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大賢者リオールは楽しみたい!  作者: トーヤ


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130/358

自動販売機型のマジックボックス

全国に中規模ダンジョンが47ヶ所。

各都道府県に1ヶ所ずつあるらしい。


大規模ダンジョンが4ヶ所。

新宿、札幌、大阪、福岡。


大規模ダンジョンには、魔力の実の自販機は2台欲しいと言われたらしい。

魔力の実の自動販売機だけで55台。

ダイエットの実の自動販売機が51台。

その他の実の自動販売機も51台。

(さとる)がそう言ってた。


えっ!?中に入れておく実は足りるの!?

自動販売機の作成は?間に合うの?

自動販売機は複写する?


あーそうね。

複写で行けそうね。

あっ待って!


「パパ、マジックバッグに実入れたままふくしゃできない?」

「リオ?今なんて?」

「マジックバッグに実入れたまま、ふくしゃしたら実もふくしゃされない?」

「出来たら、自販機3台作ればいいな?」


理は容量の小さめのマジックバッグに魔力の実を30個くらい入れてくれた。


「リオお願い。パパ複写まだ取ってなかった」


ごめんごめんと頭を掻きながら、苦笑いだ。


「はいです。1個ふくしゃでいい?」


理が頷いたので、複写してみる。

マジックバッグは複写出来た。

中身はどうかしらね?

バッグを開けてみたら、両方ともに魔力の実が入っていた。


「入ってた、ふくしゃの魔力の実も効果おなじ?」

理は魔力の実を鑑定して、どっちも効果は一緒だよと教えてくれた。

「じゃあ作ったじはんきに実、たくさん入れたら、さいしょの実、たりる?」

「足りるね」


自動販売機自体は、缶ジュースやペットボトルの自動販売機みたいな、大きさは必要ない。

マジックボックスだから。

盗難防止の対策も取るけど、あまりに小さくて軽いのは好ましくないらしい。

そこそこの大きさと重さは必要なんだって。

設置したら加重したらよくない?

全国に設置するのよね?


「どうやって実ほじゅうする?おかねは?」

「そこなんだよね、東風(こち)ちゃんは個数の管理は出来るから、無くなる前に誰かが補充に行けばいいって言ってたみたいだけど、新宿だけならそれでもいいんだけど、全国だからねぇ」


そうよねぇ。


『アレド、なんか案あるかしら?』

『自動販売機に実を転移させるとか?売り上げも自動でこちらに転移させるとかですかね?』

『そんなことできる?』

『こんなときこそ、リオール様の創造魔法の出番では?』

『確かに!』


「パパ、じはんきの実、転移でおくる?」

「直接、自販機にこっちから実を転移させるってこと?」

「はいです、魔法つくるです?」

「なるほど、自販機にナンバリングしておけば、残100切ったら、その番号の自販機に補充するとかすればいいのかな」

「どうです?」

「いいかもしれない、逆もありか?売り上げをこちらに転移させられるかな?理芳(りおう)さんと相談だな」



「そんなことできんのか!?」

「リオの創造魔法で、なんとかなるんじゃないかと思ってるんですけど」

「はいです」


たぶん大丈夫だと思うのよね。

細かい設定まで、ちゃんと決めておけば。


「いやーかふみたいに、魔宝石に魔力こめてもらう?じはんきにひとつ、こっちからおくるのにひとつ、こっちにおくるのにひとつ?あれ?ちがう?えーと?」


うまく説明できないわね。


「魔力の実の自動販売機は番号1〜55とかになるのかな?56〜106までがスキル他の実の自動販売機で、107〜157までがダイエットの実の自動販売機とかかな?対応する魔宝石のマジックボックスに実を転移する。売り上げの入っているマジックボックスからこちらにある金庫?もマジックボックスかな?に転移させる。みたいな感じかな?」


おー、そんな感じ。


「はいです」

「それだと、自販機の中にマジックボックスが二つ必要か?」

「元々、実と売り上げに分ける予定だったので、そこは問題ないですね」

「あと必要なのはなんだ?」

「神凪コーポレーションの事業になるんですよね?」

「そうだ」

「では、神凪コーポレーションのどこかに金庫室必要ですね。各自販機分…157個のマジックボックスの金庫を置ける場所と、毎朝とかに前日分の売り上げを東風さんのデータと付け合わせて確認する人ですね。お金のことなんで信用できる人じゃないとダメでしょうけど」

