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欲しい人はたくさんいるらしい

インベントリから、大量の金属を放出した。

でも50キロくらいずつは残してある。

何かに使えるかもしれないし?

インベントリからは移し替えたけどね。

工房の1トンずつマジックボックスに入れておいたものも放出した。

だいぶスッキリした。

工房の空いたマジックボックスの中に素材を移し替えた。

『リオール様、すっごくスッキリしましたね』

『金属と素材がないだけで、こんなに違うとは…』

どれだけ溜め込んでたのよ、リオール…

『魔石はどうします?』

『あー、大量よね?』

『ですね』

『とりあえずそのままで』

聞かなかったことにしたい…

『あとは書類関係が大量ですけど、そのままですよね?』

『そうしてくれる?いつかデータ化した方がいいかもね?』

羊皮紙とかだしねぇ。

出したらすぐ劣化しそう…

『ですね、データ化する魔法か魔法陣か私が使える様にしてくだされば、リオール様が寝てる間にデータ化しますよ?』

『ほんと!?なんとかするわ!』

アレドがやってくれるなら間違いないもの。

自分でやるのがめんどくさいからじゃないんだからね。


『では、あとはポーションとかですね』

『ポーションとかって何よ?』

とかって!?

『90%くらいは各種ポーションを合わせた数ですね』

残り10%は、ポーションじゃないってこと?

『ポーション以外は?』

ポーション以外ってなんだろう?

『化粧水とか』

『化粧水?まだあったの!?』

でもこっちで作ったやつの方が効果が上なのよねぇ。

『毛生え薬とか』

『あー、いつだかのギルマスに懇願されて作ったヤツかしら?』

『それですね』

ツルツルだったのよね、頭。

ふさふさになって、笑ったわよねぇ。

『減量ポーションもありますね』

『減量…!?そんなの作ったかしら?』

自分のためじゃないわよね?

『女性冒険者に頼まれて作ってましたよ?』

ホントに!?

『記憶にないわね』

全然まったくこれっぽっちも記憶にないわ。

『リオール様、ご自分では必要なかったですからねぇ』

『こんなのって売れるのかしらね?』

『連理様に相談してみますか?』


「で、これらがインベントリに大量にあると?」

私はアレドからすべての種類のポーションを1本ずつと化粧水、毛生え薬、減量ポーションを出してもらってリビングのテーブルに並べてみた。

「アレドくん?大量ってどのくらいかしら?」

「えーと各1万本くらいずつでしょうか」

「えっ!?そんなにあるの?」

普通に答えてるけど、本数おかしいからね?

「どうして理織が驚くのかしら?」

あれ?えへって笑ってみた。

「ただ、ポーションは理人様が作られた方が効果は上だと思います」

「でも、俺の知らないポーションもあるから1本ずつもらってもいいかな?鑑定して研究したい」

理人が、近くにあった1本をたぶん鑑定しながらそんなことを言った。

「はいです。どうぞです」

もちろん、喜んで!

「化粧水もティルイーリオの方が良いものだと思います」

アレドの説明に連理が、

「低価格版として売るのはありだと思うわよ。今は高くて手が出ない人がたくさんいるのよ」

そんなことを言う。

そうなんだ?

ティルイーリオは、世界樹が素材に入ってるから高いのか。

「そうゆう方法もあるのですね」

なるほどねぇ。

「で、問題は毛生え薬と減量ポーションね」

連理が腕組みして、ひとつ唸った。

「連理様、問題ですか?」

何が問題なの?

「効果によっては、奪い合いが起こるわ」

えっ!?なんで?

