約ドラゴンが一気に5頭になったわ。
どうしてこうなったのかしら?
まぁいいけど。
『お主にしては、良い名をつけたな』
『たまには当たりの時もあるわよ』
たまにしか当たらなくてごめん、だけど。
今回は美味しかったオヤツからつけました。
カスタードクリームとあんドーナツとプリンです。
もちろん内緒だけど。
いいじゃない、シルク爺も良い名って言ってくれてるんだから。
『シルク爺?まだ狭いわよね?』
『そうだの、まだ窮屈よの』
『来た時には、少しずつ拡張するわね』
『ありがたいの』
『あっ、ここの空間ってなんか呼び名みたいのあったりするかしら?』
『なぜじゃ?』
『なんか呼び名あったほうが、いいかなって。ずっと亜空間って言うのもなんだかなぁって今更ながらに思ったのよ』
ホント今更なんだけど、300年亜空間って言ってたのにね。
『実はな、我らはずっとここのことを、リオランドと呼んでおる』
リオランド!?
『それって私の名前ってこと?』
『当然じゃろ?お主の領域ぞ?』
コーディと子供達もうんうんと頷いている。
あーそうですか。
もしかして、他の種族の子達も?
今度、リーラ達に会ったら聞いてみよう。
『リオランドね、了解したわ』
そう告げた途端、空間自体が光った。
えっ!?何!?
なんで光ったの!?
(リオランドの存在が確定しました)
確定ってどういうこと!?
(ダンジョンリオランドに組み替えられました)
『ダンジョン!?』
『リオールどうした?』
『リオランドがダンジョンリオランドに組み替えられたって』
ウソでしょ!?そんなことあるの!?
『うむ、そのようだ。鑑定ぞ』
そうね、鑑定よ。
ダンジョンリオランド
神凪理織(リオールディレナ)の魔力でできている空間。
名前が確定したことで、空間そのものが確定した。
どこの世界にでもあって、どこの世界にもない空間。
ダンジョンマスター、理織と繋がっている間は拡張し続けて、スタンピードすることもない。
魔物も召喚出来るが、契約してしまえばリオランドの住人となる。
『えっと!?私ダンジョンマスターなの!?』
えっ!?マジで?
幼女なのに、ダンジョンマスター!?
『なんぞ、鑑定結果から特にすることもなかろう?今リオランドにいる者たち全部と契約すればいいだけのことぞ』
『全部!?』
『明日からも気長に名付けぞ』
契約する子としない子がでるのはダメよね。
それはダメだわ。
選別なんて出来るわけないじゃない。
『シルク爺、明日からひと群れずつ呼んでおいてくれる?契約するしないはその子たちに任せるけど』
『あいわかった』
『シルク爺、私鑑定したらダンジョンマスターとか表示される?』
『なんぞ?出とらんぞ』
良かった…でも気をつけよう。
『ありがと、今日は帰るね』
『また明日の』
私は手を振って、リオランドを出た。
なんてことでしょうね。
 




