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マジックバッグとアイテムバッグ〜ギルマス

リジェネルとチェッキンを登録に来た彼が、またすごいモノを登録に来た。

受付がまた、ここに駆け込んできた。


今度はマジックバッグとアイテムバッグだそうだ。

容量は3パターンあるそうだ。

大が家一軒分くらい。

中が部屋2つ分くらい。

小が部屋1つ分くらいだそうだ。

なんの冗談だといいたいところだが、冗談ではまったくなかった。


マジックバッグとアイテムバッグの2つの違いは、マジックバッグが時間停止機能付き。

アイテムバッグは時間停止機能なし。

アイテムバッグの方は、マジックバッグより安い金額でと言われた。


そもそも、魔法のカバンはダンジョンの宝箱から出たことがあると言ううわさが流れたことがあるくらいで、本当に存在しているのか不明の代物だ。

それを魔導具として、登録にくるだと?

どのくらいの金額になるのかなど見当もつかない。

それは、登録に来た彼も同じようで、困った顔をしていた。

アイテムバッグの小をオークションに出してみて、様子見をしたいと伝えると、頷いてくれた。

その金額が妥当かどうかは、後日話し合いの場を設けることに。

魔導具としての登録は、受理した。が契約などの細かいことは持ち越しである。

今回、サンプルとして持って来たカバン自体は既製品であるため、自前の魔物素材のカバンをマジックバッグやアイテムバッグにと言う、オーダーも受けはするが予約制にするし、そんなに数を出せるわけでもないこと、国でリジェネルみたいな扱いにしたいならそれはそれで問題ないが、細かいことは、後日契約時に、とのことだった。


オークションに出品直後から、アイテムバッグはものすごい盛り上がりをみせていた。

最低金額を10万から始めてみたものの、気づいた時には200万を超えていた。

そしてオークション終了日、と言うか出品の翌日なわけだが、500万を超えていた。

マジかっ!

あと、数分で終わる。延長はない。

650万で終了した。

650万…

どう判断したらいいのか。

唸っていたところへ彼から連絡がきた。

650万で入札したのは、自分だと。

だから、気にしなくていいと。

上がりすぎた金額で売らないために、自分で落札というカタチをとったのだと。

本来なら、その処置はギルドがしなければならないものだったはずだ。

オークション自体をなかったことにする手続きなどが必要かもしれないな。

作ってくれたモノを買わせるわけにはいかないし、今回は手数料をもらうのも、違う気がする。

その辺りは配慮したい。

彼は明日、ギルドに来るというので、了承した。

その時に、入札のログを見せて欲しいと。

用意しておくことを伝えて、明日10時にギルドでの、話し合いになった。


「こちらが入札のログです」

「ありがとうございます」

彼はログを見て、

「アイテムバッグ(小)は、200万。アイテムバッグ(中)は300万。アイテムバッグ(大)は500万でどうでしょう?マジックバッグは1.5倍の300万、450万、750万でどう思いますか?僕が作成して売るものは、この金額にしようと思います。国や第三者の方が魔法陣の情報を購入し、使用するならばリジェネルの時と同じ使用料と売上のパーセンテージでの契約で大丈夫ですが、問題ありますか?」

問題なんて、どこにあるというのだ?

「問題はありません、それで契約させてください」

「では、契約書類をお願いします。あと登録時の書類にも記載しましたが、使用者に最初に使用する際小さな魔石に魔力を流してもらい、本人しかモノを出せない機能も盛り込んであります。魔石と魔法陣はリンクするようにしてあります。そこは、作製者の方にはお伝えいただきたいです。盗難防止のためなので、よろしくお願いします」

「承知しました」

「オーダーメイドなどの打診がありましたら、ここのギルド内にある神凪のショップに問い合わせをお願いします」

「承知しました、売るなら神凪のショップでということになりますか?」

「そうですね、基本的にそうする予定でいます」

「承知しました。本日はありがとうございました」

「こちらこそありがとうございました」

彼は、頭を下げて帰っていった。

本当にすごい魔導具師なんだな。

ありがたい存在だ。

魔法のカバンがあれば、探索者はきっともっと、楽に攻略出来るようになるだろうし、荷物が無い分身軽になってきっと安全になる。

いくら感謝してもし足りない。

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