第29話 2人の敵
ひよりの話によると3週間前に南の国の使者デルザレスという奴が襲ってきたらしい。
そいつは魔法みたいなものを使って街を次々と破壊していった。
たまたまひよりと香織とオタクと凛さんが生き残って、この地下室を見つけたらしい。
「アルサルトさん、南の国にもうとっくに襲われていました」
俺はアルサルトさんに貰ったスマホで連絡をした。
通話に出たが、なぜか返事をしてくれない。
スマホからは崩壊している音だけが聞こえた。
やがて通話は切れた
「何かあったのか...シュリは大丈夫なのか!」
「...あなた何者?」
俺の後ろから凛さんが話しかけてきた
「えっと...ただの男子高校生ですよ」
「あなたから能力を感じる...‘能力解析’」
彼女は能力はそう呟いた
「何...今の?俺に何をした!」
俺は自分が内側まで見られている感覚がきた。
この人は...まさか能力を使えるのか?
「私は凛。異世界人。あなたも同じ?」
「俺は...わからない。でも、お前は」
俺の言いたいことが途中で遮断された
空から炎が降ってきたから!
「何だあれ...まさか南の国のソレッドベリアの奴らか!」
「そうよ。あなたは生きるためにはあいつを倒さなければならない」
俺がこの世界を守る...ひよりを失ったりはしたくない。なら、俺がやらないと
「お前ら能力者か?」
ソレッドベリアの人が2人空から降りてきた。
2人とも剣を構えて、いつでも斬りかかってきそうだった
「ねえ、冬紗...あなたあいつら2人を頼むわ」
「え、俺1人?お前も能力か何かあるんじゃ...」
「私は...相手がどのような能力か知るくらいしかできない。頼んだわ」
ちょっ...俺1人で2人を相手にするのか。
できるか...俺に
「おい、エビヤあの男ビビってるっすよ!」
相手の男の1人が話しかけてきた。
そいつは背が低いが、何か嫌な感じがする。
「ソメリヤ、ここはすぐ倒してあの女を頂くぞ」
背がたかい方はソメリヤで、背が低い方がエビヤか。
見分けは簡単についたけど倒すのは一筋縄では行かなそうだ
「やるしかないのか...‘第1の剣’、第2の剣’!」
俺の体を包むように12本の剣が出た。
そうして、俺は炎を纏った第1の剣と冷気を纏った第2の剣が2人それぞれに放った
「うおっ、剣が飛んできた!」
「斬るのではなく、吹き飛ばす感じか...」
2人は冷静に俺の能力を考察していた。
これはやばい...剣相手にこの遠距離攻撃は意味ないな
「あれ...俺って剣の他に攻撃の能力あったっけ...」
俺は助けるように後ろの岩に隠れていた凛の方を見た。
そうして、凛は呆れるようにこう言った
「仕方ないわね...背が低い方は剣で相手を斬るたび剣の制度が上がる能力で、背が高い方は傷口を一気に増やす能力よ」
凛は手短に相手の能力を教えてくれた
「あいつ...やばいな。能力分かる系か」
背の高い方...エビヤが凛に向かって殺気を出した
2人の敵はアイコンタクトをし、凛の方に向かって魔法を放った
「「アイスダブルヘルフリート」」
2人は同時に魔法を唱えた。
初めて見たこの魔法...氷が地面から生えてきて、凛の方へと向かっていった。
おそらく、凛のいる地面の下から氷の針が出てくる感じか。
俺は考察しながら、凛の方へと近づいた
「これやばいわ。相手強いかも」
凛は少しおびえていた。
クールに見えて...結構女っぽいんだな
「‘魔法の盾’!」
俺はシュリのをコピーしたこの能力を発動した。
「なっ...防ぎやがった!」
「ソメリヤ、この魔法は反動が多いからあまり使いたくないって言っただろ!」
俺は2人が言い争っている間に、2人の目の前に来た。
「くらえっ!!」
俺はソメリヤの顔をぶん殴った。
俺は別に鍛えていたわけじゃないけど、普通の男子高校生の力はあるから少しは聞いたはずだ...
だけど
「まさか...物理かよ。全然効いてないっての!」
ソメリヤはほとんど無傷で、俺に反撃をした。
「いっけえ...‘乱数斬り’!」
「相変わらず...ダサい名前だな」
エビヤがそんなこと言っていた。
本当にダサいな...そう思っていたが、俺は痛みがやばかった
「うあっ!...ぐっ...ああっ!」
肩、腹、腕、足...次々と体を斬られていった。
能力でどんどん剣の切れ味が鋭くなっていった。
「どうだ...つえーだろ!」
俺の意識は途切れた。
でも...俺の意思とは別に体が勝手に動いた。
俺の意思とは別にいろんな言葉を発した
「‘解放’!」
「なにあれ...」
凛の目には黒いオーラをまとった冬紗が見えた。
彼の姿は痛々しいほど傷が多く、立っているのがおかしいくらいなのに、2人の敵に立ち向かった。
冬紗のピンチに力が発動し




