インベントリから放出したい
「ママ、リオールのこと誰知ってる?」
「ママたちと笑理くらいよ?」
あーそっか、それだけなのか。
「そっか」
ちょっとテンション下がっちゃったら、連理がに不思議そうな顔された。
「どうしたの?」
「みんな知ってるなら、インベントリの中身なんとかなるかなって」
色々詰め込んだままになってるんだよね。
「たくさん入ってるの?」
「入ってる。アレド教えてあげて?」
「リオール様把握してないですからね」
しかたないですねって、ため息つかれた。
なんでよ?
ミスリル、オリハルコン、アダマンタイトは工房のマジックボックスの棚に収納してあります。
各1トンくらいですかね。
インベントリには、ヒヒイロカネ、ニジイロカネ、アオイロカネ、コガネイロカネがそれぞれ500キロ以上はありますね。
「そんなにあった?」
「理織、ホントに把握してないのね」
「ためるのがしゅみ?」
コテンと頭を横に倒してみる。
溜めるだけ溜めて、使わないのがリオール様でしたね。
あとは、フェリーラザの貨幣ですね。
金貨、銀貨、銅貨が大量に入ってます。
一度、銅貨を100枚くらい錬金してインゴットにしたものが、こちらですね。
「キレイな銅のインゴットね。これで100枚なの?」
「ふじゅんぶつはよけたよ?」
銅100%のインゴットよ?
「インゴット何に使うつもりだったの?」
「むこうのおかね、こっちで使えないからインゴットにしたら、なんかに使えるかな?っておもっただけ、何に使うかきめてない」
たくさんあるみたいだから…
「そうなのね、使い道はみんなで考えましょうか」
「はいです」
よかった、なんとかなるかも?
「ちなみに金貨や銀貨、銅貨はどのくらいあるのかしら?」
「わからないよ?」
「理織に聞いてないわよ?アレドくんに聞いたのよ?」
ぶぅー。
それぞれ、3万枚くらいずつはありますね。
「はっ!?そんなに!?」
なんでそんなに?
リオール様、ご自分のインベントリの中身に驚かれても…
そう、いわれてもねぇ?
ほら、ためるのしゅみ?みたいな?
ちょっとー呆れた声ださないでよー。
ちなみに同じくらい大金貨と白金貨とかもありますよ?
「えっ!?」
「理織?貨幣の価値は?」
リオール様?目を逸らさないでくださいね?
私がお答えしますが、
銅貨10枚で銀貨1枚。
銀貨10枚で金貨1枚。
金貨10枚で大金貨1枚。
大金貨10枚で白金貨1枚。
で、ございます。
「理織?溜めて使わなかったのかしら?」
「いや、あの、300年も生きてたから…?」
うっかり、しどろもどろになっちゃったじゃないのよ。
「あーそうだったわね。そのくらいあれば貯まるのかしら?」
たぶん後でまた怒られる気がするんですけど。
白金貨って1枚で、こっちの100万円くらいだってアレド言ってた。
それが3万枚って…300億円くらいの価値っぽくない?
桁が大きすぎて、よくわからないのよね。
「あとは何が入ってるかしら?」
そうですね、魔物の素材とかですかね。
理人様にお渡したら、エリクサーできそうですよ?
ドラゴンのウロコ。
クリスタルディアのクリスタルホーン。
ハティとスコルの牙。
とかは、入ってますよ?
エリクサーに必要なものは後なんでしたっけ?
「理人に確認するわ、呼ぶわね」
工房にいた理人は、すぐにやってきた。
「何?」
「今、理織のインベントリの中身を確認してたんだけどね」
「理織のってことは、リオールの?」
連理は、そうと頷く。
「で、エリクサーの材料になりそうなものがあったのよ。材料教えてくれる?」
連理に促されて、理人がエリクサーのレシピを広げる。
材料
世界樹の葉
世界樹の雫
聖水
魔力の実
体力の実
ドラゴンのウロコ
クリスタルディアの角
スコルの牙
ハティの牙
フェンリルの氷
ドラゴンのウロコと、クリスタルディアのクリスタルホーンとハティとスコルの牙はございますよ?
フェンリルの氷は、リーラ様にお願いすればよろしいのでは?
「そうだね、リーラに頼もう」
「リーラってのは、リオランドにいるフェンリルなのか?」
「そうだよー肝っ玉母さんで、群れの長だよ」
世界樹関係はティルちゃんにお願いすればいいですし、聖水は大量にありますよね。
魔力の実と体力の実も大丈夫ですよね。
これでエリクサーできちゃいますね。
「アレド、ティルの呼び方はティルちゃんなのか?」
理人、気になっちゃった?
そう呼ぶ様に言われたので。
ティルちゃん、キャルちゃんですね。
「アレドくん、面白いわね」
連理がクスクス笑っている。
最初は私もわらったわね、そういえば。
「でも体力の実なんてあったか?」
「この間、ダンジョンのオプションで見つけたから、ティルとキャルにお願いして、育ててもらってる」
言ってなかったっけ?
「マジか!エリクサー作れちゃうな。アナ!」
「そうですね、リヒト」
理人とアナが喜んでいる。
「アナだー、アナは鑑定さんなんでしょ?なんでも鑑定できるの?」
「できますが、結果にバラツキがでます。リヒトがポーション特化なので、ポーション関係が1番詳しい結果がでますね」
なるほどー、鑑定でも人によって結果違ったりするんだな。
「そういうことなんですね。それで、リオール様の鑑定は浅く広くなわけですよねぇ」
それねぇー、ボアの肉とか鑑定したら、ボア肉、食用、美味。とかだからねぇ。
まっ美味しいかどうかわかればいいのよ。
だから、こんな鑑定結果なのかな?
「そういえば、母さんはこの間人格さんどうした?」
「出てきてくれたわよ?エンチャントスキルの人格さんがね。紹介しちゃおうかしら?ふーり」
「ふーり、ですぅ。よろしくですぅ」
アナの声と話し方は、仕事できますみたいな感じなんだけど、ふーりはふんわりした声と話し方なのね。
「わーい、ふーり?よろしくね、りおだよ」
あいさつしてみたよ。
よろしくですぅって返ってきた。
あれ?もしかして理理や理哉も?
後で聞いてみよう。
で、インベントリの中身はどうしたらいいのかしらね?
えっ?緊急招集かけるからそれまで待てと?
やっぱりそうなるのねぇ。
しかたないか。




