みえてんだけどな〜優理
理結に頼まれて、怪しいヤツを監視している。絶対怪しいのに、理の魔導具にひっかからないらしい。
あの魔導具すごい精度なんだけどな?
それに気配察知か、気配感知を持っているっぽいな。
あと、気配遮断か、隠密か、持ってるな。
もしかしたら、認識阻害かもしれんな。
小賢しいマネしやがってっ。
まぁ、どんなスキルを持ってたところで、私には見えてるわけだけどな。
私は職業が魔術師で隠密特化だ。
その上、スキルも隠密を持っている。
隠蔽看破、偽装看破、弱点看破などを取得している。
インビジブルも、消音も、取得している。
内緒だが、壁歩き、水上歩きも取得してしまった。
忍者っぽいから、つい、だな。
この辺は趣味だな。気にするな。
スキルポイントはまだまだあるし、増やせるから、なんとかなるなる。
監視対象はショップにも、姿を隠して出入りしている。
それだけで犯罪だろ?
何を探ってやがる?
アイツ、ホントになんで魔導具反応しないんだ?
理に防犯カメラに細工させるか?
赤外線とか暗視とか見えないけどいるのを監視できるようなヤツ。
あとで伝えとくか。
うぜぇな。
なんだこの視線。
どこから見てやがる?
何を見てやがる?
理理か?
神凪の敷地全体を結界で覆えないかね?
覗き見防止とか盗聴防止、不法侵入防止みたいなヤツ。
神凪に結界張れるのいなかったか?
光理か?でもそんなデカい結界はムリか?
効果は別に誰かが付与出来るかもだけど、結界自体がな。
結界の魔導具とかないのか?
これも理案件か?
まぁ理も自分の娘のことだから、がんばんだろ?
アレもコレも、提案だけはしとくけどな。
「理結、あいつ怪しいが、たぶん黒幕じゃないな、右腕とかその辺だろ」
「それって、まだ別にゴミクズがいるってことかよ」
ゴミクズね。
結構な人数、お掃除したハズなんだけど、わいてくるな。
G並みだな。イヤあいつらGなのかもしれんな。
「そもそも、なんで理の魔導具に反応しないんだ?」
おかしいだろ。
「あっ、それ聞いたら、判定条件が聖女教信者になってんだってさ。だからたぶん、設立者とか創設者とか教祖とかだと反応しないっぽい」
そういうことかよ。
「条件変更とか出来ないのかね?」
「ステータスに、なんて表示されてるかわかんないから、難しいって。聖女教信者はステータスに出てたのを鑑定出来たから、条件に出来たんだってさ」
なるほどね。
「理結は、あいつのステータス見れないのか?鑑定取ったんだろ?」
「見れるけど、違和感あるんだよね。隠されてるっぽい感じする」
「隠蔽か偽装かけてやがんのか、ステータスにも」
「ステータスにもって?」
「自分にもかけてやがる。悪いことしてますって、宣伝してるのと同じだろ」
「鑑定レベル10にしたのに、ステータスの偽装とか見破れないのか…」
あー鑑定レベル10ならなんでも鑑定出来そうだもんな。
「たぶん、隠蔽看破とか偽装看破がないとダメなのかもな」
「そんなスキルあんの?あとでポイント確認しよう」
「あっそうだ、理に監視カメラ?防犯カメラ?に見えないけどいる人を感知するような魔導具作れって言っといたから、出来たらショップで使え。あいつ、なんかスキル使って姿消してショップ出入りしてたぞ」
「!?マジで?」
「マジ、私には見えてたけど怪しさしかないからな、気をつけろよ」
「わかった」
「私は、もう少し黒幕に繋がる何かをさぐってくる」
「優理さんこそ気をつけて」
「あいよ」
手をヒラヒラさせて、理結の前から姿を消した。
どこにいやがる、ゴミクズの大将はよ。




