第46話 改造
「ねえ、冬紗竜の力諦めない?」
この人は何を言っているのだろう。
凛さんのせいで、ソーラを逃してしまいましてや竜の力を諦めるって...どうするつもりなんだ!
「凛さん...せっかく氷の竜も手に入れたのにどうして!」
「だって...あなたにはわからないと思うけど私にはひよりに助けてもらったの。でも、今そのひよりが敵に囚われている。いつ殺されるかわからないのにこんなゆっくり竜の力を探してていいの?私は嫌だ!今すぐにも私はひよりを助けたい...」
凛さんはか弱い声でそう言った。
いつも凛々しく頼りになる人がこんな弱音を吐くなんて...
こんな時俺はなんで声をかけてあげればいいんだ
「なんだよあいつ...ふざけんな...」
ソーラは南の国へ帰ると即死神の王の元へ戻った。
「ソーラ...早いな。そして、風の竜の力は?」
「ちゃんと...あります。この指輪に竜の力が込められています」
「よくやった...だが、なぜお前はそんなボロボロなんだ?」
俺の今の服装は『あの男』の攻撃によって、なんとか隙を見て逃げてきたためボロボロだ。
「えっと...たしかカズサって奴にやられたんですけど、なんとか指輪だけでも奪ってきました」
「お前もカズサにやられたのか」
この会話を聞いていたユーイスが話に入ってきた。
だが、いつものユーイスとは変わっていた
「ユーイス...お前、その腕は!!」
ユーイスの腕は機械の腕に変わっていた。
そして、彼からも物凄い力を感じる。
「どうだソーラ。これが新しくなったユーイスだ、お前もこの力がほしいか?」
「この力は...どういうものなんですか?」
「この力は...死神の血を体の50%に帰ることで、体の部位を変化させるものだ」
体の部位を変化させる...?
「まあ、ユーイスは戦いで左腕を失っていた。だから手っ取り早く右腕も取り、機械の腕を取り付け、死神の血をたくさん入れたのさ。そうすることによって、体が死神のものとなっていく」
死神の血をたくさん入れることによって、死神に近くなる...そうすることで力が手に入る。
そして、カズサも倒すことができる。
こんなの...
「僕もやらせてくれ!あいつにはリベンジしたい!」
「いいだろう。でも、どうせなら...風の力も使いたいだろう?」
「あのさ...ごめん無理だった。あいつを逃してしまった」
「じゃあ...私はこのまま死刑にされて死ぬの?嫌よ!」
俺はウイスと2人きりで話していた。
彼女はもうすぐこの街の人に処刑されてしまう。
だから、それまでにソーラが犯人だということを示し処刑を回避し、竜の力を貰おうと思った。
でも、凛さんが邪魔して...いや、こんなことは考えてはダメだ!
今はポジティブに考えろ!俺には今何ができる?
風の竜の力がある指輪をソーラが持ち帰り、風の竜の血があるウイスは1割くらいしか風の竜の力が使えないのだろう。
ウイスの話から、竜の血を持つものは指輪やネックレスなど竜の力を普段は封印していて、戦う時にその封印していたものに触れることで力を発揮するため、指輪がなくなった今力はほとんど使えない状況だ。
そして、時間だけが過ぎていった。
いよいよ処刑の日が明日の日まで来てしまった。
俺とウイスは常に一緒にいたが、何も案が浮かばなかった。
そして、凛さんとも一言も会話していない。
「あのさ、ウイス...そろそろ凛さんとも話さないといけないから離れていいか?」
「待って...私不安なのよ。このままカズサが私から逃げて孤独で死ぬのは嫌なの...だから...もう少しだけ一緒にいてほしい」
牢獄の向こうでウイスは涙目になりながら俺に訴えかけくる。
なんでこんな罪のない人が裁かれなければならないんだ。
俺は...迷った。どうすればいいのか...




