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第10章 真実の扉

大会終了後、リオは思いがけない人物に呼び出された。それは、王国の宮廷魔道士長、アーサー・ワイズマンだった。


「よく来てくれた、リオ」


アーサーは穏やかな笑みを浮かべながら、リオを応接室に招き入れた。


「実は、君の能力について話があってね」


リオは身を乗り出した。自分でも分からない、この不思議な力の正体。それを知る機会が訪れたのだ。


アーサーは静かに語り始めた。


「君は、このファンタジアの世界に、はるか遠い異世界から来た存在だ」


リオは息を呑んだ。自分が転生者だということは薄々気づいていたが、それを他人に知られているとは。


「そして、君には特別な使命がある。この世界の『調和』を守ることだ」


アーサーの説明によると、ファンタジアの世界は様々な力のバランスの上に成り立っている。そして時折、そのバランスを大きく崩そうとする存在が現れるという。


「君の『運』のスキルは、その調和を守るために与えられた力なんだ。危機を察知し、真実を見抜く。そして、世界の歯車が噛み合うよう、さりげなく導く」


リオは自分の手を見つめた。これまで経験してきた数々の出来事が、新たな意味を持って蘇ってくる。


「でも、なぜ僕が...」


「それは君自身が選んだことだよ」アーサーは優しく微笑んだ。「前世の君が、この世界を救うことを選んだんだ」


リオの心に、決意が芽生える。


「分かりました。僕にできることなら、何でも」


アーサーは満足げに頷いた。


「実はね、君の力が必要な時が来ているんだ。北方で、とある存在が世界のバランスを大きく崩そうとしている」


リオは息を呑んだ。いよいよ自分の使命と向き合う時が来たのだ。


「準備はいいかい?」


リオは強く頷いた。


「はい。行きましょう」

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