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これが俺たちの青春!



――――



「最低だな、その男子たちは」


 コスプレは原作の二次元を現実に具現化するもので、エロいの見たさに見るものではない。

 コスプレイヤーに対して、見る側も礼儀を持って接するべきだ。

 そんなにエロいコスプレを見たいのであればお金を払ってそういう専門の人に頼むのが筋だろ。

 まぁ、エロい俺が言う事だからあまり説得力はないが……。


「でも、最近またコスプレするのが楽しくなってきたんです。神谷くんたちと出会って」


「え、俺たち何かしたの?」


「神谷くんは純粋にコスプレに興味を持ってくれていて、まぁ、少しえっちなコスプレに興味があるのは男の子なら仕方のない事だけど、あくまで体目的じゃなくてそのキャラに興味を持ってくれる事が嬉しいですよ」


 鳥牧さんは笑顔で話す。

 しかも、エロい事にも寛容ってマジ天使かよ……。


「今日だってみんなコスプレしてくれて、神谷くんたちに関しては寸劇までやってくれて、コスプレを……原作を楽しんでいるんだなって分かってよかった!」


「勿論だとも!コスプレめっちゃ面白かったし、また次の機会があればまたしてみたいな」


「……次コスプレする時は神谷くん、もっとカッコいい感じのコスプレした方がいいと思うよ。この間のリョースケくんとか」


「いやいや、俺にイケメンキャラは似合わんて。俺みたいな醜男はこんな感じの脇役で丁度いいんだよ」


 そんなそんな、俺なんかがイケメンキャラとか主役キャラをやった日にはそのキャラのファンの方にボコボコにされちまうよ。


「えー、私は神谷くんのこと……カッコいいと思っているよ」


「はははっ、お世辞でも嬉しいよ。ありがとう」


「…………本当なのに」


 何やら鳥牧さんは呟いていたが、周りの歓声で聞こえなかった。




――――



「いやー、めっちゃ楽しかったなぁ!!」


 閉幕の時間になり、各々がコスプレから私服に着替えて所定の場所に集まった。


「そういえば、花木さんと爽太は2人で野外コンサートを見に行っていたけど、どうだったの?」


「いやー、最高だったよ!ほとんどアニソンでかつコスプレまでしていて、本当に原作キャラが歌っていた感じだったよ。ももちゃんも楽しかった?」


「う、うん、楽しかったよ!」


 まぁ、桃歌は爽ちゃんに夢中でそれどころじゃなかったんだろうな。


「そういう久志と琢磨は何してたんだよ?」


「俺らか?露店で食べ歩きだよ」


「いやいや、琢磨が迷子になりそうだったから僕は付いて行っただけだよ。まぁ、露店でコスプレしている人も居たから楽しかったけどね。佑と鳥牧さんは?」


「俺らは真面目に芸術鑑賞していただけだ」


「あはは、他のコスプレイヤーさんたちを見に行っていたよ」


「いはや、今日改めてコスプレは凄いなと思った。あんな風にコスプレ衣装を作れるなんて尊敬するな。俺なんて鳥牧さんに少しだけ手伝ってもらったとはいえ、ほぼ全身タイツと覆面被っただしな」


「確かに時間をかけてあの芸術を生み出すなんて凄いよな」


「よっしゃ、次参加する時はもっと手の込んだ物を作ろうぜ!」


「いいね!俺は次はナビゲーションじゃなくて、戦闘に参加したいな」


「そ、爽太くんはあんな筋肉たちと戦ったら危ないよ!」


「あはは、じゃあ、皆さんとまた次のイベントでコスプレしましょうね!」


 こんな感じで和気あいあいとしてると青春してるなぁって感じるよな。



 ……青春といえば今日は陸上バカ事、我が弟がインターハイに出場する日だったな。

 結果はどうなったんだろう?

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