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楽しい時間はあっという間である。



――――


「最後の最後にですいませんでした!」


 撮影スタジオを出た後、ひたすら鳥牧さんに平謝りである。

 流石に『眼福でした』とか言われたら嫌だよな。


「いやいや、私の方こそお見苦しいもの見せてしまってごめんなさい!」


 何故か鳥牧さんも頭を下げていた。

 恨まれる事はあっても謝られる事はされていないと思うけど。


「見苦しいものじゃない!素敵なお尻だったよ!」


「っっっっっ……………!!!!!」


 途端に真っ赤になる鳥牧さん。

 いや、あんな素晴らしいものが見苦しいものなはずがない。

 俺はあの瞬間を一生忘れないだろう。


「はぁ、何で神谷くんと会う時はパンツ見られるのかなぁ」


 確かに多い気がする。

 今まで3回見た事あるが、そのうち2回は鳥牧さんだし。

 俺は高校に進学したらラッキースケベに目覚めたかな?


「まぁ、パンツの件は置いておいて、今日はかなり楽しかったよ!」


 BLに関して詳しく知る事ができたし、初めてコスプレしたりで、俺は非常に満足な1日だった。


「うん、私もかなり楽しかった!神谷くんが良ければまた遊んでほしいな!」


「いやー、鳥牧さんとデート出来るならいつでも大丈夫だよ!」


「……デートと思っててくれたんだ」


「うん?なんか言った?」


「何でもないよ!また、遊ぼうねー!」


 鳥牧さんは手を振って去って行った。


 ……でも、1番印象に残ったのは鳥牧さんのTバックである。

 現実にあんなパンツ履く人いるんだなぁと世の中はまだまだ分からない事か沢山あるんだなと思った。







――――



 風呂から上がり、髪も乾かし、自分の部屋で録画したドラマを見ようとした時に杏ちゃんから連絡がきた。


 確か、今日は佑と遊びに行くというデートに行く予定だったかな。


【もしもしー!桃歌ちゃん、夜遅くにごめんね。今電話大丈夫?】


【今から録画してたドラマを見るだけだったから大丈夫だよ。今日の佑とのデートはどうだったの?】


【えぇっと、私は楽しかったよ!神谷くんも楽しかったて言ってくれたし。一緒にコスプレできて良かったー!】


 電話ごしでも杏ちゃんの嬉しそうな表情を想像できた。

 うんうん、友達が嬉しい気持ちになればあたしも嬉しいな。


【でも、佑に色々振り回されたんじゃないの?】


【いやいや、私の方が色々連れ回しちゃって、絶対興味のないだろうBLコーナーにも寄ってくれたよ!】


【へ、へぇー、そうなんだ】


 杏ちゃん、オタクなのは知っていたけど腐女子でもあったのね……。

 というか、佑はBLに興味があったの?

 確かに男とつるむ事が多いけど……


【でも、私やらかしちゃった事が一つあってね……」


 やや杏ちゃんの声のトーンが下がった。

 もしかして、勢い余って告白しちゃったとか?


【……コスプレ撮影の時に躓いて倒れちゃった時にし、パ下着……見られちゃった」


【ぶっ!?え、短パンとかは履いてなかったの!?】


【うん、今日に限って忘れちゃってて、更に今日は神谷くんとのデートだという事で気合い入れちゃって……Tのやつ履いちゃった】


【そ、それは……】


 運がなかったというか、何というかだね。


【因みに佑はどんな反応だったの?】


【えっと、『眼福でございました!』って言っていた気がする】


 まぁ、アイツは自分の気持ちに正直だしね。


【ま、まぁ、それ以外は大成功って感じだったのかな?】


【うん、そうだね!あれもこれも、桃歌ちゃんが色々協力してくれたからだね!ありがと!】


【あたしは佑と杏ちゃんが幸せならそれでいいの!】


 その後も杏ちゃんから今日のデートの内容について色々話をしていた。


 話を聞いている中であたしも頑張らないとって心に誓ったのである。


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