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大賢者リオールは楽しみたい!  作者: トーヤ


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携帯念話はダサいので

「りひにい、念話もってるよね?」

「あるぞー」


うん、あるのわかってて訊いたけど。


「念話って、どれだけ離れてても念話できる?」

「どうだろう?わかんないな。リオの方が詳しいんじゃないのか?」

「りおはアレドとしかずっと念話してなかったから、距離とか気にしたことなかった」


あーって、可哀想な子見るみたいにしないで。


「突然なんで念話なんだ?」

「8歳チームで連絡取るのに使えるかなって」


そしたらもっと、連絡スムーズになるよね?


「あー、スマホはお金かかるけど、念話なら魔力で済むしな」


そう、流石に、スマホ代まではお願いしにくいじゃない?寮にいるシュウたちも。毎月払うのも負担になるし。

私もまだ欲しいと思わないし。


なんとかならないかなーって思ってたんだよね。

ダンジョン行くのに、毎回呼びに行くのも面倒だし。


「念話がダメなら、なんか魔導具作ろうかなって。念話が届くならそれが1番楽だよね?で、距離はどーかなって」

「じゃあ実験してみっか。俺色んなところに移動してみるから念話通じなくなるまでやってみようぜ?」

「いーの?」


俺も知りたいから、やろーぜってサムズアップしてくれた。

基本的に理人(りひと)は優しいよね。


「じゃあ、念話開始な」

『はーい、いってらっしゃい』

『おうよ、とりあえず工房に転移』

『聞こえる?』

『工房はまだ大丈夫だな、移動する』


一瞬途切れて


『聞こえるか?』

『聞こえるよ?どこ?』

『蔵の前、移動する』

『じいさんの桜の木のとこ』


まだ聞こえる。


『魔法学校』


まだ聞こえる。


『じゅう…りょ…』

『とぎれとぎれだよーどこー?戻ってきてー』


意外に短い距離しか念話出来ないみたいね。

理人がシュッて現れた。

急に飛ばれると驚くね。


「魔法学校の次はどこだったの?」

「あー従業員の寮のところだな」

「ってことは、8歳チームに念話で連絡ムリだよね?」

「だな」


むー。


「なんか魔導具考える」

「念話の魔導具か?持ち歩ける念話?携帯電話ならぬ携帯念話か?」


えぇー?


「りひにい、それはダサいので別の名前にして?」


私でもダサいと思うのだけれど?


「わかりやすくてよくないか?」

「いや、売る予定とかないよ?」

「売れると思うぜ?ダンジョン内とかで使えれば大助かりだぜ?」


そもそもまだつくってもいないからね?


「これから、考えるんだけど?」

「魔導具は父さんにも確認して巻き込もうぜ?」


なんでそんなに乗り気なの?

そんなとこで、やる気出さないでよー。



結局、(さとる)と魔導具作ったのよ。


念話の魔法陣を組み込んで、自分の魔力を流して登録した魔水晶を念話する人同士でそれぞれに魔導具にセットする。

セットするのは、アイテムボックス仕様になっている魔導具。


シュウと私が念話するためには、まず自分の魔導具に魔力を登録するわよね。

個人の認識をさせるわ。

で、私が魔力を流した魔水晶を1個シュウの魔導具にセットする。

シュウの魔力を流した魔水晶を1個私の魔導具にセットする。

話す相手に自分の魔力を流した魔水晶を渡すことで念話出来るようになる。

これで、私とシュウは念話ができるようになる。


アイテムボックス仕様だから魔水晶はどれだけ増えても問題ないよ。

魔導具に魔力を流すと、誰と念話するかを選択できるようにしたよ。

テレポートみたいに、移動先の魔宝石選択するみたいにしたよ。


電話みたいに、相手側には頭の中で誰からの念話かわかるようにコールされるよ。

携帯念話は、やっぱりダサいのでダメです。

理が、テレパでどうだ?と言うので、それにした。

念話はテレパシーって言うらしいって言ってた。

私に命名のセンスはないから、お任せで。

でも携帯念話は、イヤ。

それは譲れない。


理は連理(れんり)に怒られながら、登録書類書いてたよ。

がんばれ!


えっ!?今度は私の名前も開発者に登録されるの?ギルドに登録したから?

そうなの?

理の功績でいいんじゃないの?

ダメなの?

私はとりあえず8歳チームで連絡取れればいいんだけど?



後日、6人でテレパを設定して試したところ目の前にいるのに念話すると言う、アホな時間がしばらく続いた。


みんなが楽しそうだからいーけどね。

アレドが私の中で大笑いしていたのが印象的だったかな。

アレドの爆笑なんて初めてかも。


楽しそうでなにより。

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