なにそれおもしろそう!!
理に呼ばれてリビングに行ったら、理芳と東雲がいた。
ギルマスと話してはきたけど、魔力の実の販売方法がまとまらなくて一旦持ち帰ってきたんだって。
グランドマスターが、新宿以外のギルドでも販売できないかって。
魔力が増えれば攻略も進むだろうって。
他のギルマスも交えて、また説明するんだって、理芳がめんどくせぇってこぼしてる。
それで、帰りにいい方法がないか考えてたら、東雲から面白い案が出たから、魔導具で再現可能か確認にきたんだって。
自動販売機型のマジックボックス?
そこから魔力の実買うの?
魔力で個人を判別して、何回目の購入か、連続購入かを自動で処理できないかって!?
何それ、おもしろそうなんですけど!?
1日1個だから、時間か日にちも、管理できるようにする?
東雲ってば、面白いこと思いつくね。
あっ並列思考で、ものすごい処理能力なのかしら?
私も並列思考とっちゃう?
今じゃなくてもいいか。
「パパ、なんか思いつく?」
「そうだなぁ、自動販売機型のマジックボックスはできると思うけど…」
『アレド、魔力で個人の判別って出来たかしら?』
『魔力紋があるので、判別はできますね』
『それをデータとして記憶しておかないとダメよね』
『その辺は、魔力紋をデータ化してパソコンにデータを飛ばして管理するとかはどうですか?せっかく使えそうなものがあるんですし』
なるほど!
提案してみる?そしたらもっと何か良い案出たりしない?
「魔力、みんな違う。だれかわかる」
「そうなのか?」
「はいです。まほーで?まほーじんで?魔力をデータに変える?数値にする?パソコンで管理する?」
「データなら個別判定出来るし、パソコンなら日付も時間も管理できるな」
「東風に話し持ちかけて、プログラム組ませましょう」
「東風か、引きこもりだけど天才だからな」
そうなんだ?今まで会ったことないけど…
あっ引きこもりだからか。
よくよく聞いたら、東風は職業がホワイトハッカーなんだって。
ホワイトハッカーって何?
えっ?サーバーやネットワーク、パソコンを悪いものから守るプロの人なの?
それって、すごいね。
「りおは魔力、データ?数値?にするの考える、しのにいは、こちねえにわたすデータは数値がいいのかきいて?」
「じゃあ僕は、自動販売機型のマジックボックスの作成だね。魔力の実専用でいいのかな?」
「他の実も自販機で売るってことか?」
「その方が人件費かからないし、ギルドの人の業務に支障きたすのも違うかなって」
「それなら確かに売る側での違反行為は抑制できるな。んで魔力の実専用と、その他の実の自販機に分けた方が良さそうだな、いや、ダイエットの実も専用の方が良さそうな気がするぜ?」
あーダイエットの実は、女の人が殺到するわよね。探索者じゃない人たちにも。
むしろ一般の女性陣がメインになりそうよね。
翌日、東風からデータは数値でほしいと返答が来た。
張り切って、創造魔法で魔力紋を数値に変える魔法作ったわよ。
で、それを魔法陣に展開して、魔法陣を組み込んだ魔水晶を色んな人に触ってもらって魔力紋から数値化して、同じ人は同じ数値になること、双子でも別の数値になること、同じ数値の別人がいないことを確認したわ。
それを理に渡して、私の担当箇所はおしまい。
魔法と科学の融合な感じで楽しかったわ。
あとは、東風からサーバーの容量が足りないから、専用のサーバーとサーバールームが欲しいと理芳は言われたらしい。
何人分のデータを記録することになるのか、
理芳は、東雲を通して東風とやりとりし、サーバールームを建設、サーバなどの選択は東風に任せたらしい。
使う人に任せるのが1番よね。東風の欲しいスペックとかわからないものね。
その間に、理芳はグランドマスターと各ギルマスと会議をしたんだって。
ギルドって中規模ダンジョンがあるところに必ずあるから、ギルマスも結構な人数いるのよね。
その人達全員を相手取って、こちらの要望をすべて通したんだって。
理芳ってすごいのね。
スキルポイントの情報料、色んな実の情報料、魔力の実と他の実とダイエットの実の自動販売機型マジックボックスのレンタル料、実の配達料を各ギルドからもぎ取ったんだって。
すごくない?
しかも自販機に投入されたお金はすべて神凪のものになるらしい。
グランドマスターがギルドの取り分よりも魔力が増えて攻略が進むのを優先したんだって。
自動販売機型のマジックボックスのレンタル料の20%が経費(サーバールームとかサーバーとか光熱費とか)として、40%が東風に、10%が理に、10%が私に、残りが管理費として神凪コーポレーションになるんだって。
私そんなにもらっていいのかしらね?
幼稚園児なんですけど?




