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第7章 王都への旅立ち

あれから半年が過ぎ、リオたち見習い騎士の修行は着実に進んでいった。リオの能力は日に日に成長し、今では剣術でも魔法でもクラスでトップクラスの実力を持つまでになっていた。


ある日、レオンが重大な発表をした。


「来月、王都で若手騎士の大会が開かれる。お前たちの中から、5人を選抜して出場させる」


教室内がどよめいた。王都での大会。それは、見習い騎士たちにとって大きなチャンスだった。


「選抜試験は1週間後だ。しっかり準備しろよ」


レオンの言葉に、生徒たちは一斉に身を乗り出した。


その日の夕方、リオとエマは訓練場で特訓を重ねていた。


「はぁ...はぁ...リオ、すごいね。全然隙がない」


エマが息を切らしながら言う。リオは申し訳なさそうに笑った。


「いや、エマだって上手くなってるよ」


「でも、リオには敵わないわ。絶対に選ばれるわよ」


リオは複雑な表情を浮かべた。確かに、自分の能力には自信があった。しかし、それが本当に自分の力なのか、それとも単なる「運」の結果なのか、分からなくなることがあった。


「僕はまだまだだよ。一緒に頑張ろう」


エマは元気よく頷いた。


選抜試験の日、リオたちは緊張した面持ちで集まった。試験は剣術と魔法、そして筆記試験の3つの部門で行われた。


リオは持てる力を全て出し切った。剣術では素早い動きと正確な技で相手を圧倒し、魔法では複数の魔法を組み合わせた高度な技を披露した。筆記試験でも、これまでの学習の成果を遺憾なく発揮した。


結果発表の時、レオンは厳かな表情で5人の名前を呼んだ。


「...そして最後に、リオ」


リオの名前が呼ばれると、クラスメイトたちから歓声が上がった。


「やったね、リオ!」エマが飛びついてきた。


リオは嬉しさと同時に、大きな責任を感じていた。


「王都に行けるのは本当に嬉しいけど、エマ...」


「大丈夫よ。リオなら絶対に素晴らしい活躍をしてくれるわ。私たちの代表として頑張ってね」


エマの笑顔に、リオは勇気づけられた。


その夜、リオは久しぶりに自分のステータスを確認した。


『スキル:運 Lv5』

『風魔法 Lv3』

『直感 Lv2』

『新スキル獲得:危機察知 Lv1』


(危機察知...?これはまた面白そうなスキルだな)


リオは新しいスキルに興味を持ちつつ、明日からの旅の準備を始めた。

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