第40話 スミレとシュリと俺
薄暗い洞窟の中に1人少女は助けを求めていた。
洞窟っていうより、この場所は地下で南の国の攻撃から守るためのシェルターみたいなもので、他の人が入ってこれないようになっている。
しかし、自分も内側からでれないためどうしようもできない状況に陥っていた。
空洞みたいになっており、酸素はあるが光はほとんどなく、天井は暗く、塞がっているから出れないようになっている。
「カズサ...無事でいて。あなたにはまだ言わないといけないことがあるから...」
シュリは1人この地下から出る方法を考えていた。
そして、カズサは自分の学校生活を振り返っていた。
「確か俺は...」
俺はいつからあの学校に通っていたっけ...たしか、ひよりとは子供の時から出会っていたが、あいつとの記憶がさっぱりない。
でも、子供の頃ずっと一緒にいたことは分かっている。それなのに、記憶がない...
そして、俺の両親は血は繋がっていたのか?
ある日俺の両親は変わっていた気がする。
これだけは、覚えている。
たしか、言われた。
「お前には、双子の妹がいる。冬紗、これからは俺たちは違う街へ行く。お前は、この人達と一緒に生活するんだ」
こう男の人に言われた。
これは多分俺が5.6歳の頃だったはず...そして、いつの間にか俺の育ては親は変わっていた。
双子の妹...もしかして、アイリ王女が言っていたことが関係するのか?
「さようなら、兄さん」
これがアイリ王女が俺が異世界から戻るときに言われた言葉。
あの時は、街が崩壊していて考える暇なんてなかったが、もしかして俺の双子の妹ってアイリ王女だったってことか...?
ということは、アルサルト元王と元女王ベイリーは俺の親だったってことか?
いや、でも...そうすれば俺のことを知っていた辻褄が合う。
俺は高校生になる前に、育ててくれた義理の親の記憶も残っていない。
この人達は、いったい誰なんだ。
俺は高校生になってから、高校デビューなどということに挑戦した。
片っ端から女子に話しかけ、男子の友達もたくさん作った。
でも、この俺の態度が皆をイラつかせていたのだろう。
俺は影で嫌われていた。でも、スミレ(柊咲)はある日学校祭の劇の準備中にたくさんの失敗をした。スミレもあんまり仲のいい人などいなく、今思えばシュリと少し話していたのを俺は覚えていた。
だから、スミレを助ける人はシュリしかいなく、俺もスミレのことを助けることにした。
その結果スミレは俺に惚れてしまった。
その恋を、クラスメイトの奴らは面白がり、劇が終わると告白するようにさせた。
そこで、俺は逃げてしまい、これを好機と思いクラスメイトは俺を最低扱いさせた。
それから俺は、人と関わるのが嫌になり、少しずつ友達から距離を置いた。
でも、俺はシュリとの関係が1つだけあった。
俺はクラスメイト全てを恨んだ。
俺をいじめたやつ以外にも、全て恨み、記憶からなるべく消した。
シュリはスミレを庇ってくれたことのお礼を1回だけ言いに来てくれた。
シュリの名前なんかこのときには忘れていて、後日告白された時は焦った。
でも、俺はシュリに嫌な態度を取りそのまま話しかけてくることはなかった。
シュリが俺をこっちの世界に連れて来た理由はまだ何かある。
俺はユイナのコピー能力で心を探り、何か隠していることに気づいた。
まだ何か隠している。それをシュリから聞き出せば、俺の親について何かわかるかもしれない。
カズサがこのことを考えていたときに何者かが咆哮を発した。
「何だよ...あいつ。凄すぎるだろ...」
ユーイスが溶けていた自分を溶かし、凍っていた状態から復活した。
「時間かかったか。物凄いタイムロスだ。でも、速攻で終わらせる」
そういうと、この街の氷、雪、水全てが蒸発するほどの炎がユーイスの体から360度全方向に出た。
凛さんも何とか凍った状態から復活し、ヘタリアも無事だ。
でも、氷の竜アストダイアはユーイスの方を睨み、威嚇していた。
カズサの親は...




