表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

84/107

リーン

 白い花の正体は分からず。

 あれから二日、レイ達は街から少し離れた森で野営けん修行をしていた。


 山野は高火力の魔法を支える筋力の為に、アルスは基礎体力向上の為に森を駆け回り、アリスは対人型の修行で二人をを追い回す。


 ヴァイオレットは滋養中であり、魔力タンク。


 そしてレイは、神力の操作を試行錯誤している。


 自身の保有する魔力の中から神力を探すのは、広大な砂漠に落とされた針を探し出す様な作業。

 皆が走り回る中、一人座禅を組む様に座り込んで、ひたすら魔力の中を探り続ける。



「愛弟子、それ飽きないのかい?」


「飽きてる時間は無いので」



 ロムニスから手渡された時間は、想像するに余りにも短い。

 急を感じながらも、レイは神力の完全習得を進めた。



「三人とも、少し離れて!」



 ヴァイオレットが言うと、森の中で駆け回って、外へと出てきてしまったアリス達が、はいと返事する。


 奥へと戻ると、再度全力で追いかけっこ。

 黒鍵を解放して木々を蹴り、立体的に移動するアリス目掛けて山野は発砲。

 自分に対する最速の、直線的なルートを潰して、アリスが自分に近づけないよう仕込む。



 アルスが魔月(まがつ )を振るい、木を一本切り倒す。

 アリスは蹴って跳ぶつもりだった足場を失い、空中で体制を崩した。


 アルスは紐を一本取り出す、ヴァイオレットから渡されたものだ。

 アルスは、これをアリスに結べば勝ち。

 十分の休憩が、休憩時間とは関係なく与えられる。


 落下するアリス目掛けて木を蹴り跳ね上がり、首元に紐を掛ける。


 後方で結ぼうと先端を交差させた瞬間、アルスは黒鍵による腹への一撃で蹴り飛ばされた。


 腹の傷を治して、空中で体制を整え、巨大な木の、枝に掴まる。


 片手で枝を掴んで、着地したアリスを見下ろす。

 そして木を蹴り、飛び出した。


 魔月と、魔道具のナイフを構えて突進。

 地面に激突して体を砕くつもりはない。


 途中、魔道具のナイフを別の木へと差し込んで、刃を伸ばし、何本もの木を貫いて突進を停止。


 意表を突かれたアリスが一瞬の膠着をした瞬間、するりと足元に紐が結ばれた。


 気配を隠して山野が、静かにアリスへと忍び寄っていたのだ。


 こんな事を、延々と続ける。

 技術も体力もつくが、未だはっきりとした結果が見えるものは誰も居ない。




 ●●●●●●




「やあ、調子はどうだい? リーン」


「先の二人の被検体は中々に興味深いぞ。今は魔水液に浸しておるが、神力持ちの方は後で出すのでな、少し外に馴染ませておるよ」



 いくつも人が頭まで浸かった水槽が並ぶ空間に、アステラと、リーンと呼ばれた老人が二人だけ。


 リーン・エルメアース―――アリスの製造者。


 体の所々、心臓、脳に至るまでを機械化して生きながらえる、生粋の人間。

 昔は顔が良いなんだと騒がれたが、今となってはただのシワだらけの爺。

 かつての栄光など、見る影もない。



「もう一体のドワーフは、更に面白い。魔力回路も魔法の痕跡も残っているにも関わらず、魔法が備わっていないんじゃ。まるで、お前が取った様にのお」


「僕が見た時から、もう魔法はなかったよ。同じような魔法を使うやつがいるのか、何か特殊な魔法なのか。なんにせよ、面白い…………!」


「喜んでくれたならよかったよ。それじゃあ―――僕は少し眠るから。良いようにしておいてくれよ」


「任せろ―――あの男の調整もあと数日で終わるでな、起きた頃には準備を終えておるよ」



 言うと―――部屋の扉が開いた。

 そして、一人の男が、一つの兵器が入室。


 一言簡潔に、言葉を伝えた。



「リーン・ロムニス・ロッチェロ―――最終調整の準備完了しました」



学業が忙しくなりますので、不定期更新にして、中身を多くするor毎日更新を続けるけど少し中身少なめ。

しばらくはこのどちらかになると思います。

感想、またはTwitterのアンケートなどに意見を貰えると、大変助かります。



更新告知(作品の更新状況とか)

@QkVI9tm2r3NG9we(Twitter)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