「たかが、毛生え薬と減量ポーションだよ?」

意味わかんないんだけど。

「理織、たかがじゃない人たちが一定数いるのよ。で、毛生え薬の効果は?」

「ツルツルでした冒険者ギルドのマスターが塗って翌日ふさふさになってらっしゃいました」

「ホントに?」

笑えるくらいふさふさだったよね。

「マジか、なら試しに1本くれないか?友達に病気で髪抜け落ちたやつがいるんだけど、病気自体はエリクサーで治ったんだけど、なぜか髪だけは戻らなかったんだよ」

それはぜひ使ってもらったらいいと思う。

「なら、理人その友達にお願いしてビフォーアフター撮らせてもらって」

「わかった、頼んでみる。ちなみに料金とかは?」

「ビフォーアフター撮らせてもらえるなら、それが料金でいいんじゃない?理織はどう?」

「はいです。ふさふさなるといいです」

「ありがとう。アレドこれはどのくらい塗ればいいんだ?」

私じゃなくて、アレドに確認するのね?

別にいいけど。

「その瓶で5回分くらいでしたね、確か。でも1回で生えてきてたみたいですけど」

「わかった、1/5の量を使う様に説明する」

「そうしてください」

理人は毛生え薬をインベントリにしまう。

「で、最後に減量ポーションね。これの効果は?」

「りお、わからない。作ったことも覚えてなかったよ」

しかたないじゃないのよぉ。

ホントに覚えてないんだもん。

「はぁぁぁ…アレドくんどうなの?」

ちょっと、でっかいため息つかないで欲しいんですけど!?

「飲んだその場で5キロほど痩せてらっしゃいましたよ。ただ何日か経つと半分ほど戻るみたいでご自分の理想まで何度か飲んでらっしゃいました」

痩せたい人に売ったら、何度か買う人がそこそこいるってこと?

「ダイエットの実よりは効果が見えやすいのね」

その場で痩せられるんだもんね。

「そうですね、健康的に痩せるならダイエットの実の方がよろしいとは思いますけどね」

アレドも特におすすめはしないのかな?

「レシピとかわかるのかしら?こちらで作れる?」

私はふるふると横に首を振る。

「私も詳細まではわからないですね。理人様のポーション特化の鑑定か、笑理様の神眼なら何かわかるかもしれませんが」

「理人、鑑定で何かわかるかしら?」


毛生え薬鑑定

聖水

世界樹の葉の抽出液

増殖スライムの核


減量ポーション鑑定

魔力水

脂溶の実

脂肪吸収スライムの核


理人が鑑定結果を教えてくれた。

材料言われてなんとなく思い出したかも?

「理織、増殖スライムの核って?」

「自分に取り込んだものをどんどん増やすスライムがいたの。こっちにいるかな?」

「そんなスライム聞いたことないけどな」

そっかいないのか。

でもいたらいたで大変なことになるからいなくてよかったかも。

「そのスライムの性質を利用したのが毛生え薬ってことなの?」

「そゆこと」

「脂溶の実と脂肪吸収スライムの核ってのは?」

「脂肪を溶かしてくれる実と脂肪を吸収してくれるスライムがいたの」

「どちらもこっちには存在しない可能性の方がたかいわね」

「それなら、毛生え薬と減量ポーションは複写して売る方法しかないんじゃね?」

売るのは決定なの?

別にいいけど。

インベントリがまたスッキリすることになりそうだし。

「減量ポーションはティルイーリオブランドで問題ないだろうけど、毛生え薬は別ブランドで別のショップ必要じゃね?ティルイーリオのショップに入る勇気のあるおっちゃんはそういないと思うぞ」

確かに。

「なら、ギィルシューリオとかにしとけばいいんじゃない?」

えっ?そんなんでいいの?ってか、またリオは入るの?

また理結とかに丸投げする相談してるけど大丈夫なの?

理芳に怒られるのでは?

とりあえず毛生え薬の効果見てからにするって、それはそうね。

理人が毛生え薬を届けた翌日の早朝に、友達からものすごい高いテンションの連絡が来たそうだ。

ふさふさになったらしい。

送られてきた写真をら見せてもらったけど、別人だったわ。

よかったね。

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