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新・学園生活  作者: Takuto and Hina and Miho
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脱出ゲーム~奏編~

私たちは体育館に向かう。

「なお、これから先は保護者様立ち入り禁止でございます。

 おかえりください。」と教頭先生(北条卓也)がアナウンスしている。

えっ、どういうこと?

なにかここで危ないことやるの?

そう思っている間に、保護者は次々と帰っていく。

どうなってるの?

でも、保護者が納得して帰るってことは、なにかちゃんとした理由があるんだろう、そう思いなおした。


体育館は思ってたよりもずっと広かった。

天井にシャンデリアが飾ってあってとてもきれいだ。

『皆さん、ご入学おめでとうございます!』

突然、元気な若者のような声が飛んできた。

服は、Tシャツにジーパン。

入学式に場違いだな…

『私が理事長の滝野瀬たきのせ そらです。

 皆さん、3年間よろしくお願いします。

 あまり校舎にはいないですけど、見かけたら声をかけてくださいね。』

まさか理事長だったとは…

場違いな理事長に周りがざわめく。

『これからは、校長、天野天音あまの あまねに代わります。

 よろしくお願いします。

 それでは私はこれで!』

と早口でいい、その場を去っていった。

変わって出てきた「天野天音さん」は真面目そうなきちっとした人だった。

背中が怖いぐらいまっすぐで、なぜか、顔にベールをかけている。

この学園変な人ばっかだな。

天野天音はしゃべりだした。

まるで、機械のような声だ。

「ミナサンコンニチハ。アマノアマネデゴザイマス。

コノガッコウノコウチョウデス。

ミタメハコンナンデスケド、アマクミナイデクダサイネ。

ア、コノベールヲトッタラ、セイセキユウシュウシャダロウガ、カラテセカイタイカイユウショウシャダロウガ、ミンナタイガクデスノデ、

キヲツケテ、クダサイネ。

ワタシハ、コノコエト、カオヲヒキカエニ、コノタチバ、ソシテマホウノウリョクヲモライマシタ。ダカラワタシニカクシゴトハイケマセンヨ?

スベテミヌケマスカラネ。ニュウガクシキガ、コワーイニュウガクシキニナッテシマイマシタネ、

ワタシハ、シャンデリアニシュクフクノヒカリヲトモシテオワリニシマス。」

そう、「天野天音さん」はいうと、シャンデリアに手を伸ばした。

火もないのに、勝手に光がともる。

その光は今まで見たものの中で一番きれいだった…

理事長の時はざわめいたが、今は、誰も恐ろしくて、声も出せない。

そんな中、一人の教員がしゃべりだした。

『さて、理事長と校長の挨拶が終わったところで、さっそくゲームをします。これは、寮に入れるか、入れないか、この学園にいられるか、いられないかを決める大事なゲームなのでふざけないでくださいよ?』

えっ、どういうこと?

受験に受かったのに、この学園にいられるか??

なにを意味するの?そう私が思っていると、

『どーゆーことだよ!

 俺らは、受験して受かったというのに!』

一人の男子が先生を遮って反論した。

教員は一瞬険しい顔になったが、すぐに笑顔になり、

『それを今から説明しますので、とりあいず黙って聞いていてください。

 もし聞いてもまだ、反論があるのでしたら、「質問タイム」があるので、その時におしゃってくださいね。』

と返した。

『わっ、わかったよ。

 だまりゃあいいんだろ?』

その男子は、とりあいず黙ることにしたようだった。

『はい、その通りです。』

ストレートだな、この先生。

『続けてよろしいですか?』

みんながうなずく。

『それでは、続けさせていただきます。

 一回しか言わないので、よくきいてくださいね。

 今から、脱出ゲームをします。』

えっ、脱出ゲーム?

体育館がざわめく。

『シ・ズ・カ・ニ』

声を発したのは、体育館から出て行ったはずの、天野天音だった。

『イッタデショウ?ワタシハマホウガツカエルッテ。

 コンド、センセイガタノシジヲキカナカッタラドウナルノデショウネ?』

その言葉を遮るように、先ほどまでしゃべっていた教員が説明を再開する。

まるで、何もなかったかのように・・・

『今からルールの説明をします。

まず、くじ引きによって2人1組を作ります。

その2人は、仲間ですから、間違ってもけんかなどしないでくださいね。

もちろんみなさんの安全のために防犯カメラが設置されていますので、

不正はできませんよ。

体調が悪くなった場合は、ゲーム廃棄のボタンを押してくださいね。

もちろんだからと言って、ゲームをする資格がなくなるわけではありませんよ。

でも、ゲームをするときは、その防犯カメラの映像を、体育館で流します。

つまり、みんなに自分たちがゲームをしている様子を見られるということです。

まえ、問題の答えが分からないからといって、ゲーム廃棄のボタンを押して、体調不良を偽り、もう一度ゲームをやり直した、残念な新入生がいましてね。

それから、この制度になったんです。

簡単に、ゲーム廃棄をしないように。

でも、本当に体調が悪くなったら、ボタンを押していいんですよ。

仮病はだめだということが言いたいだけですから。

次に、その2人は、

脱出時間を

15分

30分

45分

1時間の中から選んでください。

もちろん時間が長くなるほど、考えられる時間も長くなりますので、難易度は高くなりますよ。

1回目のゲームで脱出できなくても大丈夫。まだ、二回目があります!

二回目は、1回目とはルールが異なります。

★二回目は個人戦で、大部屋からの脱出です。

二回目のゲームの参加者は、全員大部屋に入ってください。

そこから、1人ずつ問題に答えてもらいます。出られる人数には〝限り″があります。ある一定の数を超えると問題に正解しても出られなくなりますので注意してください。

あと、1回目の問題の正解者が出られる人数よりも多かった場合は、次の部屋に行き、第二問を解いてもらって絞ります。見事正解した人は脱出という流れです。

注意事項です。違反すると、退学になりますので、注意してください。

★問題は3問あるが、1人が3問すべてを解いてはいけません。

あ、そうそう。このゲームで上位50位以内に入ると、寮に入れますよ。


質問はありますか?』

誰も、質問をしなかった。


『それではゲームを開始します!』







 





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