カレーライス
進化してる!
何これ?
こんな食べ方あるの?
カレーライスなんて、それだけで美味しいんだよ?
フェリーラザではあまり、香辛料を使った料理はなかったし、あっても胡椒が少し使われてるくらいだったのよ?
なのに、カレーライスは香辛料が色んな種類でできてるのよ?
もちろんなんの香辛料かは、わかってないわよ?
でもでも、ものすごく美味しいの!
お子さま舌だから、辛すぎるのは無理だから甘めにしてもらってるけど、香辛料は感じられるのよ。
おいちー!!!ヤミー!!!なのよ。
しかも今日は、ディアカツがのってるの!
カツカレーって言うんだって!
普通は、豚のカツつまりトンカツなんだけど、今日はディアにしたんだって。
あれ?なんでトンカツのカツカレー食べたことないのかな?
そんなわけない?
でも記憶にないんだけど?
えっ!?ハンバーグカレーは覚えているかって?
何その素敵な名前の食べ物は!?
目玉焼きカレー?
チーズカレー?
何それ?
カレーパン?
カレードリア?
ドライカレー?
スープカレー?
えっ!?何それ?食べたことないよ?
そんなわけない?
何回も食べてる?
ウソだ!みんなでだましてるでしょ?
そんなことする意味がない?
そりゃそうかもだけど、なんでカレーライスのことは覚えてるのに、カレーのトッピングのことは全部記憶ないのよ?
だれか記憶消したりした?
アレドなんかしたでしょ?
そんなする意味のないことしないって?
だったらなんで覚えてないのよぉー。
まさか、毎回感動するために自分でやってるわけじゃないわよね?
なんかそんな気がしてきたけど、気のせいよね?
うん、気のせい気のせい。
「カレーの記憶が怪しいリオはほっといて」
って理人ひどくない?
カレー食べてるから文句も言えないじゃないのよ。
だって、美味しいんだもの。
手が止まらないのよ。
「リオがまたやらかしてくれたぞ」
「えっ!?また!?」
「リオ、なにやったの?」
理人、理哉、理理に立て続けに言われて、カレー吹きそうになったじゃないのよ。
「?」
なんかやったっけ?
「理人、リオはやらかした自覚ないみたいだから、教えてくれるかな」
理も普通にやらかしてると思ってるよね?
やらかしてないよね?
「やらかしてないもん」
「はぁぁ、どうしてやらかしてないと思ってるのでしょうか?リオール様?」
アレドにまで言われた。
えー?何やったの?
「まず」
まずっ!?ひとつじゃないの?
「採掘するのに、飛んでた」
「飛んでた!?って何?」
「ジャンプ?」
理人は首を横に振って、
「リオ、フライしてみせな」
理人に言われて、スプーン持ったままフライした。だって食べてる最中だもん。
「わっ、ホントだ!飛んでる」
理哉が驚いてる。
「確かに飛んでるわね…」
連理も冷静に確認って感じで私を見てる。
これ、やらかしなの?
スキル使っただけなのに?
「フライってスキルなんだって、リオールの」
理人がとりあえず説明してくれる。
「確かに、スキル一覧にはフライなんてのはないね。ギルドの方にも、スキルポイントの方も」
そうなの?
「他にも飛ぶスキルあるでしょ?」
私が首を傾げると、
「跳躍は、高くジャンプするだけだよね?」
「アレド、飛翔ってスキルなかった?」
「飛翔もフライもフェリーラザのスキルでは?」
「そうなの?」
あれ?こっちの人飛べない?
「あっ、だから理織、魔法のホウキとか魔法のジュウタンとかいってたのかしら?」
「リオール様は、動くのが面倒で椅子ごと浮かんで動いてましたからねぇ」
ちょっと、アレド!?バラさないでくれる?
「リオールってやっぱりリオだな」
ちょっとみんな頷かないでくれますかね?
「皆様は魔力潤沢にあるので、フライも飛翔もできると思いますよ」
「アレドくん、その2つの違いは?」
「フライはその辺に浮いたり少し移動したりとかですかね。飛翔は長距離の移動といったイメージでしょうか」
「なるほと、どっちも有用そうね」
そうでしょ?
「スキルオーブつくる?」
「とりあえず保留な。次にインベントリの解体スキルで採掘した鉱物を解体してた」
「はっ?鉱物を解体?」
「あと、原石だな。すげぇキレイに宝石取り出せてたぞ」
ねぇー、超簡単でキレイで無駄なしだったよね。
「これ」
インベントリから解体したものを見せた。
「うわーすごいキレイに分けられてる」
「ほんとね。これがスキルで出来るなら時間も労力も減らせるわね」
そうでしょ?
すごいよね。
うんうん、頷いてたら理人が、最後にと言い出した。
まだあるの!?
「一ダンジョンの1階層なのに、ダイヤの原石見つけやがった」
「「「「はぁ!?」」」」
「ダイヤの原石!?」
「そんなのあそこにあるの?」
あったんだもん。
「リオ、見せてあげてくれないか?」
しょうがないなぁ。
インベントリから、ダイヤの原石を出してみんなに見せた。
理が鑑定してるっぽい。
「ホントにダイヤだ」
「他にもダイヤの原石あったのかしら?」
「なかったと思う。マップにダイヤはそれしか出てなかった」
「ん?マップって、薬草とか鉱物とか色分けされるだけよね?どうしてダイヤはそれだけってわかるのかしら?」
「?種類別にマーク違うのにできたよ?マーク毎に名前もでるよ?」
「そっちの情報も重要なんじゃないのかしら?」
「ごめん、忘れてた。俺もやってみたら薬草の種類毎にマーカー変えられた」
あれ?なんか大事になってる?違うわよね?
「理人は、うちのマップ持ちに今の情報流しておいてちょうだい」
「了解した」
「お母さん、リノいい事思いついたんだけど!」
理理のアイデア?
「何かしら?」
「さっきのリオのフライ?を車椅子につけて魔導具にしたら段差とか気にしなくてよくならない?」
「くるまいす?」
って何?
「理織は車椅子知らない?」
「わかんない」
私は、ふるふると頭を振る。
「ケガで歩けなくなった人や、足を失くした人や病気で歩けない人が乗って移動する椅子よ?」
理人がこれだよ、とスマホで車椅子の検索したものを見せてくれた。
おー、なるほど。
これには、フライ良さそう。
「魔力足りる?魔石使う?」
電動車椅子とかあるみたいだから、魔導もプラスしちゃえば良くない?
普段は電動で動けばいーじゃない?
「その辺の詳細はおいおいだね。けど車椅子を魔導具化するのは賛成だね」
「やった!お父さんお願い!」
そっか、理理はお医者さんになるんだもんね。
そういうのに気がつくのはさすがだね。
で、私のカレーのおかわりはまだですか?




