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想像しなかったことが起こることもある

理がシュウを寮まで送りに行ってから、自室に戻ってきたところで、

『リオール様、おめでとうございます』

と、アレドに言われた。

『うぅ、恥ずかしい』

『なかなか初々しくてよかったですよ?』

『アレドー?』

『でも私は嬉しいのですよ、リオール様』

『どうして?』

なんでアレドが嬉しいのよ?

『リオール様の時は、あまり人と関わらなかったですし、300年以上生きてて結婚のけの字もなかったじゃないですか、恋人の1人もいなかったですし、なのに理織様は7歳で婚約ですよ?嬉しいにきまってるじゃないですか!おひとり様卒業ですよ!』

『確かに今世もみんなに置いていかれるのだと思っていたわ、って今世のみんなはある程度長生きなのでは?』

みんな魔力総量100億超えてるわよね?

『そうですね、でもリオール様ダンジョンマスターなので不死ですよね』

あっ…そうだった。

『あれ?やっぱりシュウにも置いていかれちゃう?』

みんないなくなっちゃう…?

『ダンジョンマスターの眷属とかになったら、同じく不死にならないですかね?』

『でもそれだと、うっかり私が死んじゃったら一緒に死んじゃうんじゃ?』

『むしろ、秋様の望みと重なるのではないですか?』

うーん?そうかなー?

『大人になってからでも遅くないわよね。リオールのことも、リオランドのことも、ダンジョンマスターのことも』

『ですね、魔力100億は決まりですけどね』

それですら、充分規格外なんだけどね。


そう言えば、ティル顔見せに来ないわね?

魔力ちょうだーいってきたのいつだったかしら?

1ヶ月くらい前?確か魔力増やして欲しいって言ってたね。


『理織、魔力多めにもらってもいいかな?』

『いいよ?どのくらい?』

『100万の魔力になれるまでしばらくと、慣れたら1000万くらいにしたい、それで慣れたら1億くらいもらうかも?』

『いいけど、そんなに増やして大丈夫なの?』

今10万とかだよ?

『はっきりとはわからないんだけど、そうした方がいいって感じるんだよね』

『ティルがそうしたいならそれでいいけど、ムリはしないでね?』

『わかってるわー』


そんな会話をしてから毎日魔力は持っていかれてるけど、会いに来ないわね?

『アレド、ティルに最近見ない気がするんだけど』

『ティルちゃん、忙しいのでは?』

確かに色んなこと頼みすぎかもしれないけど。

ティルに魔力は流れてるから元気だとは思うけど。

あれ?なにこれ?

『アレド?なんかすっごい魔力流れていくんだけどなんだろう?』

『ティルちゃんですか?』

『だと思うけど、今までこんなことなかったわよね?』

ステータス確認したら、10億くらい持っていかれてた。

何?どうゆうこと?

『ティルのところ行った方がいいかしら?』

そう思ったところで、目の前の空間が開いて、連理たちと同じくらいの大きさの人影が現れた。

『理織、いきなりたくさん魔力取ってごめんね』

ってことは?

『ティル…なの?』

『そうよーやっと本来の姿に戻れたわ』

本来の姿って、そんなに大きかったの?

私はティルを見上げながら、ウソでしょー!?と絶叫した。

『えっ!?ホントにティル?』

『もう、そうだっていってるじゃないのよ』

『だって手乗りサイズだったじゃない!』

『最初に魔力足りなくて小さくなってるってホントはもっと大きいっていったわよ』

いや、聞いてたけど、聞いてたけどね?

『大人サイズだとは思わないじゃない!』

『ごめんって、でもうひとつ言わなきゃダメなことがあるんだけどね』

『…なんだろう?』

面倒なことじゃないわよね!?

『警戒しないでよ。私ね、実は精霊女王候補だったんだけど、理織から魔力たくさんもらって正式に精霊女王に進化できたの』

『『はっ!?』』

アレドの声と重なった。

『精霊女王!?』

『そうなの。すっごく嬉しいの!』

ティルはニコニコしてる。

精霊女王とは嬉しいものなのかしら?

『えーと、ティルちゃん、じゃなくてティルさま?』

『やーねー、ティルちゃんでいいわよ』

『では、ティルちゃんのままで、精霊女王とはどんな存在になりますか?』

『そうね、精霊たちの主人であると同時に精霊王の配偶者かな』

『『精霊王!?』』

また次から次へと新しい存在が。

『裏庭に精霊王っているの?』

あったことないけど。

裏庭はティルのテリトリーだと思ってたんだけど?

『まだいないわよ?』

まだ?

『まだってことは、これから生まれるということでしょうか?』

『あー違う違う。精霊女王にだけ使えるスキルで精霊王を自分の元に呼び寄せられるのよ』

なるほど?

『で、これから精霊王を呼ぶと?』

『そのつもりだったんだけど、ちょっと問題が起きちゃったのよ』

『私で解決出来るのかしら?』

『いや、精霊王を呼んだら、誰かと契約してもらわないとダメなんだけど、チカラが強いからまだ契約していない魔力の多い人じゃないとダメなのよ。最近契約できる子が増えたから契約しまくったじゃない?該当者いなくなっちゃったような…』

あー魔力の実とかの収穫してくれた子たち、契約したからねぇ。

『リオール様、あとひと月ほど待ってもらえれば秋様が契約できるのでは?』

『確かに』

『えっ?理織その人だれ?』

『最近、神凪で面倒見てる将来有望な子よ?』

私の婚約者よって説明するのは、さすがに恥ずかしい。

『リオール様の未来の旦那様ですよ』

『ちょっ、アレド!?』

なんでそれ言うのよ、言わなくて良くない?

『えー理織の!?それならひと月待って、その人に契約してもらうわ』

『いーの?まだあってもいないのに?』

『だって、理織が一緒にいると選んだ人なんでしょ?それなら大丈夫でしょ?』

その後ティルは、連理たちに精霊女王に進化したと伝えに行って、盛大に驚かれていた。

そりゃ、驚くわよ。

デカくなってるわ、精霊女王に進化してるわ、シュウの魔力が増えたら精霊王を呼んで契約してもらうからと宣言するわ。

驚くなって方が無理よー。

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