お肉食べたい
『アレド?こっちって魔物のお肉食べないのかしら?』
『そういえば見かけませんね』
『ダンジョンでお肉ドロップしないのかしら?』
『魔石と皮とか牙とか角とかしかきいたことないですね。…検索にも肉ドロップはヒットしないですね』
『魔物のお肉美味しいのにね』
『ダンジョンの外に魔物でないからですかね?』
あーそうだった。
ここは元々魔物がいない世界だったわよね。
『倒して消える前にインベントリに収納したら丸ごと残らないかしら?』
『もし残ったとして、だれが解体とかするんですか?みなさん出来ないと思いますよ?』
そっか、お肉食べるなら解体しないとダメなのか。
『インベントリに解体スキル追加したらどうかしら?収納したら解体してくれるの』
『そんなことできますか?』
『わかんないけど、やってみる価値ないかしら?』
『でもリオール様はご自身で確認できませんよ?』
あーそうだったー。
まだダンジョンいけないんだったー。
『理人にお願いする。マップ作りにダンジョン潜ってるし』
『では、インベントリにつける解体スキルのオーブ作りましょうか』
『そうするわ!』
「りひにい、おねがいある」
「どうした?リオ」
「ダンジョンにボアとかディアとかいる?」
ビッグボアとかワイルドボアとかレッドボアとかホーンディアとかホワイトディアとかいないかしらね?
お肉おいしいのよ?
「これから行く階層にいるぞ?」
「それ倒したら、消える前にインベントリに収納できるかやってみて?」
「収納してどうするんだ?」
「お肉たべる?」
「魔物の肉食べるのか?」
「魔物のお肉食べない?」
「食べたことないと思うぞ」
「本では、たべてるよ?」
物語とかでは魔物の肉たべるわよね?
もちろんフェリーラザでも食べてたわよ?
味が濃くて美味しいのよ。
魔力も含まれてるしね。
「でも本は物語だぞ?」
「お願い」
「まぁ、収納できるかもわかんないけど、とりあえずやってみる、でいいか?」
「はいです」
「でも、丸ごと収納できたとして、解体とかどうするんだ?牛とか豚とかの専門の解体する人に頼むのか?」
「ううん?これも実験」
スキルオーブを理人に渡す。
「んっ!?インベントリに解体スキルつけるためのオーブ?」
「収納したら、インベントリの中で解体できないかなって、実験。お願い」
「実験なんだな?ダメでも泣くなよ?」
「はいです」
泣かないわよー。
「わかったよ」
理人は私の頭を撫でてから、オーブを取り込んだ。
「あー確かにインベントリに解体機能ついたな」
「もう1個お願い。倒したスライムも持ってきて?」
「スライム!?何するんだ?」
「なんかできないかなって」
あのぷにぷにしたのを触りたいわけじゃないわよ?
違うわよ?
「んじゃ行ってくるけど、ダメだったらごめんな」
「はいです、実験です。ボアとかディアお願いです」
これで魔物のお肉食べられるかも。
楽しみね。




