再会【透琉と歌恋】
透琉と歌恋、第2弾です!
短編集とか言いつつ、第1弾の透琉と歌恋「幼少期の一時」を読んでから読むと楽しめることでしょう!多分!
なので、順番的には第1弾読んでから読んで貰えたらと思っています!
よろしくお願いいたします!!
透琉が14歳になった少年の身体で光陽王国の城の廊下を歩いていると、懐かしい気配がした。その方を向くと、黒髪の幼い女の子が佇んでいる。
「! …歌恋?」
髪の色も、目の色も記憶の中の歌恋とは違う。でも、その子は確かに頷く。
「本当に、また逢えた。透琉」
そう言って微笑む女の子の姿に、透琉は近づいて行く。そして、透琉は歌恋と呼んだ女の子の前に来て屈む。
「そうだね。――うん。僕の方が先に逝ってしまったけど――待ってたよ」
「それは仕方のないことだから。だって、聖族としての血の濃さが関わる問題だもん。だからいいの。また逢えただけで、私はいいんだから」
だから、待っててくれてありがとう。透琉。と、そう口にする歌恋を、透琉は抱き締めてそのまま抱き抱えた。小さな歌恋の身体を、透琉は簡単に抱き抱える。だが、そこに至るまでの道のりは、お互いに長かった。
この世に透琉が第2の生を享けてから14年間は、少なくとも会えなかったのだから。そしてそれは歌恋も同様だった。前回の人生の透琉が亡くなってから、生まれ変わって今再会するまでの何十年は、決して短くはなく。歌恋や透琉、〈光の民〉の人生から見たら一瞬に等しくとも、それでも、生まれてからずっと一緒にいた相手がいないのは、それなりに寂しかったのだから。
2人は幸せそうに笑っていた。
透琉と歌恋、第2弾でした!
短編集とか言いつつ、第1弾読んでから読んだ方が楽しめるようにしてしまいました(笑)
14歳の透琉なので、本編が7歳ですから、7年後の設定になっております。ちなみに歌恋は7歳です。絵面がヤバいなと思いながら書きました。
本人達は人生2回目だし、精神年齢もヤバいのでまあ!って事にしときましょう。
透琉と歌恋の話も増やしていきたいなぁ(願望)って感じです。はい。
お読み頂き、ありがとうございます!!!