「補充にも人が必要か?」

「補充は、頻繁にはないと思うんですよね、探索者がどのくらいいるのかわからないですけど」

「探索者だけじゃないと思うぞ?魔力増えれば、魔石作って小遣い稼ぎできるし、痩せるためにダイエットの実は出ていくと思うぞ?」


そっか、そっちの自販機は一般の人も買いに来るわよね。


「あー失念してました。ギルドに置くから探索者の人だけだと思ってました」

「ダイエットの実の自販機は、ティルイーリオの店にも置いた方がいいかもしれんな」


ティルイーリオにダイエットの自販機おいたら、なんかすごいことになりそうだけど…


「では、ダイエットの実の自販機は、その方向でギルドとは、関係なく増やすことにしましょうか」

「そうしてくれ」

「じはんき、ふくしゃできる」


理、忘れてるよ?


「あーそうでした!さっきマジックバッグに魔力の実を入れて複写したら、マジックバッグと中の魔力の実も複写されたんですよ。だから最初は自販機の中に実を5000個くらい入れて複写すればいいかなと思ってるんですが、どう思いますか?」

「マジか!?」


理芳がすごい驚いてる。


「マジです、効果も問題なしでした」


理、ちょっとドヤ顔してない?


「ならそれは活用するべきだろ」


理芳、なんか悪い顔してるよ?


「ですよね。で、複写した自販機に転移の魔宝石つけていく形になると思うんです」

「そうだな」

「それで出来た自販機はどうやって各ギルドに渡します?」

「あーどーすっかな」


理芳は顎を擦って、考えてる。


「加重の魔法陣と、固定の魔法陣の上に設置して動かせなくしたいと思ってるんですけど」

「この際だから、俺全国回るか?インベントリかマジックバッグに自販機入れて運んで、ギルマスに挨拶して、設置してくればいんだろ?帰りは転移で戻れるよな?」

「はいです、うまうまなおみやげほしいです」

「あーそうだな、行った先の銘菓買ってくるな」

「めいか?」

「おかしだよ、その土地のね」

「わーい!おねがい」


全国のお菓子食べたい!


「じゃあ、自販機に理芳さんの転移用の魔宝石も組み込んでおきます?緊急時に活用できますよね?」

「あーなら、理結(りゆう)東雲(しののめ)のも頼む。いずれあいつらも加わってくるからな」

「リオ、あとで魔宝石お願いするね」

「はいです」



『アレド、モノを転移させるのは、人が転移するのと、変わらないわよね?』

『今回は、対の魔宝石になるので、魔法陣の上か魔法陣を組み込んだ入れ物の中にあるモノを片割れの魔宝石のところに転移させることになるのでは?』

『魔法陣を起動させたら転移よね、魔力必要よね、補充する人は、魔力の実で魔力増やしてもらわないとだめかしらね?』

『ですね、神凪の人が対応するわけじゃないですしね』

『従業員さんのお仕事になるのかな?新しい人になるのかわからないけど、その辺は理芳の判断だから丸投げだけどね』


とりあえず転移の魔法陣を調整して試してみようじゃないの。


『魔宝石に識別用に番号を付与したいんだけど、できるかしら?』

『出来るでしょう?補充1回収1でも送1受1でも2個ずつ同じ番号の魔宝石を作れば、あとは数字だけカウントアップしたらいいのでは?1台の自動販売機には、4つ魔宝石が必要なのですから』

『自販機の番号に合わせた番号の魔宝石使えばいいんだものね』


今は、2つの魔宝石に一緒に魔力流して代用ね。

片方は私のマジックバッグに入れて、もうひとつをさっき調整した魔法陣にセットする。

魔法陣の上に、ティルのちびキャラを乗せる。

セットした魔宝石に魔力を流すと、ティルのちびキャラが消えた。

どこかに転移したわね。

ちゃんとマジックバッグに転移してるといいんだけど。

マジックバッグに手を入れると、リストにティルのちびキャラが表示された。

取り出してみる。


『成功した?』

『ですね。補充の魔法陣はこれで良さそうですね、魔宝石に番号付与する魔法作りませんか?』

『そうね、わかりやすく補充の魔宝石と回収の魔宝石にしようかしら。補充と回収で魔宝石の色変えれば間違えないわよね』

『ですね、ちびキャラの色変更が役に立ちますね』

『確かにね。魔水晶の赤と青でいいわよね?赤を補充、青を回収にしましょう』


魔水晶(赤)を作る時に補充用って作ればいいのかしら?

