表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/19

四六時中は勘弁して?

拝啓、読者の諸君ご機嫌如何かな?


俺はここん所毎日四方八方で四六時中あの少女に(たま)狙われてます。


つい最近どうやって知られたか解らんとですが、俺の家が特定されましてね賃貸なんでドアノブや窓やら破壊されたら敷金とさようならせにゃならんので手製の有刺鉄線と電流と鳴子、防犯ブザーその他諸々揃えたもので暫く娯楽は控えにゃなりませんわ


でも家に籠っている訳にもいかないものでして、

外出せねばならんとです。


しかし玄関開けて目の前の電柱柱で寝袋持参までして張り込んでいたあの娘を毎度みると

取り敢えず数初殴って警察に付き出してもいいかなって考える今日この頃…


「またか…」先回りしているのだろう


相も変わらず四方八方四六時中少女は俺の視界に現れる隙あらば斬り掛かってくる

日の光に俺は弱いので傘を携帯しているのだがその傘で適当に防ぎつつ

一つの疑問が頭の中で思考を巡らせていた

あの娘が持っている刀なんか見覚えがあるというか何処かで昔話に付き合った飲み仲間から聴いたことがあるような


通報する前に(あれ)が飲み仲間が警察に没収された銘刀でないか確認したいなあ


没収されたのが今の警察の体制に代わる前の時代だから海外に飛ばされてない限り国内にあるはずで、

少女が持っているのは拵えられてるから時代の流れで白鞘から拵えて鍔や鞘、鮫皮が巻かれているであろう柄‥全ての拵えが立派かつ、随分古くに作成されたであろうあの娘家系で代々家宝にされていたのか?茎を見れば確実に解るんだけれどなあ

(隙をみて分解する機会を探ってみるか)



※少女視点※


なんなの?さっきからぶつぶつ独り言云いながら隙を見せたかと思いきやしっかり躱して傘で殴ってくるし、刃先を傘の尖端でいなされるし。

でも何故だろう…こんなにあっさり殺せない人は初めてだからかな、とても興奮する!


少女は壊れない玩具を見つけたように目を輝かせた





「‥なあ何でそんなに目がキラキラ輝いてるの?俺じゃなきゃ今頃殺人罪で豚箱行きだぞっておい聞いてる?うーん完全に聞こえてない何で夢中になって刀振り回してるのひくわぁ」



しかし少女には聞こえていない目の前の()が自分より強く直ぐに壊れない(玩具)に夢中で斬り掛かってくる


致し方あるまい「よし、通報しよう銃刀法で取り敢えずしょっぴいて貰えるよね」ポケットからスマホを取り出すが、


ガチャン


斬られたというよりは叩っ斬られた

「おい俺のスマホ!弁償して貰うぞコノヤロー」


「ヒッ‥」

凄む少女の襟首を抑えちょっと強めの怒気で訴える

本体代でも安くて数万するんだ逃がすかコノヤロー(泣)




※少女視点※


「ヒッ‥」何て言う迫力

一瞬チビりそうだったじゃない!

くっ、、、逃げられない刀は地面に落として拾えない


あ、勝手に私の財布を!




「ひいーふーみーよー、、、これで本体代が賄えるなこれで勘弁してやるからもう絡まないでくれよ?データ生きてるかな?SIMカードに傷はついて無さそうだが早くショップへ行かねば!」


あの娘財布に20万円程入っていたな親はなにしてんだ?‥取り敢えずショップだ頼むデータよ生きてておくれ!


俺はこれでおあいこって事で二度と関わりたくないと思いながら店に向かって走る




※少女視点※


財布をかっさらわれ数万抜き取られ挙げ句おじさんはすたこら去っていった

悔しい、悔しいけれどやっぱり最高の玩具を手に入れた!


私は鼻歌交じりに上機嫌にあの人が帰宅するまで待ち伏せすることにした


「今度はどうやって斬り掛かろうかな?今から作戦会議だ」



少女は年相応に笑みを浮かべ町中に消え行く

通りすぎた人達は誰もこの少女が殺人鬼だとは思わないだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