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慈善事業をしろと?〜理芳

「はっ?慈善事業しろってか?」

連理が、理織のクラスに魔力循環してる子が2人いて、その2人共が児童養護施設の子らしい。

もし、魔法の教育が受けられないなら、理織がもったいないと言っていると。

理の母親である雅羅に、理織、輝理、煌理は魔法の授業を受けることになっている。

そこにその2人も参加できないかとの打診。

他にも魔力はあるのに、教育が受けられない子を神凪としてなんとかできないかと連理が持ちかけてきた。

「理織がね、今日2人の職業とギフトを鑑定してみたら、1人が魔法剣士でもう1人がパティシエだったんですって」

「パティシエってなんだ?」

「理織の大好きなスイーツを作る職人さんよ」

あースイーツ大好きな理織には、大事な職業だな。

「魔法剣士のほうは、パーティ組む気か?」

「たぶん、8歳になったらすぐにギルド登録するつもりでいるはずだし、ずっとダンジョン行くって言ってるし、仲間にする気なんだと思うわ」

だが、考えようによっては悪くねぇかもしれねぇな。

不遇の子供を援助して、将来神凪のために動いてくれれば問題ないよな。

魔法の授業も意味はある。

なんだったら、魔力の実も渡すのもありだろ?

「東雲、児童養護施設とかの魔力がそれなりの子で魔法の勉強したいけど、できないでいる子供をピックアップできるか?それなりに人数いるなら、私塾の魔法学校作るのもありだろ」

「理芳兄さん、いいの?」

「問題ねぇだろ?その中から神凪のためにいずれ働いてくれる子供がいれば問題ない」

まっいなくても、探索者にでもなれば神凪に利益はある。

「ありがと兄さん。東雲くん、鑑定と魔力視あれば、確認楽よ?スキル一覧になければ理織にオーブ作ってもらいなさいね」

「承知しました」

「東雲頼んだ」


結果としては、新宿区だけでも相当数の該当する子供がいることが判明した。

ほとんどが探索者の親を亡くした子達であることもわかっている。

秋のように戦闘職で魔法を学んでダンジョンに行きたい子。

理織のように非戦闘職でも魔法を学びダンジョンに行きたい子。

蘭のように非戦闘職で魔法は学びたいがダンジョンには行きたくない子。

もちろん、戦闘職で魔法は学びたいがダンジョンには行きたくない子。

それぞれだ。

だが、学びたいという気持ちは同じだったし、迷惑をかけたくない。役に立ちたい。

そう願う子供たちが多かった。

それなら、俺は魔法学校を立ち上げよう。

施設側も子供の数が増え負担になるなら、魔法学校に通う子は希望するなら、うちに寮を作って引き受けよう。

えっ!?生活費?そんなもんは神凪コーポレーションで出す。

朝と夜は食堂で食え。

昼は給食なんだろ?

えっ?弁当の日がある?

前もって言っておけ。用意させるから。

ただし、魔法学校をサボったり、真面目に学ばないのであれば、元いた場所に返す。

やる気がないなら、最初から来る必要はないぞ。

学びたいのに学べない子の居場所だからな。

そう言って説明した俺に、該当の子供はしっかりと頷いてみせた。


急ピッチで色々なものが用意されて、5月の半ばには、神凪魔法学校が始動した。

神木のばーさんをはじめ、ヒマにしてる主婦やばーさん、じーさんが得意分野の講師として子供達と触れ合っている。

8歳以上の子達は、ダンジョンに行く行かないは別として、探索者登録だけはさせた。

神凪と一にダンジョンがあるから、小遣い稼ぎはできるようになる。

生活費は必要ないが、個人で欲しいものもあるだろう?

さすがに小遣いまでは面倒見れねぇからな。

それはダンジョンで稼げばいいだろう。

ギルドには連れて行ってやるよ。社用車のマイクロバスで、たぶん東雲が。

そんな感じにしたら、パーティ組む子達も出てきたし、来年以降もそうなるだろう?

理織、あとは自分でかんばれな。

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