ちょっと1個試しに作ってみよう。



鑑定

魔水晶(赤)補充用の管理に番号をつけて使用する。

2つ対で、使用するものとする。



『ねぇ、アレド?これでよくないかしらね?』

『問題ないと思いますよ?』

『青も同じで大丈夫かしらね?』

『補充は人が作業しますよね?足りなくなりそうなところだけの補充ですから』

『そうね』

『でも売り上げの回収は、全自動販売機からなので、自動で出来ませんかね?』


青も同様に回収用として作成しようと思ったけど、ちょっと後回しにするわ。

回収は、自動にする?

確かに出来そうかも?


『日付が変わった時に自動で、自動販売機から金庫へ売り上げを転移させるのが楽よね?』

『ですね、出来そうです?』

『毎日朝、だれかが各金庫の魔法陣起動させるのとか無駄よね?』

『時間も魔力も無駄ですね』


データと売り上げの確認だけでも大変よね?

マジックボックスだから、中に入ってる金額は簡単にわかるけど、157台分チェックするのよね?

うんざりするわよね?

回収の方は、魔法陣を組み込んだ魔水晶にした方がいいかも?


『先に回収の魔法陣作成しちゃいましょう』


パソコンから日付が変わったタイミングで魔法陣起動のイベント送ってもらえばよくない?

金庫側の魔水晶から魔法陣を起動するだけの少しの魔力を流す。

魔石から自動で魔力流れるようにできるかしらね?

起動される魔法陣を組み込んだ魔水晶は自動販売機の方に設置すれば、自動販売機から売り上げがら対の魔水晶の金庫へ転移される。


うん、いける。


転移自体の魔法陣は変わらないわよね。

よし、魔法陣を組み込んだ魔水晶(青)を作成しよう。

さっきの赤の魔水晶よりは、大きいけど別に問題ないでしょ?

金庫側のは、赤と同じサイズでいいわよね。

赤の魔水晶は300以上必要なので400複写する予定。

青の魔水晶は150以上必要なので200ずつ複写する予定。

あとは、ナンバリングで対の魔水晶を作る魔法陣ね。

10✖️10マスのケースにしようかな。

一つの枠に魔水晶2個ずつセットして、何番から何番まで指定して付与できるようにすればいいかな。

うん大丈夫そうね。



理の自動販売機型マジックボックスと東風(こち)のシステムと私の魔法陣と魔水晶で、出来上がった魔導具は、テストと調整が何度も繰り返し行われて完成となったのは、冬になるころだった。


理芳は、行きは公共の交通機関で移動し、帰りは転移で戻ってくる経路で全国のギルドを周り、自動販売機を設置していった。


この年の12月の初めに全国のギルドに実の自販機が登場した。


その翌月、年明けにはスキルポイントのことが公表され大騒動になったのは、当然とも言えた。


今年が終わる前に、理がゴーレムを作成した。

魔力流したら歩くのじゃなくて?

ダンジョンのゴーレムの核を参考に二足歩行のゴーレムができた?

えっ?契約すると意思疎通ができる?

オリハルコン製とアダマンタイト製を作った!?

両方とも固いわね?

えっ!?神凪の敷地の警護もできるの?

すごくない?


『アレド、身体欲しい?』

『いや、あのゴーレム型ならいらないです。もっとリオール様たちに近い身体なら考えますが、金属はちょっと遠慮しますね』

『そっか、わかった』

『でも、このゴーレムはすごいですよ?意思疎通できるのですから』

理理(りのり)に付き纏ってる人は、排除してほしいよね』

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― 新着の感想 ―
そろそろ一般人目線の神凪家の行動による生活の変化とか、普通の家庭からのダンジョンや神凪家へのイメージの小話が欲しいな
世界が優しくあれば良いのですが、さすがに度が過ぎて読み続けられなくなりました。 自分たちのアドバンテージを捨てすぎて気持ち悪いです。
自販機にしちゃうと、代理購入できてしまうのではないでしょうか? 次買ったら10億とかの人が、100円の人に買ってもらうとか。 あと、高額になればなるほど犯罪を犯した時のメリットが上昇するので、人から奪…
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