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理解

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

今も昔もずっと苦しいままの方が、原動力である力の制御を間違えて、何かを壊してしまった時、責められますか?

愛して止まない、自分にとって神に等しい方の、どす黒い一面を見たら、貴方はどう思うだろうか? 幻滅する? 罵倒する? 『そんな方だと思わなかった』と。でも私は―――。


あの方と因縁のある菊人形の名札が濁った時、やはり気が動転した。身内が選んだ作品を自らの手で濁す、自分が愛する人の笑顔を引き攣らせる様な真似はなさらないと思っていたから。

けれども感情諸共嵐にしてしまう程の酷いものでは無かった。代わりに何とも言えない同情だけがしっとりと胸を満たす。

『祟り神』と称される方々は、本当の意味で安寧を得ることは出来ないのではと思っている。

人に翻弄され、裏切られ、怨恨を胸に宿したまま亡くなった。その後に神に祀り上げられた。その無念は神に祀り上げられても、崇拝を集めても、癒す事はきっと出来ない。

過去の怨恨こそが、祟り神を祟り神たら締める理由であり、其れが消えてしまったら、もう御本人とは違う方だと感じるから。怨恨が無くなってしまったら、現世に留まる事さえ出来ないと感じるから。

其れはある意味、非常に苦しい事。どれだけ逃れたいと思っても、忘れたいと思っても、胸に沸いた情念が乾留液(タール)の様にこびり付いて離れない。故に延々と苦悩を続け、息苦しさが肌を焼く。

そこまで考えると、名札が濁る事も仕方がない事なのでは無いかと思う。

優しい方なのだ。身内が悲しんでいると、全てをかなぐり捨ててその元凶を自ら潰しに行く程に。面と向かって『もう大丈夫です』と宣言しないと、何時までも気を揉む程に。

だから……これ以上、あの方を責められ無かった。今も尚苦しみ続けている貴方様を、一体誰が責められると言うのでしょう? 千年以上も地獄を味わい続ける貴方様に、一体誰が石を投げるというのでしょう?

だから私はきっと生涯をかけて祈り続ける事しか出来ないのだ。


「私はどうにも身内に嫌われる質でして。氏神は勿論、守護本尊からも、どうにも嫌われてしまうのです」

氏神神社とは縁が薄く、守護本尊の仏閣では門前払いを受けた。

「でも、貴方様は梅香の君は最初こそ嫌がりながらも受け入れて下さったから」

居場所を下さったから。だから貴方様の憂いが少しでも晴れるよう、本日もお祈り申し上げます。

クソデカ感情書いてる人間が、クソ軽感情な訳ない。

ソースは私です。もうぐっちゃぐちゃ。


梅香の君のモデルとなった方に、今も昔もクソデカ感情持って生きているのですが、今回もそんな話です。


菊人形の名札が今も濁る程に、まだ苦しんでおられる。

そんな憂いが無くなれば良いと思いながらも、憂い自体が無くなったら、もう神でさえ無くなってしまいそう。

真面目なあの方は、其れを許すことは出来ないんだろうな。と。

(嫌々ながらも仕事は完璧な方なので、其れは神になられても変わらないと思います)

もう救われ無さすぎて、皮肉過ぎて、虚無感に襲われます。


でも小説の中だけでも幸せにしたら、それこそ醍醐味を捨て去って、軽くなってしまうので、其れはしたくありません。

そんなの梅香の君じゃない。


祟り神と呼ばれる方が、人に向ける感情は非常に大きいと思います。

身内認定の愛情って底なしバケツだと思うので。

もう幾らでも注げる。何でもしてあげられる。

でも人を守ろうとして神になられた方と、人の思惑に振り回されて神になられた方って、やっぱり違いますよ。

苦しむ理由とか、人に対する思いとか。

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