ヒマワリはミスリルがほしいらしい
『理織、フェリーラザにドラゴンとかいたなら、ミスリルとかもあったのかしら?』
『あったわよ?』
『もしかして、持ってたりする?』
『アレド、あるわよね?』
『はい、リオール様。インベントリにありますよ』
ティルは嬉しそうにしてから、申し訳なさそうに言った。
『少しわけてもらえないかな?』
『いーけど、何に使うの?この世界にミスリルないから、軽い感じで使えないわよ?』
それで、私も扱いに困ってるんだもの。
『あのね、ヒマワリが裏庭の空間で鉱物育てたいって話したの覚えてる?』
『地下に作るって言ってたわね』
で、話をまとめると、ヒマワリが何を育てようか迷っていた時に、理が魔力の通りの良い金属がないか色々試していたらしい。
それで、魔力の通りが良いのは、ミスリルよねって思ったみたいたんだけど、この世界にミスリルがなかったと。
そういうことらしい。
『ティルちゃん、ミスリルがあれば育てられるんですか?』
『小さくても少しでも、現物があれば育てられるってヒマワリが言ってたわ』
『ミスリル渡すのは全然いいのだけれど、また世界樹の時みたいに、ヒマワリがカケラを持ってたことにするのかしら?』
毎回、たまたま持ってました、は不自然じゃないかしら?
『リオール様、タネ変換魔法で砂つぶみたいなミスリルを出したことにしたらよろしいのでは?』
『タネ変換魔法って何?』
『世界樹のタネを作った魔法よ』
『あのタネって理織が作ったの?魔法で?』
『どうやって私に内緒で作ったのか、いまだに謎なのですが?』
あははは、それは今は置いておいて。
『ちょっと砂つぶ指定で魔力どのくらい使うか調べてみてもいい?』
『それは試すべきですね』
ってか、タネなのに砂つぶとか指定できるのかしら?
タネ変換魔法
ミスリルのタネ(砂つぶ)を作成。
必要魔力量 3万
『あっ、ミスリルのタネ(砂つぶ)は魔力3万で出来るわ』
『では、それ作成してください』
『これ植えるの?』
『それも植える、ですね。フェリーラザのミスリルも植えて、比較しましょう』
そういうこと。
『ティル、それでもいいかしら?』
『もちろん!』
じゃあ、作ってみよう。
『成長方法を指定するんだけど、地下に鉱脈作るんだっけ?魔力で成長するでいいのかしら?』
『あーヒマワリに確認してくるー』
って、ティルは飛んでいなくなった。
『アレド、勝手にティルに話すこと決めちゃってごめんね』
『いえ、リオール様が決めたなら問題ありません』
『アレド、ティルちゃんって呼べって言われた時、すごい困ってたでしょ』
『まさかのちゃん付けは予想外でした。でもまぁ、呼べと言うのなら、呼びますよ』
『たっだいまー』
『早かったね、ヒマワリなんて?』
『地下に鉱脈で、魔力で成長でお願いって』
『了解!』
タネ変換魔法
タネの種類を指定
ミスリルのタネ(砂つぶ)
必要魔力量 3万
魔力提供者を指定
理織
成長方法を指定
植えた地下に鉱脈を作る。
魔力で成長する。魔石でも可能とする。
誰の魔力でも成長する。
タネ作成ボタンをタップ。
手のひらに砂つぶのミスリルがでた。
いや、いつもみたいに魔石できたとかの感覚とは違うよ。
砂つぶだもん。
『ティル、砂つぶミスリルと、アレド、インベントリからミスリル出してあげて』
ティルの手には、砂つぶミスリルとそれよりは大きいミスリルの塊が渡された。
『ありがとう!ヒマワリと植えてくるね』
『一緒に行かなくていいの?』
『大丈夫!いってきます』
『いってらっしゃい』
後日、理人は大量に緑の手の魔力を使わされたらしい。
ミスリルも緑の手でいいのかしらね?
私も裏庭に行った時は、たまに魔力を流したりしている。




