いよいよ入学(後編)
登場人物
★柴田 奏・・・中1で3組。趣味は読書。運動が苦手。
星野 煌梨・・・奏と同じクラスで奏の親友。運動神経抜群。
加藤 一華・・・奏たちのクラスの担任の先生。
天野 天音・・・生徒の前にあまり姿を見せない校長先生。定年退職をするといううわさも。
北条 卓也・・・教頭先生。超優しい。奏の寮費や、学費を免除してくれた。
滝野瀬 宙・・・理事長。
そして受験の日。
「むずっ。」
問題は思ったよりもずっと難しかった。
脳裏に先生の言葉がよみがえる。
「奏ちゃんは誰よりも頑張ったんだから、、、大丈夫。」
「絶対受かる。頑張って!」
数日後。
家に合格証が届いた。何とか合格することができたのだ。
私は両親に知らせるより早く、先生に知らせた。
先生はとっても喜んでくれた。
両親に話すと、「学費や寮費はどうするんだ?」と言われた。
私が受かるとは思ってなかったようだ。
私たちは学園に相談しに行くことにした。
校長先生(天野天音)はう~んと迷っている様子だった。
でも、教頭先生(北条卓也)は「わかりました。免除しましょう。」と言い、校長先生を説得してくれたのだ。
あー、よかったな~。
そんなことを思いながら歩いていたら、いつの間にか星彩学園の前に来ていた。
『ねぇっ、星彩学園の門ってどこにあるか知ってる?』
急に後ろから話しかけられて、私は飛び上がりそうになった。
「わっ!びっくりした~、んっ、知らないよっ。私も今探してるとこ。」
びっくりして変な答え方しちゃった、、、
『じゃあ、一緒に探そっ♡
私は星野煌梨。あなたは?』
その子はすらりと背が高くて、モデルみたいな体系をしていた。
「私?、柴田奏。
あなたも・・・」
『あれじゃない??』
「そうかも、、、」
それは無駄なくらい大きくて、すごくきれいだった。
「ここだっ!」
スマホで星彩学園のサイトを開く。とそこに門の写真がのっていた。これと全く同じ。
『早く着きすぎちゃったみたいだね~。』
時計を見るとまだ8時10分。集合時刻の50分も前だった。
まだ門は閉まっている。