売れるし売る〜理結
理さんに、呼ばれて来てみたら、精霊を紹介された。
はっ!?精霊って…
「理織と契約している精霊のティルです」
喋ってるよ。
「…はじめまして」
ホントに精霊なんだよ。真偽は反応していないし、目の前にいるしな。
で、他にも5精霊いるわけだよ。
順番に挨拶されたぜ。
理さんとこは、全員契約してるんだと。
俺と契約してもいいって言う精霊も紹介された。
話してみたら、数字とか計算が好きって言う変わった子だったから、契約したさ。
髪と瞳が夜空色した男の子。
名前はナユタにした。
契約した後に見せられたのが、精霊がモデルの人形?だった。
「これ、理織が作ったのか?」
「あい」
理織が創造魔法を駆使して作った妖精?の人形?が並んでいた。
「鑑定してもいいか?」
理織が頷いたので、鑑定してみる。
魔力で作った魔水晶に瞳には、魔宝石がセットされて作られていた。
しかもモデルの精霊のデフォルメが秀逸で、ものすごく可愛い。
あとで、ナユタも作ってもらおう。
「魔水晶と魔宝石って何?」
「リオが創造魔法で、魔力で宝石の組成を組み込んで作ったのが魔宝石、魔水晶もその一種かな」
理さん、普通のことみたいに言ってるけど、普通じゃないよ?
「で、これを俺に見せてどうしたいの?」
「これ、売れると思わない?」
連理さんが、いい笑顔で聞いてくる。
「売れるでしょうね、かわいいですしね」
「そうよね、売れるわよね!」
嬉しそうにはしゃいでるけど、なんだ?
「ちなみにこれ、どんな感じで作るのか再現出来ます?ナユタで」
「できるわよね、理織?」
「あい」
「理結くん、鑑定しながら工程見ててくれるかな?」
理さんがそう言うなら、鑑定させてもらいますけど。
驚いた。
デフォルメ魔法でデフォルメキャラ作成して、3D魔法でホログラム出して、色の設定?えっ?じゃあ身体が薄い青で、瞳がサファイアがいいかな。
おー、指定の色にホログラムが変化した。
こんな感じに出来上がるってことか?
チビキャラ作成魔法?って、魔法のネーミングどーなってんの?
理織の命名?
じゃあ仕方ないな。
ホログラムまんまの、魔水晶と魔宝石サファイアのナユタが出来上がった。
うわー、かわいいな。
ナユタにも、羽付けてもらった。
これは、欲しくなるな。
「フェアリーシリーズとかで、色んな妖精いたら、コンプリートしたくなるな。絶対売れると思う。いや、理さん、これ魔導具に出来ます?」
「出来ると思うけど」
「魔導具に出来たら、レンタルブースみたいなのに魔導具置いて、お客が自分でカスタマイズして作れるようにしたらどうだろう?自分の子供のチビキャラのフィギュア作るのって、どう思います?」
「それいーわね!自分の子供デフォルメキャラにして、フィギュアにして残せるなんて、すごくイイ!」
連理さんは乗り気だ。
「ブースは時間で値段を設定と魔導具使用料を設定して、フィギュア作るのにかかる魔力は自分の魔力で、足りなかったら魔石売りますよって感じならどうですかね?」
「ボクは推すけどな」
ナユタが、賛同してくれた。
ナユタと契約した時に、恩恵をもらった。
商売繁盛って恩恵。詳しくは後でナユタに聞こう。
「それってよー、好きなアイドルとかの、自分だけのチビキャラとか作れんじゃね?」
理人が、新たな客層の提案をしてくれる。
「そんなこと言ったら、ペットでもアニメのキャラでもいーんじゃないの?」
アニメキャラとかは、肖像権とかって言ったら、アイドルだってそうだな。
これは、イケるな。
「理さん、魔導具お願いしてもいいですか?登録もお願いします。俺はギルドとショップとは関係なく、チビキャラの店とレンタルブースの場所探しから開始するんで」
「リユウ、売るならキャラデザとかサイズとか設定決めて、作成して在庫持たないとダメなのでは?」
冷静にナユタにダメ出しされた。
「だよな、いくらで売るのか、いくらで作ってもらうのか、理織や理さんにいくら還元するのかとか、考えることたくさんあったな」
「でね、理結。魔宝石ってね、ものすごく付与と相性がいいのよ。キーホルダーとかにして持ち歩くとかなら、物理防御とか魔法防御とか付与できるのよ。部屋に置くなら安眠とか体力回復とか魔力回復とか、そういうのも商品として組み込めないかしら?」
連理さんから新たな情報とアイデアが出て来た。
「じゃあ、チビキャラじゃなくても、魔宝石を装備品とかに組み込んで付与したら、ギルドのショップでも売れるな」
「リユウ、悪い顔になってるぞ?」
あははは、悪い顔って言うなよ。
「そんなわけで、俺の方で色々進めても大丈夫かな?」
「もちろんだよ、よろしく。魔導具はリオと相談してなんとかするよ、ね、リオ」
「あい」
とりあえず親父も巻き込もう。
そうしよう。




