えっ?違うの?
「リオリ、何見てるんだ?」
シュウに席の後ろから声をかけられた。
「石の図鑑?」
「石?」
「うん」
表紙を見せてあげると、
「鉱石か、面白いのか?」
「おもしろいよ?この石からどんなもの作れるか想像したりするの」
「そうゆうの好きだなリオリ」
「想像するの楽しくない?」
「俺は身体動かしてる方がいいけどな」
魔法剣士だもんねぇ。
って忘れてた。
「ごめん忘れてた。今日の魔法学校の授業お休みだって。蘭と嵐と双子その辺にいる?」
「ちょっと待ってな」
シュウはみんなを連れてきてくれた。
「ごめん、伝えるの忘れてた。今日の魔法学校の授業お休みだって。それで蘭はうちの料理人の五味さんが一緒になんか作ろうって言ってた」
「えっ!?ほんと?前にね約束したんだよ。やった!」
蘭がはしゃいでいるのも珍しい。
「嵐はこうにいが、基礎体力作りするぞって言ってたよ?」
「やりぃ!前にお願いしたんだぞ。よっしゃ頑張るんだぞ!!」
はい、頑張ってね。
「シュウは、りゅうにいとりりにいが魔法剣士同士で訓練するって、張り切ってた」
「マジか!あの2人容赦ないんだよなーやるけど」
嬉しそうにしてるから、問題はなさそうね。
「で、かがりときらりは特にないんだけど、どうする?」
「きらり、ピアノひく」
「かがり、あらしとたいりょくづくりする」
それは、こうにいの訓練にまざるってことかな?
ガンバレ。
「リオリは?」
「りおは、りゆにいによばれてる」
「そっか、またむちゃぶりされんのか?」
えー?それはいやだなぁ。
「そういえば、みんなは来年ギルドに探索者登録する?」
確認したことなかったな、そう言えば…
「俺はするんだぞ!けど誕生日6月だからそれまでダメなんだよな?」
誕生日まではダメだねぇ。
「嵐6月なんだ?」
「僕も一応登録するよー、お小遣い稼ぎしたいしね」
蘭は登録しないのかと思ってたわ。
「欲しいものあるの?」
お小遣い稼ぎってことは、何か欲しいのよね?
「お菓子作りの道具とか欲しいんだよね」
それは大事ね!必要よね。
「蘭ちゃんは何月生まれ?きらりは4月だよ」
「僕も4月だよ」
「かがりも4月ー」
そりゃそうでしょうよ、かがりときらりと双子なんだから。
「4月多いね、りおも4月だもん。じゃあ1番遅いのはシュウ?」
「いや、俺5月だから嵐が最後だな」
「えっ!?シュウ5月なの!?秋生まれだと思ってた!違うの!?」
「あーみんなに言われるんだよな。名前からだろ?秋生まれだから秋なんだろってことだろ?違うんだよ。秋海棠って花があるんだと。俺の名字って海棠だろ?だからじゃあ名前は秋だなって、俺の親、探索者の戦闘バカだったからさー。しかもこの花の咲く時期も秋なんだよ。俺の誕生日にまったく関係ないんだよ」
笑っちゃうだろ?ってシュウの表情が少し寂しそうになった。
なんかごめん。
「じゃあさ、来年嵐の誕生日にみんなで登録いく?で、パーティとか組んじゃう?」
「おっ、いーね!って、かがりときらりは探索者に登録するのか?」
「「するよー」」
するんだ?
まだ、半年以上先なんだけどね。
でも、楽しみ!




