インベントリ
『アレドーインベントリの中がスイーツたくさんで幸せの無限収納になってるわ!』
『そうですね、食べ過ぎてデブになるのはやめてくださいね』
『わかってるわよー』
みんな、欲しいスキルオーブの対価に売り切れ必至のスイーツとか何時間も並ぶスイーツを持ってきてくれるの。
5歳児は自分じゃ買いに行けないから、すっごく嬉しい。
スキルオーブの対価に見合ってないって言うけど、私が納得してるからいーんじゃないのかしらね?
『おデブになったら、インベントリの権限は私が持ちますからね』
『えっ!?大丈夫よー』
『こればかりは、信用なりません』
えぇー!?
ひどーい。スイーツ食べたいのにぃー。
でも時間停止だから大丈夫。
ずっとおいしさは続くのよ。
あれ?
『アレド?』
『今日はスイーツもうダメですよ』
『わかってるわよ。ってそうじやなくてインベントリってスキルよね?』
『そうですね』
『これってスキルオーブにできるのかしら?』
神凪関係者なら、マジックバッグよりインベントリの方がよくない?
『出来そうですよね。試してみますか?』
『そうね、やってみようかしらね』
あー出来そうね。
『レベル1だから無限とはいかないわね。取得した人の魔力量次第みたい。レベルMAXにすれば、無限収納になるわ』
作り出したスキルオーブを鑑定してみたら、そう結果がでた。
『誰に渡すのがいいかしらね?』
『あと4個作って皆様にお渡ししたらどうです?』
『そうね、それなら悩まなくていいわね』
サクッと作ってしまおう。
『インベントリにある、リオランド産のフルーツをみんなにも食べて欲しいんだけど、どうしたらいいと思う?』
『小さめの亜空間もう一つ作ってそこにフルーツの樹植えたらどうです?リオランドから根っこごと移植するとか』
『それ、誰が育てたことにするの?』
『あーダメですね、じゃあもう裏庭で育てたことにしたらいいのでは?』
『あっ、苗で持っていって理人に緑の手で育ててもらう?果実できた頃に一緒に放出するとか?』
『リオランドから苗で移植できます?』
確認してみよう。
リオランド行ってこよう。
リオランドに入れば、オプションの確認出来るしね。
えーと、果樹の苗は…あるけど持ち出せるかしら?
『カイトー教えてー』
(お呼びですか?)
『あのね、ここのオプションの果樹の苗とか外に持ち出して育てられるかしら?』
(大丈夫ですよ?でもここで育ったのをお持ちになられればよろしいのでは?)
『私が食べるならそれでいいんだけど、みんなで食べたいなって』
(なるほどです。どちらで育てられますか?)
『裏庭の拡張空間の予定。そっちはみんな存在を知ってるし、作ったのが精霊だから』
(こちらも認知してもらうのは?)
『あーさすがに5歳児が亜空間のダンジョン持ってるのはおかしいでしょ。前世の話もしてないしね』
(いずれ披露できるとよいですね)
『そうねぇ、中々に難しいとは思うけど』
(ですかね?)
『とりあえず苗持って帰るわ』
(来たついでに階層増やすか、増えた子と契約するかしていきませんか?)
『次何階層?』
(7階層ですかね?)
『シルク爺ー?いるー?』
『リオールかどうした?』
『7階層はどんなのにする予定?』
『砂漠の次だから、雪山地帯だな。で8階層は火山地帯にしてくれ』
えっ?2階層いっぺんに作るの?
まぁいいけど。
7と8階層をドカンと作った。
『いつもみたいに、必要なオプションは考えてまとめておいてね』
『あいわかった』
『また来るわね』
私は果樹の苗を取り出し、インベントリに入れた。
入ってよかったわ。
『カイトもありがと!』
(何かあればお呼びください)
次は裏庭ね。
『ティル、キャル、いる?』
『いるわよー』
『いるなの』
『あのね、この苗育てて欲しいんだけど、大丈夫かな?』
『いいけど、なんの苗?』
『果樹の樹になるのよ。それぞれ違う果樹なのよ。すっごく美味しいの』
『どのくらいの大きさになるかわかる?』
『スキルの樹くらいかな?』
『あの近くに植えるなの?』
『どこがいいかしらね?そのへんは任せてもいいかしら?』
『オッケーよ。育てるのは理人の緑の手を借りるし』
借りるんだ。知ってたけど。
インベントリから、それぞれの果実だして、
『ちなみにこれができるの。あげるから2人で食べてみて?』
『いーの?ありがとう』
『ありがとなの』
『よろしくね。っとそうだヒヒイロカネとかはヒマワリのところかしら?』
『そうよーいつものあたりよ』
『わかったわ、ありがと』
『ヒマワリいる?』
『どーしたの?』
『ヒヒイロカネとかはどんな感じかなって思って』
『あーさすがにまだ成長途中かなー』
そっか、まだか。
『了解よ。あとはニジイロカネだけ?』
『アオイロカネとコガネイロカネも育ててるよ』
『そうなのね、ありがとう。よろしくね』
ヒマワリは頷いて、飛んでいった。
裏庭の空間に綻びがないことを確認して空間を広げた。
前みたいに穴だらけなのは困るからね。
『アレド、これで用事は全部すんだわよね?』
『リオランドと裏庭は終了ですね』
『あと、何かあったかしら?』
『…スキルオーブ渡すのですよね?』
『あっ、そうだった。インベントリね』
そうだったわー。
インベントリから、中の果実で、脱線したんだったわ。
よし、戻ろう。
家に戻ると、リビングにみんないたわ。
ちょうどいいわね。
「はい、あげる」
スキルオーブをゴロゴロと出して渡した。
「なんのスキルオーブだい?…えぇーーー!?」
「理さん?どうしたの?」
「インベントリのスキルオーブなんだよ、これ」
私は、エッヘンって平たい胸を張ってみたわよ。
「すごいでしょ?」
「リオも取得したんだよな?」
「はいです。スイーツたくさんなのです」
「あぁ、時間停止だもんな。無限収納なんだよな?」
「レベルMAXで無限になるですよ」
「そうなの?」
「取り込んだらわかるです」
みんなは普通にスキルオーブを取り込んだ。
「インベントリ!」
早速使ってみるのね?
まぁ気持ちはわかるけどね。
「あら、これはレベル1だと取り込んだ人の魔力量で大きさ決まるのね」
「そうみたいだね、レベルMAXで確かに無限収納になると出てるかな」
「俺、レベルMAXまであげられるな。あげちゃおうかな?」
「あーリノはあと3日くらいスキルポイント貯めないと無理だわ」
「えーリナなんかどのくらい貯めればMAX取れるかわからないーーー」
なんかのスキル取ったばかりだったのかしらね?
「僕はMAX取れたよ」
「私も取れたわ」
理と連理は、すでにMAXにしたらしい。
早いわね。
「リオ?これは売るのかい?」
「売らないよ?マジックバッグあるから売らなくていいでちょ?」
あーたまに滑舌がぁぁぁ。
ってか、スキルオーブは売らなくてよくない?
売る必要なくない?
「神凪関係者は?」
「スイーツ対価に作るです?」
「これも対価は、スイーツなんだ?」
「はいです」
だって色んなスイーツ食べたいもの。
あーでもカステラ食べたいな。




