こうして語られるようになったのだ……
――――
「以上が俺と神谷たちとの出会い。そしてこれが、アニメや漫画…そして巨乳大好きになったきっかけだな」
「いやいや、最初は良い感じだったけど最後の最後は何でそうなったのよ!?」
せっかくの良い話が台無しよ……。
「やっぱオタク文化の力って最高だよな!」
「因みに今では弟とは【戦う美少女戦士花子ちゃん】について語り合う程仲が良くなったぞ」
「やっぱりオタク文化は世界を救うなっ!」
いやいや、そんな訳ないでしょ……。
「あ、あの佐賀さんを……や、やっぱりあの噂は本当だったんだ……」
タカが青ざめた顔をしていた。
「あー、確かあの佐賀をやっつけた事がきっかけで佑と堂園が不良界隈でかなり名が広まったんだったね」
「そうそう、通称【鬼畜オタク】と【鬼畜メガネ】。2人に喧嘩売ったら八つ裂きにされるって噂になってるから、ここいらの不良たちが一目置いているんだよ」
因みに【鬼畜オタク】は佑で【鬼畜メガネ】は堂園くんらしい。
どっちの通称も2人のキャラと被ってるような……。
「いやいや、なんで俺が鬼畜オタクなんだよ!オタクで合ってるけど、鬼畜っていう程怖くないわ!!」
「ふぅ、これだから不良という生き物は芸のないやつばかりだな……」
佑は鬼畜というワードが気になるみたいで、堂園くんは不良に対して差別意識があるようだ。
「そりゃ、叩きのめした佐賀にメイド服を着させて写真を撮って喧嘩のことをバラしたらこの写真をネットに拡散するぞと言っておいて、誰にも言ってないのに拡散させておいて、鬼畜じゃないってどの口が言えるのよ?」
うわぁ……それは鬼畜だ……。
「えー、何だかんだであの不良ノリノリだったし、似合っていたのにな」
「確かに、顔を赤らめて照れているみたいで、謎の背徳感があって良かったよな」
コイツらは自分たちがした事を全く悪びれる様子がないらしい。
佐賀って人は確かに悪い不良だったみたいだけど……。
「しかも、佐賀さんあれ以来自宅に引き篭もるようになったんだよ……。この2人に刃向かったら社会的に殺されるよ……」
「うちの兄貴も佑と堂園には手を出すなって言うぐらいだからね……相当不良から恐れられてるみたいだよ」
「えー、俺は面白いヤンキーさんたちとも仲良くしたいだけなのになぁ」
面白いヤンキーとは何かな?
「優男に見えるのに喧嘩が強いなんて……やばいギャップ萌えかも」
杏子ちゃんは何故かギャップ萌えだったらしくキュンキュンしていた。
「まぁ、これが佑たちと絡むきっかけだな。佑たちと絡んでバイトの量も減って収入が減ったけど、友達っていい物だな」
「いや、俺たちはただの友達じゃないぜ。ソウルブラザーだぜ」
まぁ、仲良しなのは良い事ね。
そんなこんなで話が盛り上がっていると佑の携帯がなった。